IR法案成立は秋の臨時国会へ先送りか!?

2016.01.05 / カジノ

1月4日、第190通常国会が始まった。新聞報道などによると、そこで焦点となるのは予算案や税制法案、TPP関連法案など。安倍首相の後押しにもかかわらず、先の通常国会で成立しなかった統合型リゾート整備推進法案(略称・IR推進法案)は今回も見送られることになりそうだ。

理由は、今夏に予定される参院選を控え、日程的な余裕がないこと。連立を組む公明党に根強い慎重論があり、成立を急げば参院選での協力関係に亀裂が生じかねないこと。自民党内にも「(選挙前に)世論に賛否あるカジノ議論は避けるべき」との声があること、などである。そして現在、「カジノ法案の提出、成立は秋の臨時国会」という見方が多勢となっている。

超党派の「国際観光産業振興議員連名(略称・カジノ議連)」は、タイムスケジュールとして「年内にもIR推進法案を成立させ、政府内に推進本部を設置、そして来年にはIR実施法案を提出、成立させて2020年の東京オリンピック前にカジノを含むIRを開設したい」と目標を掲げているが、その実現は微妙な状況なところ。

安倍政権が成長戦略のひとつに位置づけるカジノ解禁。解禁後に参入を目論む海外のカジノ運営会社、共同運営を目指す国内企業、参入を表明しているパチンコ関連企業、あるいは静観しているパチンコホール、それぞれが大なり小なり影響を受ける構想なだけに、今年のカジノ関連動向からは目が離せない。

IR推進法案, カジノ, 統合型リゾート整備推進法案