【通報・確認システム】21世紀会の覚悟と権限 ③330万台強の撤去に向け早期排出と保管場所の確保を

2020.11.11 / 組合・行政

「凱旋」撤去は期日内に完遂できるか?

通報・確認システム
21世紀会の覚悟と権限

10月19日、21世紀会の決議違反(高射幸性遊技機をはじめとする旧規則機の撤去期限を定めた自主規制を守っていない...

「凱旋」撤去は期日内に完遂できるか?

通報・確認システム
21世紀会の覚悟と権限

10月19日、21世紀会の決議違反(高射幸性遊技機をはじめとする旧規則機の撤去期限を定めた自主規制を守っていないホール)の通報システムを整備し、情報を一元化する仕組みがスタートした。
初日から数十件の通報が集まり、その違反内容も多岐にわたっているという。

情報精査後、違反ホールに是正を促すことができるのか、さらには顧客でもあるホールに対し不都合なペナルティーを課すことができるのか。
旧規則機の撤去をめぐる喫緊の課題を整理した。

  1. 試される業界団体の本気度
    自主規制は「法律」と「悪しき慣習」を乗り越えられるか?
  2. 【インタビュー/池田毅弁護士】
    決議に基づくルールは適法 問題は組合の権限とプロセス
  3. 不法投棄は業界の未来を阻む
    330万台強の撤去に向け、早期排出と保管場所の確保を

不法投棄は業界の未来を阻む
330万台強の撤去に向け、早期排出と保管場所の確保を

高射幸性遊技機をはじめとする旧規則機の撤去が業界を挙げて推し進められている。特に11月中旬に「凱旋」、1月上旬に「沖ドキ」など短期間に大量の遊技機が撤去される。

そして、撤去には当然、廃棄が伴う。大量廃棄で危惧される不法投棄問題についてユーコーリプロに話を聞いた。

 


1年あまりで約330万台強が排出

21世紀会決議とそれに伴う誓約書の提出、そして10月からは通報・確認システムもスタートし、いよいよ高射幸性パチスロ機の検定・認定切れ期限内の撤去、および旧規則機の計画的撤去に向けた下地が固まった。最終ラインは2021年11月30日。この日をもって旧規則機は新規則機へと完全に入れ替わる。

今回の入れ替えに伴い、どれくらいの排出台が出てくるのか。
その1つの指標として全日遊連が4月に実施し、6月に公表した「遊技機の保管状況調査」がある。それによれば、ホールの倉庫や販売商社、運送業者、処理業者、倉庫業者などに保管されている旧規則機は全国でパチンコが73万6747台、パチスロが38万2542台、計111万9289台だった(図表参照)。

一方、年内には少なくとも20万台を超える遊技機が検定・認定切れに伴って撤去される。そして2021年の年明けからはさらにその数は増え、最終撤去期限である来年11月末までに累計で200万台強に膨らむ見通しだといわれている。それに前述した倉庫に保管されている旧規則機を加えると約330万台強となる。

これだけの台数が排出される中で、不法投棄を出さずに適正処理を進めていくことができるのか。

ユーコーリプロの金海基浩常務取締役が懸念を示す。
「設置期限が1年延長されたとはいえ、設置台数が多い高射幸性機が撤去されるタイミング、そして旧規則機の排出総数に変わりはありません。日工組指定の処理業者4社(ユーコーリプロ・リサイクルテックジャパン・エコフレンドリー・中部第一輸送)も処理台数を増やしていくと思いますが、この4社だけでは足りないのではないかと思います。いずれにせよ一番の問題は排出台の倉庫(保管場所)が足らないことです。それで昨年の3月ごろでしたか、日工組にも提議し、保管倉庫の追加確保を相談させていただいたこともありました」

地域にもよるがホールがよく利用する保管場所のひとつとして新台を取り扱う運送業者の倉庫がある。
メーカーは輸送中の不正改造を防ぐ目的から信頼のおける運送業者を指定しているが、メーカー指定の運送業者がホールの保管も兼ねている場合が多い。倉庫から出庫された新台がホールに納品され、入れ替わりに外れた台が同じ倉庫に保管される仕組みだ。

「大事なのはスムーズな流通です。メーカーの新台を運送業者がホールに運び、それをホールに設置・運用して、要らなくなったらまた運送業者などに保管し、そこから処理に出すか、中古移動か、転売かに分かれていきます。その間の取引に全商協の販売商社などが加わるなどしながら、最終的には処理業者に行き着くのですが、その途中が詰まれば、しわ寄せは運送と処理の部分に来ます」

前出の保管倉庫の追加確保についてはコスト増が壁となって立ちはだかった。
金海常務は、「いま業界として意識を共有すべきは、とにかく詰まらないようにして、現在使用している倉庫の保管スペースを確保すること、この一点に尽きると思います」と強調した。

ユーコーリプロの金海基浩常務取締役

 

廃棄処理は保管場所があれば解決する問題

遊技台を外すということは当然、同じ数だけ新台または中古台を入れるということになる。
しかし、運送業者にとっては外して廃棄処理へと運ぶ仕事よりメーカーの新台をホールに運ぶ仕事の方が優先される。ましてホールにとって新台導入は最優先だ。
ここに排出台の保管場所をひっ迫させる一因がある。金海常務が「廃棄処理は保管場所さえあれば解決する問題。保管しておければいずれ処理はできます」と言い切る所以だ。とはいえホールも大きな倉庫を持っているところもあればバックヤードしかないところもある。

こうした状況を受けて、日工組では今年に入り「Let’s!!倉庫整理!!」をキャッチコピーにアナウンスを開始している。倉庫に保管された使用済み遊技機に早期排出を求め、検定・認定が切れている遊技機、再び使う見込みのない使用済み遊技機を日工組指定の処理業者4社が買取り・回収に応じるというものだ。
買取対象機種・買取金額・キャンペーン期間などはメーカーによってさまざまで、ホールから不要になった遊技機の排出を促すために積極的な取り組みが行われている。

処理現場をよく知るユーコーリプロ遊技事業部の竹村津代司部長は次のように語る。
「ホールさんとしては不要になった遊技台について、まず新台購入時に下取り対象になるか、枠が使用できるか、中古転売が可能かを検討されると思います。その後、私どものような処理業者に排出することを考えられるのが実際のところです。これから来年の11月末に向けて旧規則機を撤去しないといけないことは十分理解されていますが、排出された遊技機の処理については〝問題〟とは認識されていないと思います」

ユーコーリプロの名古屋デポ(上)および西日本リサイクル工場(左)と東日本リサイクル工場(右)

 

信頼できる業者に任せて野積みを避けよ

竹村部長はユーコーリプロとして最低でも年間で80~100万台を処理する必要があると見ている。
だが、そこには課題も山積しているようだ。

「排出される台数が平準化されていればたくさん処理できます。しかし現実的にはホールさんが排出されるタイミングは重なり、台数が大きく膨らむと見ています。起伏が大きく波打ち、特に撤去が集中するタイミングでは、保管場所、流通などすべてが混雑してパンクする可能性も否定できず、弊社でも受け入れたくても受け入れられない状況になるかもしれません。そこで排出のピークの山を低くするために今のうちに倉庫に保管されている不要になった台(検定・認定が切れた台、下取り対象から外れた台など)を出しませんかと働きかけているのです。例年であればホールさんがたくさん台を排出される時期は、人気機種が販売される年末やGWやお盆ですが、今回はそれに撤去期限の延長が重なってくるので実際どんな状況になるのか正直分かりません」

パチスロは11月からミリオンゴッド凱旋・沖ドキ・ハナビ・ジャグラーなどが撤去される上、パチンコでは海物語の新台が導入され排出が集中する。撤去問題イコール保管問題と捉える同社だが、どんな状況になるか予測がつかないと危機感を募らせる。

果たして解決への糸口はないのか。金海常務はこう訴える。
「とにかくホールオーナーさんにお願いしたいのは『従業員任せにせず、自分で保管状況を確かめてほしい』ということです。実態を知らないオーナーは実はたくさんいらっしゃると思います。仮に自分の会社の台が野積みされていたとして、それを知らなかったでは済みません。弊社は日工組に選定された業者のうちの1社です。他に遊技機リサイクル委員会に指定された業者が全国に34社あります。そうした業者に出せばガイドラインに沿って適正に処理されますが、それ以外の業者に有価物として出したときに、もし買い手がつかなかったら自分の私有地に排出台を一時的に置くというケースも考えられます。それが世間にどう映るのか。不法投棄だと認識される可能性も十分に考えられます。野積みになった台がどこのホールから出たのか、機歴から辿られることになるでしょう。弊社でなくても構いません。信頼できる業者に出していただきたい」

ユーコーリプロでは多様化するメーカーニーズに応えるために、リユース部品の品質向上に取り組んでいる

 

適正処理に効果的なメーカーの下取り策

ユーコーリプロは九州を中心に関東その他の地域でホールをチェーン展開するユーコーのグループ会社だ。
そのリプロから最近になって「デポジット制」の導入が提案されている。これは販売時に購入者からリサイクル処理費を前受けで預かる制度で、すでに家電や自動車にはこの処理費用が導入済みだ。

「デポジット制が導入されれば適正な処理費用が前受けでプールされるため、処理業者はそれだけ細かい仕事ができるようになります。現在もメーカーの依頼を受けて部品取りを行なっていますが、よりクオリティーの高いリサイクルが実現されれば、機械代の低減といった可能性も出てきます。そうした将来のためにも、まずは数百万台と言われる旧規則機が大量に撤去される推移の中で、知恵を出し合って、乗り切っていくことが重要だと捉えています。そして来年12月に始まる次のステージ、完全新規則機へ移行するためにも、この1年は今まで以上に処理業者とホール、メーカー、運送会社の四者の協力が必要になると考えています」(金海常務)

一方、喫緊の課題である倉庫整理(保管場所確保)については「メーカーの下取り強化」が最も効果的だとの認識だ。

「下取りの利点は分かりやすさです。下取りは新台が販売される際の値引き条件となっていますし、運送会社さんが新台納入時に対象台を回収されます。ホールさんにとってはメリットや仕組みが明確なので利用しやすいのではないでしょうか。回収率も上がり、結果としてホールさんの保管台数も減っていきます。メーカーさんも下取りした台から部品を取り外してリユースすることができます」(竹村部長)

既述のようにパチンコメーカーは「Let’s!!倉庫整理!!」キャンペーンや、新台1台に対して複数台を下取りする下取り策の拡充など様々な取り組みを行っている。
一方、パチスロメーカーの動きはあまり活発とはいえない状況だ。実際、凱旋・沖ドキといった人気機種の撤去が近づくにつれ、パチスロメーカーの下取り策の有無についてホールからの問い合わせが増えていて、パチスロメーカーでも、もっと積極的な対応を行ってほしい、と同社では話している。

「いま業界は大変に厳しく、難しい舵取りを迫られています。そんな状況下で野積みなどの問題が表面化し、バッシングを受けるようなことにでもなれば一層厳しさは増します。それは火を見るより明らかです。そうならないためにも廃棄問題にはしっかり取り組み、その姿勢を明確に示すことが必要だと思います」(金海常務)

最大の山場は来年11月の最終撤去期限に訪れる。まだ1年の猶予がある。金海常務は「まだ遅くはありません。今後旧規則機の撤去が本格化していきます。その中で撤去後の流れについて関心をもっていただき、疑問に思うことがあれば、いつでも説明に上がります」と締めくくった。


試される業界団体の本気度
自主規制は「法律」と「悪しき慣習」を乗り越えられるか?


【インタビュー/池田毅弁護士】
決議に基づくルールは適法 問題は組合の権限とプロセス

 

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