高橋正人「9月の甘デジ活用法」

2014.08.13 / 連載

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第11回]9月の甘デジリリースはどう活用するべきか?

8月盆明けから始まる「AKB48バラの儀式」の影響かどうかは私が知る由も無いですが、結果的には、「8月後半6機種」「9月前半8機種」と、1カ月で15機種がリリースされます。そのほとんどは、リユースであったり、旧発売機種の甘デジへのスペック変更で、新しいコンテンツはゼロです。無論「モモキュンソード」「戦国無双」「稲川淳二」「サムライスピリッツ」などなど、数機種は「完全新機種」としてリリースされますが、「牙狼」から「AKB」のビッグコンテンツの流れから見れば、色あせてみえる感は否めませんね。

◆【集客目的】
「集客とはコンテンツ力なり」とすれば、「ルパン三世7」のリリースタイミングは「神のタイミング」だと思っています。「牙狼〜AKB」の集客力も一段落し、稼動も安定したこの時期9月ではあるが、まだ「MAX打つなら牙狼」の空気感は残っていると想定される以上、「MAX=ルパン」は厳しい現状があるホールも多々であろう。しかしながら、まだ打ち手の記憶には「ルパン三世」が有り、同様に「北斗の拳」もあろうかと思う。そんなタイミングで「MAX=牙狼」から離れていく顧客を、再度来店機会を与えるには、「CRAルパン三世7 9AZ1」と「CRデジハネ北斗の拳5慈母STV」は絶好のチャンス!

2機種合計で「市場投下は3万台」程度

最大の問題は、市場における「設置台数」では無く「設置店舗数」にある。MAX市場においての設置店舗数を見ると(P−WORLD参考)・・・「CRルパン三世7=7500店舗」「CR北斗の拳5覇者=8200店舗」を誇る。ちなみに「CR北斗の拳5百裂=8200店舗」・「パチスロ北斗の拳 転生の章=9300店舗」の導入を誇る。知名度は、両機種共に群を抜いており、その「甘デジ」であればそれなりの集客が見込めるであろう。

◆【稼動目的】
では、その他の「甘デジ=14機種」は不要なのか?それとも不毛な機種なのか? 一部「お付き合い機種」があるかどうかは判断しかねるところではあるが、それなりに期待できる機種もある。問題は、「何に期待するのか?」になるが、それは「集客」では無く稼動安定の為の下支えの観点で考えるべき。つまり、「店舗稼動への貢献」では無く、単純に「その機種の長期稼動」を期待することにある。

◆一部、「賞球」スペックに注意。
気になるのは、まずは「新内規スペック対応機種」だが、「豊丸・ピカイチ」と「奥村・三姫繚乱N1」は【ヘソ1個賞球】。他には、「タイヨーエレック・サムライチャンプルー3」は【ヘソ7個賞球】。このタイミングに、この様なスペック違いを導入する事は、相応の準備が必須であり、その理由をはっきりさせて置くべきであろう。普通に考えれば、「敢えてチャレンジする必要性がある」とは、このタイミングでは考え難い。


<総評>
9月は一旦、スロット「番長3」で盛り上がる事になるのは必至。その稼動を支えてくれる顧客は、スロット顧客だけでは無い可能性もある。今「牙狼」を打っている顧客層、これから「AKB」を打つであろう顧客層、ともに「PS回遊客」かもしれない。そのあたりを考慮しつつも、集客効果・稼動効果を推し量るタイミングかと思われます。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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