年配層、エンジョイ勢はもう消えた!今大切にすべきセミプロ層

2024.05.21

 

 すでに変わり始めているホールの客層

パチンコホールにとってプロや軍団の排除は至上命題だ。ただ店のいいところだけを食いつぶし、ルールを守るユーザーを脅かすプロの存在に対して無策でいることはできない。

一方で業界全体では遊技人口が減少し続けている。状況が横這いのパチンコは玉単価の高騰が止まらない。パチスロ市場は盛り上がりを見せているが、荒波スペックの投資金額についていけないユーザーも増え始めている。その結果、今までパチンコホールに利益をもたらしていた、高年層は低貸しへ。エンジョイ勢はそもそも打つ頻度を減らしている状況だ。 では現在のホール稼働を担っていくべきなのはどういった客層なのか。それが"セミプロ"たちなのである。「プロ」というワードに敏感に反応する店長たちもいるだろう。しかし、今高稼働を生み出すお店ほどこのセミプロたちとの付き合いが上手いのである。

今、味方につけるべき “セミプロ”という存在

まずは本稿で言うセミプロとはどういう存在なのか説明したい。彼らは機種知識を豊富に持ったマイクロインフルエンサーなのである。同質のユーザーとの横のつながりが強く、情報交換もする。昨今の金がかかるスマスロ市場にもへこたれず日夜ホールに通ってくれる大変ありがたい存在だ。

彼らがプロたちと大きく違うのは、勝ちだけに徹するわけではないことである。根本的にはパチスロファンなので、勝てたらいいなという甘さがある。設定差をカウントし、終了画面を確認。設定があるかないかのかけ引きを楽しみつつ勝ちを目指すのである。その中で大きく負けこともあるし、その逆もまたしかりだ。昨今の高単価なパチスロ市場を支えているというわけだ。

本物のプロであれば、自分だけが握った重要な情報は決して外に漏らさないが、セミプロたちはX上で情報を共有しあう。今日はどこのホールで何を打っているのかという情報はもちろんのこと、トロフィーが出た、確定画面が出たなどをポストする。つまりセミプロが行く先々の店で行う稼働ポストが宣伝効果をもたらし、ホール稼働を生み出す存在にもなっている。

また彼らは情報に敏感で、特に重点的に店長や店舗が運営するXアカウントに対するエンゲージメントが高い。どんなに何気ない日常をつづったポストにもなんらかの理由をつけて、想像を膨らませ、打ちにいく動機付けを行っていく。

稼働を行い、店の広告塔になってくれるセミプロたちが今、ホールが重視すべき客層であり、以前の高年層やエンジョイ勢が担っていたポジションを代替わりしてくれている。  

セミプロたちがお店のユーザーになるとX上での宣伝効果をもたらす。店名込みで発信されるポストに大きな意味がある。ユーザー同士横のつながりが強いため、別のセミプロがポストをみると「この店は強いのではないか」とお店の調査を始める。ある程度の目星の日や狙いの機種が定まると実際に来店するようになる。反面、ガチで立ち回る知識も持ち合わせているため、弱い営業を続けていたり信用を勝ち取れないと見向きもしないどころか、ディスリもしてくる。
プロの立ち回りといえば、軍団化し店を食い尽くす手口が多い。一方でセミプロたちも、もちろん勝ちを目指してホール行くのだが、最優先するのはパチスロを楽しむことである。「今日は〇〇ホールで朝から稼働。狙いの〇〇が取れたので頑張る!」といったように、自身のXでの稼働ポストを行う。確定系の設定示唆が出ればその写真を店舗名とともにポストするし、狙い台が取れなくとも稼働の結果をXにつづっていく。

 

 

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