年配層、エンジョイ勢はもう消えた!今大切にすべきセミプロ層(2)

2024.05.21

下手なプロを排除して 良質な環境を生み出す方法

さて、セミプロついて考えなければならないことが2つある。そもそもどうすればセミプロがホールに集まってくるのか、そしてプロとセミプロをどのように区別していくかである。セミとは言えプロさながらの動きをする彼らをホール現場でどのように扱っていくべきなのか。

今回話を聞いたのは自店にセミプロを多く抱えるA店長とB店長、そしてセミプロたちを客観的に分析してもらうために、埼玉県北部のオープンチャット管理人えなトラ氏に取材を行った。

まずA店長は徹底的なプロ排除を行った結果としてセミプロが根付く環境を生み出した。B店長は下手なやり方をするプロたちは排除、上手いやり方をするプロたちとは共生の道を選んでいる。いずれの店長のやり方でもセミプロたちは集まっているという。

話を通して1つ共通点があった。目先の期待値ばかり追う下手なプロたちの排除がセミプロを集めているということだ。えなトラ氏のオープンチャット内でも、周囲に不公平感をもたらす軍団の存在がセミプロの足を遠ざけている実態が多く集まっているという。つまりホールはこうした存在を徹底排除していけば、セミプロが自然と集まってくるホール環境を作れるのではないだろうか。

えなトラ氏はセミプロの扱いが上手いホールはしっかりとした対策を練っているとも語る。特に有効な手立ては店長カスタム系の仕掛けだ。朝は低設定示唆だったものの、夜まで打ち切って結果設定6だった、という実績を作り上げることで、前例があるがためにお店が回収日でもセミプロたちは期待感を持って終日稼働をしてくれるのだ。

 店舗や店長のアカウントがあることでセミプロの集客にブーストがかかることは間違いないが、環境作りと期待できる仕掛け作りも重要になってくる。すでにホールの客層は変わっている。セミプロたちにお店に来店してもらう営業方針に舵を取っていくべきではないだろうか。

 

とあるホール店長Aの考え
どんなヨゴレもホールに必要なし 

とあるホール店長Aの考え自店では徹底したプロ・軍団行為の排除を行ってきました。リセット狩り、ハイエナ、遊技台の掛持ち行為はすべて一発出禁としました。もちろん例外はありません。その結果、自然とお客さまがルールを守って遊技いただくクリーンな環境が生まれています。その副産物か、お客さまが当店に遊びにきた報告をSNSでしていただけるようになりました。その口コミが広がってさらにお客さまが増えているというような状況です。特にお客さまに何か頼んでいるわけではないですが、「6確した。#店舗名」などのポストをアップしていただいています。それが当店のルールではないですが、お客さまたちの中でルーティン化されていきました。自分たちがセミプロたちをコントロールできているか否かという質問に対しては答えは出しにくいところではありますが、徹底的にお店の環境をクリーンにした結果、増客につながっていることを実感しています。

 

とあるホール店長Bの考え
節度を守ったやり方が必要 

安心して他のお客さまに遊技いただくという点では、プロや軍団という存在はお店にとってすぐに排除すべき存在だと思います。一方でホールの盛況感を他のお客さまに見ていただくという点ではプロたちは格好の存在なのも否定できません。当店では、明らかに引き子を使った抽選や、目につく軍団行為、執拗なハイエナ行為をしない限りはハウスルールを則っているものとして容認しています。今のご時世といえば知識を多く持ったお客さまが多いですから、ある程度の打ち所も辞め時も確立されています。そういう点で何もかも禁止にしてしまえば既存のお客さまの店離れという結果を招きかねません。どんな方針で決まったのか真偽は不明ですが、保留3止め禁止などちょっと厳しすぎるルールもありますよね。お客さまもパチンコホールも節度を守ったやり方が必要なのではないでしょうか。

 

 

特別寄稿

現役オープンチャットの管理人が見る
今、排除すべき客と大切にすべき客

埼玉県北部のホールを中心に台の確定情報や、朝イチの並びの情報交換などをユーザー同士で行うオープンチャットの管理人をしているえなトラさん。今回は寄稿という形でPiDEA Xに意見をもらった。

締め付けられる本来の太客たち

店側の重要なお客さんというのは来店頻度も高くお金を良く使ってくれる人だと思います。今まで、重要なお客さんというのはお金を蓄え、年金をもらい暇を持て余した年配の方たち。もしくは、たまの休みや仕事終わりに日頃の鬱憤やストレスを忘れたい・頭の中を空っぽにして楽しみたいと願うエンジョイ勢でした。店側からすればこうした客層が養分だったのです。

ただ今の重要なお客さんはこれまでとは違います。普段ちゃんとパチスロの情報を取得し、常にアンテナを張っているプロ風の人達となっているのではないでしょうか。

この層は中途半端に知識があるために設定判別に時間をかけたり、朝一のカスタムが昇格したことなどをパチスロオープンチャット等で知っています。つまり中途半端な知識を逆手に取られているのです。また、こういう人たちはパチスロ系のインフルエンサーも良く見ています。インフルエンサーが「○末尾が熱い」「今日は○○の誕生日」などとあおると特に精査せずに飛びついているように感じます。

本当のプロというのは、周りの雑音に動じることなく地道にデータを蓄積していて自分なりの答えを持っている人たちです。

こうした背景から、中途半端な専業モドキがいまや養分となっているし、逆にいうとホール側が大切にすべきお客さんになっているとも言えます。なので専業や兼業やエナ勢など、今まではホールが嫌っていた客層をも上手く利用して営業ができるホールが生き残っていくような気がしています。というか利用せざるを得ないですよね。

 今や年配層は低貸しに流れ、エンジョイ勢は今の荒波高単価機に完全についてこれていません。つまりホール側はお金を貰う客を見間違えてはならないというわけです。

 

ホールから特に排除すべき存在

もしパチスロで稼ぎたいとなればもっとも効率が良いのが期待値のある台を人数をかけて打つ軍団を作ることです。このこと自体はある程度自分の中で理解はできますが、この斜陽となった業界において自分のことしか考えられないレベルの低いユーザーはホールから排除されるべきです。

私が知る限りレベルの高い軍団はまずホールや周りのお客との付き合い方を知っています。ホールのルールにはある程度寄り添う姿勢をとっているし常連が良く打つ機種は、例え還元台だとしても全勢力を割り振らない。マナーも親が子に徹底させるし、あからさまな軍団行為も細心の注意を払っています。

しかし実はこの行為すべては店のためでも他のお客のためでもなく、トータルで見て期待値が高いと分かっているのです。食える店だと判断したらなるべく長期に渡り期待値を積み続けるために、これ程まで出禁リスクを避けて行動している。

ということはつまり周りのユーザーにも軍団であることは分かりません。気づかないとなれば不公平感は生じません。なのでレベルの低い軍団は必然的に上記の反対の行動をとっている者たちとなっています。周りのお客から疎まれ、煙たがれ、不公平感を抱かせる。ホール側が何らかの対策をしないと客は確実に離れてしまうと思います。

実際に私が運営しているオープンチャットでも、「本当は明日のイベントの○○のお店に行きたいんだけど軍団が多くて行きたくない」という意見が驚くほど多いです。こういった軍団は明らかにホールに悪影響を及ぼしマイナスな存在となります。改善ができないようなら排除すべき存在であると言えるでしょう。

 

セミプロたちの上手い扱い方

本当のプロではない人たちほど情報に踊らされるという特性があります。プロ風の扱いが上手いホールは必ず対策を練っているように感じます。

個人的に上手いと思ったのはホールがプロ風から回収するためにトロフィーカスタムでブロンズトロフィーを虹トロフィーに昇格した実績を作り、餌をまいていたことです。

これがXやオープンチャットで噂になるとプロ風はトロフィーが昇格した実績を知っているがために回収日でも設定2を延々と期待感を持ちながら回してくれます。何も知らないエンジョイ勢は出玉が出なければ、もしくは自分の気が済めばヤメるのに対してプロ風は一生懸命に下の設定を回してくれます。

また最近は店長やホール自体がXのアカウントを持って運用をしているケースが増えているため、少しでもヒントが欲しいプロ風はコレも間違いなく見ています。内容は千差万別ですが、コレをみたプロ風は「俺しか分かっていないはずだ」とその店に朝から並びます。並びが多ければ抽選が熾烈になる。熾烈になれば当然狙い台が取れないことが多くなる。でもせっかく店に来たからヒントに関係ない台も掘ってみようとする姿はまさに上段の行動含めて養分の立ち回りですよね。

このようにホールはプロ風を上手く操り回収するだけではなくて、並びを作る道具としても利用するべきだと思います。年配層やエンジョイ勢はまずそんなもんは追っていない。まさに今のホールはプロ風を狙い撃つ時代なのです。

 

 

 

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