最新・広告宣伝ガイドライン「Q&A事例36」
2023.06.07 / 組合・行政「ハロウィンやクリスマスも国民の行事?」、「島ごとの出玉ランキングも大丈夫?」、「夜からおすすめ、ジャグラーシリーズの掲示はOK?」、「マリンちゃんの出玉表示POPを差したいけど」。広告宣伝に関する新たなルール運用に際するホール現場の疑問に応える「Q&A」が発表された。Q&Aの36事例をどこよりも詳しく徹底解説!
広告宣伝ガイドラインのQ&Aが発表された理由
パチンコ業界にとってスマートパチンコの登場をしのぐ今年上半期最大のトピックは、広告宣伝運用ルールの改定といえる。
「おすすめ機種」のアピールや、出玉ランキングの公表、出玉結果のPOP掲示など、これまでは一発で行政処分の対象にもなり得た広告宣伝が、まさかの警察庁公認でOKとなった。年明け早々公開された警察庁通達や、ホール4団体の質疑書に対する警察庁回答からはじまり、2月9日には「広告宣伝ガイドライン」も制定され、全国のホールでは、勇みつつ、また戸惑いつつ、新たな広告宣伝方式へと舵を切り始めた。
が、実際の運用の段になって、これはセーフなのかアウトなのか、やっていいのか悪いのか、現場レベルでは判断がつかない事案が散見された。そのような状況を踏まえ、6月7日、ホール4団体は、具体的な事案に対する解釈を明示した「パチンコ・パチスロ店営業における広告宣伝ガイドラインQ&A」(以下、Q&A)を発表した。
このQ&Aが取り上げた36の事例は、ガイドライン公表後に、全国のホールからホール団体に寄せられた事例や質問のうち、解釈明示の緊急性や重要度が高いものである。例えば、セーフとアウトの境界線があいまいなものであったり、アウトな運用であるにも関わらず現場で行われているものであったり、ホール団体の意向としてもっと積極的に活用してほしいという思いがあるものであったりする。
36の事例は、警察庁の通達やガイドラインで区分された「広告宣伝に関する6類型」+「おすすめに関する事案」、「その他の事案」に分けて掲載されている。本稿では、公開されたQ&Aの内容に沿って解説する。
【類型1:国民的行事、地域の行事及び創業記念に関する広告】
【類型2:遊技機に関する広告宣伝】
【類型3:遊技機性能に関する広告宣伝】
【類型4:遊技結果に関する広告宣伝】
【類型5:営業時間に関する広告宣伝】
【類型6:駐車場における行事に関する広告宣伝】
【おすすめについて】
【その他】
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【類型1:国民的行事、地域の行事及び創業記念に関する広告】
事例1 | 国民の行事・祝日ってどこまで? |
回答 |
法律が定める祝日のほか、節分やバレンタインデー・ホワイトデー、GWやSW、母の日・父の日、ハロウィン、クリスマス(イブ)、大晦日も対象となる。また業界が定めるファン感謝デーやパチスロの日も含む。
解説 |
世間一般で定着している「習俗的な行事日」もOK。ただし、「端午の節句」や「ひな祭り」は対象が子どものためNG。「GWはぜひ当店で楽しいひと時を」もOKとなる。もちろん「新店長就任」などはNG。明記はされていないが、アニメ登場キャラの誕生日もNGの扱いと思われる。
【類型2:遊技機に関する広告宣伝】
事例2 | 「新台」の定義は? |
回答 |
店舗導入後30日までは「新台」、60日までは「準新台」の表示OK。
事例3 | 新台や特定機種を、動画を使って案内や事前告知するのはOK? |
事例4 | 導入前の遊技機をスタッフが試打した動画をSNSや店内で流しても良いか? |
回答 |
問題ない。
解説 |
今回の新ルール運用では、広告の媒体は「問わない」としているので、動画の告知なども問題ない。YouTubeやTikTokの動画系SNSを利用した新台プロモーションを行うホールが多くある中、スタッフの試打動画の利用もOKと判定された。表現方法はガイドラインを参考に。
【類型3:遊技機性能に関する広告宣伝】
事例5 | 遊技機の性能情報公開時、「設定ごとの出玉率」、「天井情報」、「時速○枚」はOK? |
事例6 | 「初回出玉1500発」の掲示は問題ないか? |
事例7 | 過去に販売された遊技機の機能説明の掲出はOK? |
回答 |
メーカーがHPや小冊子、取扱説明書で公表している情報はOK。新機種営業資料やパチンコサイトの情報は対象外。
解説 |
多用な機種情報を公開しているパチンコサイトなどの情報は、メーカーが公表している情報とみなさない。よって「他機種との出玉獲得期待値の比較」や「設定示唆演出」、メーカーの営業資料でよく見られる「時速○枚」などの表示はNG。パチスロ北斗の拳シリーズの紹介などはOK。

