【連載】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー
[第9回]危険な香りのする台とは?
【1】芸能人モノには要注意!!
芸能人をモチーフにした台は忘れた頃に出てくるのですが、なかなか好稼働といえるものがありません。あえてヒットしたというならパチスロ「AKB」 ですが、後にも先にも4号機時代から含めて、この1機種のみと言っていいでしょう。理由としてはスロットに必要な演出の世界観やストーリー性が出せないことが主な理由になります。以前ヒットしたパチンコで「CR冬のソナタ」がありましたが「CRペ・ヨンジュン」だったら? と考えたら分かりやすいと思います。
【2】Aタイプは市場で結果を見てから導入!!
Aタイプで必ず当たる機械というのは「ジャグラー」シリーズのみと言っていいでしょう。なのでAタイプは結果を見てから導入するのがセオリーになります。またAタイプでいい機械はどこかのタイミングで下げ止まるので、つまり寿命が長いので慌てて導入する理由はありません。
【3】大ヒット機種の後継機は要注意
大ヒットした機種は必ず後継機が出てきます。ここで要注意なのがそのヒットした機種を上回る後継機は出てこないということです。スペックが行き着いてしまった今となっては、演出を派手にしたり、役物が豪華になったりして目を引きますが、極端な話、前作の貢献稼働週の半分ぐらいで見ておいたほうが無難です。それを避けるためには前回導入した半分の台数で導入するなどの対処が必要になりますが、前作がヒットしたから今回は倍導入しようという考えは危険です。その点で言えば、今回のパチスロ「番長」、パチンコ「牙狼」などは……う〜ん。どうなるでしょうか。
【4】二番煎じ台は当たらない?
大ヒットした機種と似たスペック、似た仕組みの台は当たりにくい傾向があります。「北斗タイプ!!」「ゴッドタイプ!!」のような台が他メーカーから出た場合は要注意です。ユーザーからするとまがい物に思うのか、表面上だけ似せてあるのか……いずれにせよ、本家を超える機械はなかなか出てこないのが実情です。
【5】「新機能!!」は要注意!!
「5号機初!!」や「新機能!!」という機械はなかなかヒットしません。セールストークによく使われるのですが、逆に言うとそれしか特長がない機械とも言えます。新機能や新しい仕組みは、徐々に熟成されて、その間にユーザーに認知され大ヒットに繋がる事が多いので、こういった機種は注意して評価することが肝要です。
以上、大まかに「危険な香りのする台」について述べてみましたが、共通していえるのは、きらびやかな演出、派手な演出の機械ほど吟味が必要という事でしょうか。
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三木貴鎬
1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。