【ピデアな男】ライブガーデン上尾店/店長 佐藤 史弥

2026.02.18 / ホール

みんなが遊びやすいのが、本来のパチンコ・パチスロなんじゃないかと思っています。

“このスタッフがいるから行く店”があってもいいはずです。 

 高射幸化が進む業界の中で、ライブガーデン上尾店の佐藤史弥店長は「憩いの空間を提供する」という言葉を軸に店舗づくりを行っている。勝敗や出玉だけでなく、「家族や友人と会話しながら楽しめる場所こそが、本来のパチンコの姿だ」という考え方だ。その思想は、学生時代にパチンコ店で働きながら、人と接する楽しさや自分自身が楽しく感じられていた原体験に根ざしている。競合が多く条件も厳しい上尾市場においても、店長就任時の増台リニューアル(666台体制)は好調で、6の日への集約などを積み重ね、堅実な成長を実現。派手な一手ではなく、思想を現場で成立させる堅実なマネジメントが、結果につながっている。


パチンコって家族や友人と楽しく打っているのが好きです。

「憩いの空間を提供する」という会社の方向性が

自分の目指すイメージと合致しました。 

PiDEA編集部(以下、編) 佐藤さんがどのような経歴で五月女総合プロダクトに入社し店長になったか、これまでのキャリアについて教えてください。

佐藤史弥店長(以下、佐) 私は地元が福島県なのですが、元々大学生の頃にパチンコ店でアルバイトをしていました。卒業と同時に地元のスポーツ用品店で勤務を始めたんです。その後、製造業の営業に転職するなどしたりしました。

編 割とお若い頃から転職経験がおありだったんですね。

 給料を上げたかったんです。一方で、自分の中でお客さまと話をしたりすることも楽しかったですし、体を動かして働きたいと考えるようになって、アルバイトの頃を思い出して、もう一度パチンコ店で働いてみようと。それで中原商事にはアルバイトで入社しました。

編 中原商事さんといえば「つばめ」の名前で有名な、地元の企業ですね。

 はい。アルバイト入社してから3カ月で正社員登用となり、勤務していく中でさまざまな業務に携わらせてもらえるようになり、班長職、主任職などの頃から営業や予算管理にも触れる機会がありました。

編 そこでは何年勤務されたんですか。

 つばめでは7年間勤務しました。自分自身のキャリアアップのために慣れ親しんだところから、自分の力がどこまでいけるか試したいなと。

編 自分の力を試すのは以前の会社ではダメだったのでしょうか。

 やりやすさはすごくあったのですが、なんとなく人に用意された道のように感じてしまったんです。「あなたは店長候補ですよ」とは言われていてチャンスはありましたが、働き方などを含めて自分が目指している未来とはちょっと違ったんです。 

編 それでいよいよ五月女総合プロダクトへ?

 はい。パック・エックスさんで転職先を3〜4社紹介してもらい、その中の1社でした。

編 こちらに決めた理由を教えてください。

 コーポレートサイトに「憩いの空間を提供する」という言葉が書いてあって、それがすごく心に残ったんです。

編 これは佐藤さんのパチンコ業界感が強く現れそうなコメントですね。詳しく聞かせてください。

 自分も遊技する時に思うのですが、パチンコホールって家族とか友人とかと一緒に楽しく打っている方が好きだなと。誰かと話しながら、楽しさをもって遊技するのが一番いいんじゃないかと。そうすると、「憩いの空間を提供する」というのが自分の目指すイメージにつながったんです。やはり昨今は機械の射幸性が上がってきていて、お店によっては殺伐とした感じがしますし、勝ちにこだわったユーザーさんも増えてきました。一般層のお客さまにとっては、一日に使うお金が増えるということは、必ずしも楽しい空間ではなくなってきているんじゃないかなと。大衆娯楽から離れてきてしまっているなと。

編 今の業界構造を考えると、今の機械で納得している方が残っているんだと思います。大衆娯楽を目指す、つまり高い射幸性の機械をメインじゃなくすると売上や粗利なども一時的に下がりそうですが、それもやむなしと。

 もちろん今の機械があって売上や粗利が成り立っているということは承知しています。そこは下がるのかなという思いもある一方で、みんなが遊びやすいのがパチンコ・パチスロなんじゃないかという思いが強くあります。大衆娯楽に寄せて一時的に業界がシュリンクしたとしても、総合的に遊技人口が増えるならそっちの方がいいのではないかと思っています。

編 ありがとうございます。いきなりクライマックスのようなお話になってしまいましたが(笑)、五月女総合プロダクトに入社されてからはいかがでしたか。

 他社で言う、主任クラスの待遇・職位で埼玉の幸手権現堂店に配属されました。当時の店長は、大学卒業後新卒からライブガーデン一筋のキャリアを歩まれてきた方でした。現在も店長として現場に立たれており、今思えば、その背中から「この会社らしさとは何か」を教わった気がします。とても気さくな方で、キャリアや入社形態に関係なく意見を聞いてもらえる空気があり、転職が初めてで中途入社の私に対しても「自分の考えを遠慮なく発言していい」と声をかけてもらえたことが印象に残っています。そうした経験があったからこそ、早い段階で会社に溶け込むことができたのだと、今になって感じています。

編 初めてライブガーデンの店長になったのはここが初ですか。

 はい、ライブガーデンで店長を務めるのはこのときが初めてになります。入社から一年後にマネージャーへ昇進し、同じ埼玉県内の上尾店に着任しました。その後、大幅改装を実施するスーパーライブガーデン野木店に配属となりました。改装前から高稼働を誇っていたスーパーライブガーデン野木店の改装メンバーに選ばれたことは大きなプレッシャーでしたが、その経験が自分を大きく成長させてくれたと感じています。その経験で、多くの学びを得ることができたことや取り組みを評価していただき、再び上尾店へ副店長として配属されました。さらに半年後には店長を任されることになり、現在に至ります。

編 上尾という店舗を任されたことについて、佐藤店長が店長就任当時に感じた市場の印象を教えてください。

 初めて上尾に来た時は、店舗数が多い商圏だなと思いました。桶川市が近くて、店舗数が多く、小さい店舗も低貸しが強かったり特色がバラバラ。地域の序列はあるものの、どこかが飛び抜けて高稼働している感じはありませんでした。当店と上尾UNOさんが地域一位二位を争っていた感じです。UNOさんは駅前店ということもあり、パチスロが強いです。 

 編 「ここから取ればいい」というセオリーがなかなか見つかりにくい市場。そういう場所だと何が決め手になるんですか。

 営業的なことを差し置けば当然立地ですよね。上尾駅は1日の利用者が約7万7000人ほどいて、この辺では人が集まる唯一の場所です。車移動が必須なエリアなので、徒歩や自転車のお客さまを集客しやすいというのは大きなアドバンテージです。

編 こちらのお店はどうですか。

 住宅街の中に立地し、駅も近いため、車での来店だけを前提に考えることができない店舗です。先ほどお話ししたスーパーライブガーデン野木店のように、車来店が中心の店舗とは異なり、徒歩や自転車など複数の来店動線を意識した運営が求められる点で、系列店の中でも難易度は高いと感じています。

編 この市場の中でライブガーデン上尾店とはどのような立ち位置の店舗でしょうか。店舗の特徴を教えてください。

 今はUNOさんとやや客数差をつけられてしまっている状態です。お互いに伸びているのでなかなか差が詰めきれないです。

編 差があるとはいえ郊外でも伸びているというのは非常に好材料なのでは。

 はい。売上は上がっています。2024年11月に私が店長になったタイミングでリニューアルをしたんです。

編 何を変化させたのですか。

 パチスロを4台だけ増台して、662台だったところを666台へ。また、一階のパチンコ館が設備的に劣化していたので、カーペットを綺麗にしたりして。

編 何が良かったのか、上がった中身について詳しく教えてください。

 最初パチスロがかなり伸びたんです。666台に変わったことで、お店の集客日が6の日に変わりました。

編 前は違っていたんですか。

 この店舗はM&Aで取得した店舗なのですが、前法人のイメージも残っていたんです。それが2の日だった。それは今でも色濃く残っていて、それ以外にも競合店対策の日があったところをもっと6の日にフォーカスしてほしいということで集約しました。そうしたら、朝イチの入場も45名さまくらいまで増えました。何もない平日だと一桁でしたが、取材などを織り交ぜながら、少しずつフェーズが変わってきています。

編 佐藤さんが就任してから、ライブガーデン上尾店のここが変わったというところを教えてください。

 雰囲気としてはパチンコが変わったかなと思っています。パチンコは特に前法人時代から来ているお客さまが多く、年齢層も高めだったんですね。ところが、最近のパチンコトレンドはスマパチの登場などで客層が若くなってきています。そういった若い方々が好みそうな機械を多く入れるようにしましたね。

編 年配層に支えられている一方で若いお客さまに舵を切ったと。

 年配層のお客さまは非常に大切です。ただ、そこだけに頼っていると稼働が頭打ちになってしまいますので、全体的に客数を上げないとこのお店は維持できないと考えました。機械はトレンドを抑えつつも、販売会や景品交換会などの催しを多くしてみたり、今いる年配層の方々も楽しめる店舗をつくろうとしています。 

編 佐藤さんの、店長としての特徴を教えてください。

 この質問を事前にいただいた時に、改めて自分の特徴ってなんだろうと考えてみました。性格的にはすごい慎重派で、アクションを起こす際には裏付け・裏取りなど、ある程度考えを固めてからじゃないと動かないタイプです(笑)。どちらかというとディフェンダータイプかもしれません。

編 具体的にはどういうところがそう感じますか。

 何かやろうかとした時に、他の店でやってないかを調べて、「あのお店でこれくらいの数字が出てるからいけそうな気がする」とデータをそろえて納得してから動き出すタイプです。

編 失敗することはすごく少なそうですね。

 ホームランもない代わりに失敗もそんなにありません。言い方を変えると、一発逆転は打たないけど、一撃逆転されるような手は打たない。細かく打って、最小限のエラーはしないタイプかなと思います。

編 日々の判断について方向性は分かりましたが、一方で営業面ではどうですか。

 リニューアルの時なんかは結構出そうと思ったんですけど、何もない時の落差を考えると、「この内容で本当に大丈夫か」となってしまいます。

編 ブレーキを踏んでしまう感じですか。

 というより、「前回この内容でとんでもない赤字になったよな」となるとついバランスを取りがちですね。必ずしもそうなるというわけではないですが。 

編 自店の課題があるとしたらどんな点でしょうか。

 人的なことで言うと、スタッフのコミュニケーションスキルを上げたいなと思っています。今って各台計数機やスマート遊技機が普及して、お客さまとの接点が少なくなってきています。お客さまの中には、「あの子(スタッフ)がいるからあの店に行く」というようなニーズもあると信じています。そういう方にも通用するコミュニケーションスキルを磨かいてお店の武器にしていきたいなと。お客さまと自然な会話をすることに慣れていないと、自分から話しかけるのはちょっと怖いかもしれない。だから販売会とかが、話すきっかけになればいいなと。

編 とても重要なテーマですね。特に佐藤さんの目指す方向性としては。コミュニケーションスキルを高めるためにやっていることは何かありますか。

 とてもシンプルなトレーニングです。朝礼の時に表情からつくっていくトレーニングをしたり、発声についてもデシベル計で数値を測って、どれくらいの音量なら聞き取りやすいかなどを少しずつトレーニングをしてもらっています。

編 ご自身は今後どのような貢献をしてキャリアを成長させていきたいと考えていますか。

 店長として店舗の業績を向上させていくことはもちろんですが、それと並行して、会社全体に関わる取り組みにも貢献していきたいと考えています。その一つとして、五月女総合プロダクト株式会社の企業理念を再構築するプロジェクトに参加しました。パチンコ事業に限らず、複数の事業を展開する会社だからこそ、共通の価値観や判断軸を言語化することは重要だと感じています。現場で培ってきた視点を生かしながら、会社のこれからを支える土台づくりにも関われることが、自身の成長にもつながっていると感じています。

編 お店への貢献とは別に、ご自身はどのようにスキルを磨いていくご予定でしょうか。

 実は、外部研修にも参加したことがあります。中でも自分にとって新しかったのはリーダーシップ論で、大勢の人を巻き込み、一つの方向に導いていく考え方は、これまでの現場中心の経験とは違った学びでした。研修にはパチンコ業界以外の方も多く参加しており、業界を越えた視点で意見交換ができたことはとても新鮮でした。この研修は立候補制で、会社の支援を受けながら次世代のリーダー育成を目的とした制度の一つです。成長したいという思いから自ら手を挙げました。学習自体は就業時間外で決して楽な環境ではありませんが、そうした挑戦の場を用意してくれている会社には感謝しています。 

ライブガーデン上尾店, ライブガーデン, ピデアな男