【スマスロガチレビュー④】沖ドキタイプになった「Lリノヘブン」、第1弾スマスロの中ではスペックバランスNO.1!?

2022.09.28 / 連載

『Lリノヘブン』(山佐)

《フロー》

疑似ボーナスATの「沖ドキ」タイプ。滞在モードに応じた毎ゲーム抽選でボーナス当選を目指す。さらに、ボーナス当選でモード移行を行い、天国モードで32G以内の連チャンを目指すなど、全体的な設計が「沖ドキ」そのものだ。移行率も通常A滞在ならば、ボーナス当選時に50%以上で通常B or 天国へ移行。通常Bからの天国移行率は約50%と「初代沖ドキ」に近いモード移行となっている。

本機ならではの要素としては、トマト役をトリガーとして、約1/6500でボーナス確定かつ50%以上でフリーズを含む裏モード系への移行役もある。フリーズ恩恵がBB+裏天国となっており、裏モードが本機の大きいスランプを生み出していく。トマト役をメイン契機として突入する裏モードは、天国モードに突入するまでのボーナスはRB濃厚となる。しかし、天国へ移行した際にはBBのみとなりモードループ率は90%と強烈だ。

本機は「バキ」同様に有利区間リセットに強力なシームレス性能を有しており、有利区間リセット後には51.2%で裏天国への突入抽選を行っている。有利区間リセット条件はMY2,000枚OVER時の連チャン終了時となっており、リセット頻度は天国期待値が約1,020枚にもなるので少なくはない。

《フロー評価》

フローは「沖ドキ」を踏襲している以上は悪いわけはない。無理した吸い込みを行うフローでもなく、賛否あるかもしれないが確定役かつトリガーにつながる可能性が高いトマト役が約1/6500と体感しやすい確率帯であるのは「沖ドキ」とは違っていて、この存在が差別化につながる可能性がある。そして、裏天国移行が本機で一番に出玉放出期待度が跳ね上がるゲーム性だけに、トマト役を起点とすることもあるフリーズ確率が約1/7000という体感しやすい確率帯なのは、沖スロ風の香ばしさにマッチしている。

《射幸性評価》

ボーナス当選にも天国モードを目指すフローとして、4種ある天国モードの詳細は以下の通り。

・天国モード:75%ループ・期待値1020枚

・天国A:80%ループ・期待値1250枚

・天国B:90%ループ・期待値1700枚

・裏天国:90%ループ・BBのみ・期待値2000枚

期待値としては十分だし、さらに、本機はMY2,000枚以上で有利区間リセット条件を満たすことで、再度有利区間移行時に51.2%で裏天国へ移行する。もっと分かりやすく言えば、2,000枚以上が51.2%でループする性能となっているのだから射幸性は十分高いといえるだろう。

《総合評価》

適度に当選を繰り返すAタイプライクな仕様に加え、天国までのモード移行の仕組み、天国移行時の期待感、イメージしやすいトリガー役など、率直にスペックは非常に良いバランスの機種だと感じた。

吸い込みに頼るゲーム性でもなく、コツコツと持続させた上で獲得する一撃性能も非常にバランス良く仕上げたように感じる。ただし、コンテンツへの不安定さは否めない。そもそも5号機以降の過去シリーズ機を振り返っても、初動から高稼働した実績は皆無だ。液晶は搭載されているものの、沖スロ仕様となるので作動頻度的に非液晶タイプと変わらない。メダルレスとなり、30φのような沖スロを象徴するアイデンティティーが薄れてしまっている遊技機となるので、出玉表示機などを活用して回遊を促進させるなどの運用する場合はホールの一手間が必要となる。とはいえ、「チバリヨ」然り、パチスロはパチンコよりもコンテンツに依存せず、スペックによる実績積み上げが期待できるので、過去の実績を覆してくれる可能性はあるだろう。

ただし、冒頭でも触れた通り、S機もL機も性能は大きくは変わらないので、沖スロ分野においてメダルの有無が稼働を決定づける重要なファクターとなる可能性があり、本機リリース後の12月には「もっとチバリヨ」や「沖ドキGOLD」のリリースが噂され始めているので、そうしたニューカマーのデキ次第では、優位性を保てないことも存分に考えられる。


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