Galaxy Entertainment 19年度4Q EBITDA 567億円,YoY6%減/純マカオ業者, 肺炎影響予見不能

2020.02.28 / カジノ
2020-02-28

【海外ニュース】

2月27日、Galaxy Entertainment Group(GEG)は、2019年度4Q(7-9月)業績を発表。

4Q(10-12月)の調整後EBITDAは、567億円,YoY6%減。2019年度の株主帰属当期利益は、1,770億円,YoY3%減。
中国経済不安を背景に、VIPセグメントが縮小。マスは堅調。

バランスシートでは、2019年12月末のネットキャッシュは、7,238億円。

会社は、短期見通しについて「新型肺炎について、期間、財務インパクトは予見できない、2020年度業績、マカオの開発プロジェクトに重大な影響を与える可能性がある」とした。

1月末以降、マカオのIR事業者は、売上高がほとんど立たない状況にある。Galaxy Entertainment Groupは、マカオ以外にカジノIR事業を持たない。

現在、中国政府は、本土住民のマカオへの入境を制限。個人旅行(Individual Visit Scheme)ビザの新規発給、団体旅行ビザとも停止中。
マカオ訪問者(2019年3Q, 7-9月)のうち、70%が中国本土、13%が香港、韓国が4%、台湾が3%など。
現時点では中国顧客のマカオ入境の解除の時期は予見できない。
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なお、Galaxy Entertainment Groupは、日本営業を継続中。
2月14日に大阪府市のRFP参加を見送り。
2019年10月23日、テッド・チャン日本地区最高執行責任者は「日本では大都市に集中する」と発言。
現在、大阪を除く大都市では、横浜市がIR誘致方針を決定済。愛知県、名古屋市は検討中(愛知県は、現在実施中のRFC締切を5月末とし、6月以降に方針決定へ)。

マカオの現行カジノ営業権(ゲーミング・コンセッション, 地元系3社, 米国系3社)は、2022年6月に満期を迎える。政府は、2021年にも新規入札を実施する方針。

2019年度4Q(10-12月)業績:
・売上高HK$12,973mn,YoY8%減, 調整後EBITDA HK$4,052mn,YoY6%減
・円換算:売上高1,816億円, 調整後EBITDA 567億円
<プロパティ別>
– Galaxy Macau:売上高HK$9,336mn,YoY10%減, 調整後EBITDA HK$3,211mn,YoY6%減
– StarWorld:売上高HK$2,653mn,YoY11%減, 調整後EBITDA HK$782mn,YoY12%減
– Broadway Macau:売上高HK$154mn,YoY7%増, 調整後EBITDA HK$16mn,YoY100%増
– City Clubs:調整後EBITDA HK$28mn,YoY3%減
– Construction Materials:売上高HK$802mn,YoY23%増, 調整後EBITDA HK$277mn,YoY35%増

2019年度4Q累計(1-12月)業績:
・売上高HK$51,902mn,YoY6%減, 調整後EBITDA HK$16,479mn,YoY2%減, 株主帰属当期利益HK$13,042mn,YoY3%減
・円換算:売上高7,266億円, 調整後EBITDA 2,307億円, 株主帰属当期利益1,770億円
<プロパティ別>
– Galaxy Macau:売上高HK$37,441mn,YoY5%減, 調整後EBITDA HK$12,641mn,YoY2%減
– StarWorld:売上高HK$10,917mn,YoY10%減, 調整後EBITDA HK$3,502mn,YoY2%減
– Broadway Macau:売上高HK$593mn,YoY6%増, 調整後EBITDA HK$39mn,YoY22%増
– City Clubs:調整後EBITDA HK$117mn,YoY5%増
– Construction Materials:売上高HK$2,834mn,YoY2%減, 調整後EBITDA HK$1,162mn,YoY24%増

財務状況 2019年度末:
・現金+流動性が高い有価証券 HK$52.3 billion, ネットキャッシュHK$51.7 billion, 有利子負債 HK$0.6 billion
・ネットキャッシュ7,238億円

開発アップデート:
・コタイ地区(Galaxy Macau)第3期&4期
 開発費430億香港ドル以上(約6,020億円以上)
 延べ床面積100万㎡レベル想定,
 3, 4期合計でホテル4,000室(ヴィラ含む), MICE37,000㎡, アリーナ46,000㎡(16,000席), 飲食, カジノなど
 2019年8月、Galaxy International Convention Center(GICC)、Galaxy Arena、Andaz Hotel(Hyatt)の具体的計画を発表
・Galaxy MacauとStarWorld Macauのアップグレードに15億香港ドル(210億円)を投資
・横琴(Hengqin)地区
 2.7平方キロメートルの土地に低密度のライフスタイル・リゾート開発計画。マカオを補完
 コンセプトプランを策定中
・海外展開
 日本開発営業を継続中
 Monte-Carlo SBMと戦略パートナーシップも日本に活用
(2015年7月、GEGは、Monte-Carlo SBM株式5%を取得。対価はEUR40mn=約50億円)

Galaxy Entertainment Group 日本における活動

Galaxy Entertainment 大阪RFP参加見送り~大都市機会探索中。横浜, 愛知など

・2月14日、RFP審査書類の提出締切の後、吉村洋文・大阪府知事は、RFP参加がMGMリゾーツ・インターナショナル/オリックスのみとなったことを明らかにした
・ゲンティン・シンガポール、Galaxy Entertainmentは、大阪RFP見送りを決定
・10月23日、ギャラクシー・エンターテインメント・ジャパンのテッド・チャン日本地区最高執行責任者はターゲットエリアについて以下をコメント
「日本では大都市に集中する。大阪、横浜、東京などに関心」
「大阪には強い関心。大阪府市のRFP参画に意欲」
・大阪を見送った結果、Galaxy Entertainmentのターゲット選択肢は、横浜市、愛知県などと推測される
・現在、大阪を除く大都市では、横浜市がIR誘致方針を決定済。愛知県、名古屋市は検討中(愛知県は、現在実施中のRFC締切を5月末としており、6月以降に方針決定へ)

市 RFC提出者数を発表~IR事業7者, 開発事業3者。開発事業で1社脱落~Galaxy Entertainment 提出

・12月24日、横浜市は、定例記者会見にて「IR(統合型リゾート)の実現に向けた民間事業者からのコンセプト提案募集」提出者数を発表
① 日本型IRの実現に関すること:提出者7者(参加登録7者)
② 開発事業に関すること:提出者3者(参加登録4者)
③ 関連産業に関すること:提案15件(11月15日期限)
・11月8日、テレビ神奈川は、参加登録6者名をレポート。ラスベガス・サンズ, ウィン・リゾーツ, ギャラクシーエンターテインメント, メルコリゾーツ&エンターテインメント, ゲンティン・シンガポール, セガサミー
・横浜市は、RFCを経て、2020年春に実施方針を策定、事業者選定へ
・RFC参加, 提案は、2020年に実施予定の事業者選定には影響しない

RFC ”IR事業者カテゴリー”6者登録~Galaxy Entertainment Groupも対応

・11月8日、テレビ神奈川は、独自取材をソースとし、横浜市のRFCへの登録状況をレポート
・同レポートによれば、登録者は、ラスベガス・サンズ, ウィン・リゾーツ, ギャラクシーエンターテインメント, メルコリゾーツ&エンターテインメント, ゲンティン・シンガポール, セガサミー
・11月7日、第1回[横浜]統合型リゾート産業展に出展するIR事業者が発表された。前記の6者と一致
・10月16日、横浜市は「IRの実現に向けた民間事業者からのコンセプト提案募集」(RFC)を公表
・RFCの提案募集は3カテゴリー。”日本型IRの実現”, “開発事業”, ”関連産業”
・同レポートは、”日本型IRの実現”と考えられる。このカテゴリーの登録には、海外IR実績要件が付された

Galaxy Entertainment 記者会見@大阪「大都市集中。大阪RFP参画に意欲」

・10月23日、ギャラクシー・エンターテインメント・ジャパンは、大阪にて記者会見を開催
・テッド・チャン日本地区最高執行責任者の主なコメント以下の通り
– 日本では大都市に集中する。大阪、横浜、東京に関心
– 大阪には強い関心。大阪府市のRFP参画に意欲
– 各自治体の時間軸が許すならば、二つの地域のRFPに参加したい。数か月以内にエリアを決定
<大阪府市における海外IR事業者>
・9月19日、大阪府市は「(仮称)大阪・夢洲地区特定複合観光施設設置運営事業コンセプト募集(RFC)」の提案状況を3者と公表。各社の情報公開から以下が明らかに
– MGMリゾーツ・インターナショナル/オリックス株式会社
– ゲンティン・シンガポール・リミテッド
– ギャラクシー・エンターテインメント・グループ
カジノIRジャパン:IR誘致レース~大阪府の動向

Galaxy Entertainment 大阪取組宣言「パートナー交渉大詰め。RFPに臨む」

・10月7日、「第2回 大阪・関西の未来を拓く万博・成長型IR・夢洲まちづくりシンポジウム」(主催:夢洲新産業創造研究会事務局)が開催
・IR事業者としては、日本MGMリゾーツ、ギャラクシーエンターテインメントジャパンの2社が登壇
・そこで、岡部智氏(ギャラクシーエンターテインメントジャパン株式会社・総支配人)は以下を発言
「大阪府市にRFCを提出し、これからRFPに臨む」
「当社は、K-WAHグループ(建設資材業)を親会社とし、60年間の日本との取引関係を有する。日本と最も近いオペレーター」
「強みは、1)財務体質、2)地域とのパートナーシップ、3)地域との共存共栄」
「当社の年間利益は2,000億円。株式時価総額は3.6兆円」
「2015年、モンテカルロSBMと業務提携。日本進出に向け、欧州を大きなコンセプトとして日本市場にぶつけたい」
「今、有力なローカルパートナーと大詰めの交渉中。パートナーシップを組んで、RFPに向かう」

Galaxy Entertainment 日本の大学等にマカオ短期招待教育制度・第2回~人材教育PR

・8月14日、ギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は「GEG 日本-マカオ統合型リゾート・マネジメント・メンターシッププログラム」の実施を発表
・同プログラムでは、日本の大学や企業などから人材を募集し、マカオで3週間(8月26日から)の実地研修を含むIR教育を施す。講師は、マカオ大学、GEG職員など
・同プログラムは、今回が2年目。昨年(第1回)は、試験的に東洋大学国際観光学部の学生数名を受け入れた。今回参加する学術機関・企業は、東洋大学、京都産業大学、福岡大学、オークラ・ニッコー・ホテルマネジメントなど
・参加大学は、関東、関西、九州。オークラは、Galaxy Macau内でホテルを運営
・GEGは、2020年初、「GEGマカオ―日本IRインターンシッププログラム」を実施予定。マカオの学生に6ヵ月間、日本でホテルマネジメントを学ぶ機会を与える。オークラ・ニッコー・ホテルマネジメントが協力

サッカーEUROJAPAN CUP冠スポンサーで横浜市にアピール。7月15日,27日

・7月27日、サッカーGALAXY ENTERTAINMENT EUROJAPAN CUP 2019が開催予定
・7月15日、横浜市にて、同ゲームの前座試合の対戦を決定するジュニアチームのトーナメントを開催
・Galaxyは、スポーツイベントへの協賛を通じ、参入ターゲットである横浜市において広報展開
・Galaxy Entertainmentは、現在まで、ターゲットエリアを明らかにせず。横浜市、大阪府市、和歌山県で活動履歴 
<GALAXY ENTERTAINMENT EUROJAPAN CUP>
・4月16日、Galaxy Entertainmentは、EUROJAPAN CUPの大会主催者と2年契約を結び、同大会の冠スポンサーとなると発表
・EUROJAPAN CUPは、プロサッカーの日本と欧州のチームによる親善試合。年1試合の開催
・主催者は、 公益財団法人日本サッカー協会、公益社団法人日本プロサッカーリーグ、株式会社Zeppライブ
・2019年7月27日は、横浜市において”横浜F・マリノス vs マンチェスター・シティFC”
・2020年は大阪にて開催予定

マカオ大学・立教大学 国際IR経営管理学フォーラム~Melco,Galaxy,OkadaManila,C&I

・7月6日、グローバルリーダーシップ育成プログラム・国際統合型リゾート経営管理学 第7回の一環として、オープンフォーラム「日本統合型リゾート~健全社会のIRを目指して」が開催された。参加者は、合計200名ほど、会場は満席となった
・プログラムは以下の通り
– 基調講演:国土交通省観光庁の祓川直也・審議官
– メルコリゾーツ&エンターテインメントのケリー・アキコ・タカハシ氏(エクゼクティブ・バイスプレジデント, ローレンスホーCEO付きチーフ・オブ・スタッフ)「Partner Of The Furture 私たちのコミットメント」
– ギャラクシー・エンターテインメント・グループのテッド・チャン氏(日本地区最高執行責任者)「インダストリー・ディスラプションと社会的調和~地域社会とのパートナーシップを通じて」
– パネルディスカッション
マカオ大学工商管理学院副院長・統合型リゾート及び観光学科のグレン・マッカートニー教授(IR入門、ゲイミング、非ゲイミングのIR構築と持続的発展)
マカオ大学工商管理学院・統合型リゾート学科長のロビン・チャーク教授(カジノ心理学、神経経済学、神経行動学、カジノ管理学)
マカオ大学工商管理学院・ファイナンス及びビジネス経済学科のリカルドシウ教授(カジノ経済学、レジャー経済学)
キャピタル&イノベーション株式会社 小池隆由(情報メディア:“カジノIRジャパン”運営)
タイガーリゾートレジャー&エンターテインメント 取締役社長 大屋高志氏(フィリピン”Okada Manila”運営)

サッカーEUROJAPAN CUPの冠スポンサーに。2年契約~横浜と大阪にアピール

・4月16日、Galaxy Entertainmentは、EUROJAPAN CUPの大会主催者と2年契約を結び、同大会の冠スポンサーとなると発表
・EUROJAPAN CUPは、プロサッカーの日本と欧州のチームによる親善試合。年1試合の開催
・主催者は、 公益財団法人日本サッカー協会、公益社団法人日本プロサッカーリーグ、株式会社Zeppライブ
・2019年7月27日は、横浜市、横浜F・マリノス vs マンチェスター・シティFC
・2020年は大阪にて開催予定

和歌山県:IRビジネス構築セミナー(2019年2月19日)協賛4社

– ブルームベリー(フィリピン)
– バリエール(フランス)
– ギャラクシー(香港・マカオ)
– モヒガン・ゲーミング(米国)

都内で記者会見 フランシス・ルイ副会長 7自治体調査対応。皆勤賞

・11月20日、Galaxy Entertainment Groupは、都内で記者会見。日本へのIR事業参入への意欲をアピール。フランシス・ルイ副会長が出席
・7自治体のIRに関わる情報提供(投資意向調査, RFIなど)に対応したことを明らかにした。情報提供を実施したすべてに対応
 大阪府市, 北海道, 苫小牧市, 長崎県, 和歌山県, 愛知県, 横浜市
・フランシス・ルイ副会長の発言
 「地域が何を望んでいるか慎重に耳を傾ける。どのように地域経済に役立てるかは都市で異なる」
 「これまでにないIRをボトムアップで作る」

Galaxy Entertainment 日本学生のマカオ短期招待制度~日本参入に教育貢献PR

7月30日、ギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は、「GEG 日本-マカオ統合型リゾート・マネジメント・メンターシップ試験的制度」(以下「メンターシップ制度」)の実施を発表。
同制度は、GEGが設立した非営利団体であるGEG基金、東洋大学とともに、マカオ大学の協力のもとマカオで実施される。

プログラム(初年度)は、東洋大学国際観光学部から選ばれた学生が、8月に4週間にわたりマカオを訪問。マカオ大学の国際統合型リゾート管理プログラムの講義、GEG幹部社員によるメンタリング・セッションを受講する。

なお、マカオ大学は、独自で日本の大学との提携を通じた、日本における国際統合型リゾート管理プログラムの提供を目指している。

マカオ大学工商管理学院 ジャッキー・ソー院長「日本でIR教育体制整備。日本の大学と提携へ」

マカオ:政府,カジノ営業権満期に伴う再入札準備~21年実施予想も。日本営業に影響

5月11日、梁維特(Lionel Leong)・マカオ特別行政区経済財政庁長官は、記者団に対し、カジノ営業権(コンセッション)満期後の方針について言及。ポイントは、

・改めて、”更新(Renewal)”ではなく、”新規入札(New Public tender)”を実施する方針を強調
・政府は、現在、入札実施に向けた法的な準備を進めている(ゲーミング法および関連規制の改正など)
・入札、すなわち事業者選定では、マカオの観光レジャーセンター化への貢献、ノンゲーミング強化などに重点を置く

一方、5月に入り、マカオのゲーミング法専門家であるJorge Godinho氏(マカオ大学・法学部客員教授, リーガルコンサルタント)は、”新規入札”が2021年に実施されると予想。

背景には、4月19日に、崔世安(Fernando Chui Sai On)・マカオ特別行政区行政長官が、議会にて、再入札が現行コンセッション満期(2022年6月26日)前に実施されること、すなわち現行営業権の延長オプションを行使しない方針を明らかにしたことがある。

マカオのカジノ営業権の”新規入札”は、日本におけるIR区域整備計画の選定認定(国による都道府県等と事業者の決定)の時期と一致する可能性がある。その場合、マカオの現行カジノ営業権保有者は、その喪失リスクを抱えた中で、日本参入営業を展開せざるを得ない。

マカオでは、コンセッション保有者(または、コンセッション保有者とサービスアグリーメントを締結した事業者)のみが、カジノ運営を許可される。コンセッションは、権益であり、6社の企業価値を支える原動力である。

図表の通り、マカオでは、6社(中国系3社、米国系3社)がゲーミング・コンセッション(サブ・コンセッションを含む)を所有しており、すべて2022年6月26日に満期を迎える。

ゲーミング・コンセッションに関して、現行法、契約(政府-事業者間)が規定するポイントは以下の通り。
・現行コンセッション満期後、新規コンセッションは、フレッシュな入札プロセス(Public Tender)を通じて付与
 (政府は、繰り返し、”更新”ではない点を強調)
・現行ゲーミング・コンセッションは、最大5年間の延長が可能
 (2019年4月、政府は延長しない方針を表明)
・政府は、2017年より、現行ゲーミング・コンセッションを早期償還できる権利を持つ
 (現在まで、政府は権利行使について言及なし)
・現行ゲーミング・コンセッション保有者は、それを喪失した場合、カジノ施設を、対価なしに、マカオ政府に移管する義務
 (カジノ施設の喪失は、事業性の観点から、自動的に全施設の喪失を意味する)

2017年央、政府高官は、初めて、”新たな入札(New Tender)”という表現を用いた。その発言は、現コンセッション保有6事業者に激震を与えた。
それまで、政府関係者は、”更新(Renewal)”と表現し、6事業者はそこに満期後も現状維持のニュアンスを感じ取っていた。
政府が”新たな入札”と表現したことで、事業者再募集・選定、入れ替えのニュアンスを読み取ったわけだ。

図表:マカオ カジノ運営6事業者のコンセッション満期日

コンセッション満期日 事業者 証券取引所 カジノ施設数 獲得順
2022年6月26日 SJM Holdings 香港証券取引所 22
2022年6月26日 Wynn Macau 香港証券取引所
2022年6月26日 Galaxy Entertainment 香港証券取引所
2022年6月26日 Sands China 香港証券取引所 4(サブ)
2022年6月26日 MGM China 香港証券取引所 5(サブ)
2022年6月26日 Melco Resorts & Entertainment NASDAQ 6(サブ)

注1:カジノ施設数は2018年12月末時点
注2:2019年3月15日、マカオ政府はSJM Holdingsのコンセッション(MGM China Holdingsのサブ・コンセッション)の満期日を、2020年3月31日から2022年6月26日に延長を承認
注3:(サブ)はサブコンセッション。Sands ChinaはGalaxy Entertainmentより、MGM ChinaはSJM Holdingsより、Melco Resorts & EntertainmentはWynn Macauより取得
 

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