GWはもう回収期間じゃない⁉︎ 営業データで見えたホール戦略の進化

2026.05.09 / ホール

ゴールデンウィーク、年末年始、お盆。こうした長期連休は、パチンコホールからすればいわゆる「稼ぎ時」、通常営業よりも人が集まるから利益を得やすい時期だった。——長年そう言われてきた。

しかし、過去3年分のゴールデンウィーク(以下、GW)の営業データを追いかけてみると、その常識とは真逆の動きをしているホールが、全国各地に存在することがわかってきた。

GW期間中にも関わらず積極営業を展開。むしろ「人が多いこの時期だからこそ、営業面で存在感を打ち出す」という発想のようにもみえる。

法人単位で仕掛けているケースもあれば、エリア内のライバル店と競い合うように積極営業を続けているケースもあった。

データが示したのは、GW期間中でも積極営業(=ユーザー還元)を続けるホールが多数存在するという確かな事実だ。3年分のデータとともに、その実態を追っていく。


■3年分をさかのぼった独自ランキングを一挙公開

編集部では、2024〜2026年のゴールデンウィーク期間中における全国ホールの日別平均差枚データを独自集計。「単日の爆発力」ではなく、「GW期間を通じて、どれだけ還元営業を継続していたか」に着目してランキング化した。

●集計ルール(PiDEAX編集部 独自基準)

・1日の平均差枚が

100枚以上:1pt/200枚以上:2pt/300枚以上:3ptとして加算

・同ポイントの場合は、GW期間中の平均差枚数が高いホールを上位に

・集計期間:2024年 4/27〜5/5

      2025年 4/26〜5/6

      2026年 4/29〜5/6の期間で抽出

※本ランキングはPiDEA X編集部が公開データをもとに独自集計したものです。すべての営業データを網羅したものではありません。

■複数年にわたって登場するホールがある

3年分を並べて見ると、毎年のようにランクインするホールが存在することに気づく。「GW=回収」という発想ではなく、「人が集まるこの時期こそ、営業強化で存在感を示す」という姿勢を貫いているホールたちだ。

3年連続でランクインしたのはアミューズ浅草店とアイランド秋葉原店の2店舗。

アミューズ浅草店は2024年4月26日にグランドオープンしており、当然、翌年以降はGW直前が周年と重なる。「グランドオープン→翌年は周年→さらに翌年も周年」と、GW期間中に還元する正当な理由が作られている。

GW直前や期間中にグランドオープン・リニューアル・周年を迎えるホールは、多くのファンが来店するタイミングに合わせて、大々的な宣伝を仕掛けて最大限の積極営業を展開する——これは偶然ではなく、ホール側の意図した戦略といえるだろう。

2026年のGW期間中も「周年」アピールで積極営業続けたアミューズ浅草店

また、2025年1位のマルハン浜松中央店、2位のスーパーコスモプレミアム堺店、2024年17位のジャラン高島平店はいずれもアミューズ浅草店同様に、GW直前のグランドオープン組。毎年ランクインはしているわけではないが、グランドオープン(周年やリニューアル)を長期連休にぶつけるというのはホールにとっても宣伝の効果を最大化にする、またホール企業のブランド力をあげる絶好の機会になっているといえそうだ。

同じく3年連続でランクインしたアイランド秋葉原店。同店の場合は、アミューズ浅草店のようにGWを仕掛け時としているというよりは、ぶれずに積極営業を続けている結果にみえる。長期連休もスタンスを崩さない良店の証といえるのではないだろうか。


■ GWを絶好の宣伝の場ととらえる「法人」

今回のランキングを法人別に集計してみた。すると、特定の法人が際立って多くランクインしていることがわかる。

マルハンが断トツの11店舗。全国規模で展開するチェーンが、GWという長期連休を「店舗アピールの好機」として捉えている姿勢がデータにも表れている。一方、コンコルドグループは、特に2026年はTOP4のうち3店舗がランクインするというインパクトを残す結果になった。


■GWが盛り上がる「激戦エリア」も存在

3年分のデータでもっとも存在感を示していたエリアが静岡(特に浜松付近)だ。マルハン(浜松中央・浜松泉など)と、コンコルドグループ(SUPER CONCORDE市野・FLOWER CONCORDE木戸など)が同エリアでGW期間中に積極営業を競い合っているようにみえる構図が続いている。

営業データをチェックしてみると、2026年5月2日にはマルハン浜松中央店で「スマスロ甲鉄城のカバネリ 海門決戦」の全台系と思われるデータを確認。翌5月3日にはコンコルド市野店で「スマスロ北斗の拳」が全台系と見られるデータも確認できた。

両法人がGW中に互いの顔色をうかがいながら仕掛ける——そんな構図が見て取れる。静岡浜松エリアは、GWの激戦地区といえるだろう。

また、東京は秋葉原・池袋といったターミナル立地のホールが、福岡は地元チェーン店舗が、それぞれGW期間中も積極営業で、存在感を示している。GW期間の静岡、東京、福岡は他エリアよりも盛り上がっている状況といえるかもしれない。


■番外編:話題機種で全台系——GWならではの機種仕掛け

前述の通り、法人や店舗によっては、GW中に「北斗」「カバネリ」「GOD」のような特定機種の全台系など積極的な営業をぶつけてくるホールも存在する。これは多くのユーザーが来店できる連休中に、話題の人気機種で盛り上がりを作ることで、ユーザーの口コミがSNSなどで広がる効果を狙う戦略だ。人気機種の全台系はGWのような人が集まる時期こそ、大きなインパクトを生み出す。

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■長期連休=回収ではなく、インパクトを与える時代に!

「GW=回収」という常識は、少なくともデータの上では少しずつ変わりつつある。人が集まる時期だからこそ還元営業で宣伝しよう——そういう発想で動くホールや法人が、今回のランキングにはっきりと表れている。実際、ランキング上位の法人はGW期間中でも集客のために、広告宣伝に力をいれているところが多い。

グランドオープン・周年・リニューアルが重なる店、マルハンやコンコルドのような「GWに仕掛ける法人」、そして静岡・東京・福岡といったGW強豪エリア。また、連休だからといって営業方針を変えずに還元を続ける良店。

「多くの人が集まる長期休暇」。これを利益追求の機会にするのか。それとも店舗のイメージアップ、ブランド力アップの起爆剤として活用するのか。その選択はホール次第だが、人気のホール企業は後者として捉えているのが実情ではないだろうか。

 

次回は、お盆期間のデータを検証予定。GWとの共通点、そして夏ならではの傾向を探っていく。

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