8つのレートで迷走中

2019.11.15 / コラム

総台数は500台クラスのホールでのケース。レートはパチンコが4円、2円、1円、0.2円。スロットは20円、10円、5円、2円の計8つ。実にバリエーションに富んでいるが、これは迷走した結果だった。

0.5パチに手を出すと終わりとも言われているが、0.2パチを始めたのは1パチから落ちこぼれる客の受け皿にするためだった。

要は1円が回らないから0.2円に向かうわけだ。0.2円は割を取るために、1円以上に厳しい釘になっている。底なし沼に落ちていく感じだ。

「店としてもどのレートに力を入れて行くべきか分からなくなった。2円は4円以上に稼働がない。4円を打つ人は2円は打たない。1円を打つ人は最初から2円は打たない」と店長は頭を悩ませる。

MAX機があるころは、1円客も5000~1万発の出玉を狙っていたが、MAX機がなくなってワンチャンもなくなり、チマチマ遊ぶコーナーになった。それ以上に0.2円ではもはや換金目的の客もいない様子だ。貯玉しておカネを使わず、時間だけを消費する。そんな0.2円コーナーの稼働は1円の倍以上というのだから、始末が悪い。

最初は空き台を作るより、0.2円でもいいから客を埋める発想で始めたようだが、0.2円が主流になれば4号営業終了である。

0.2円のコーナーの機械はチェーン店から回ってきた価値0円のもので凌いでいるが、電気代も払えない。

「ゲームセンターは使い切って終わりですからほとんどが粗利になりますが、0.2円はゲームセンター以下です。新基準機を入れ替えるためにも0.2円は止めなければいけません」(店長)と決断を迫られている。

そもそも論だ。

4円で遊べる環境があれば、わざわざ1円を始める必要がなかった。このホールでは1円で利益を取ろうとするあまり、1円でも遊べなくなったから0.2円を始めたわけで、1円で遊べれば0.2円は必要ない。

最後の砦である1円以下に手を出すべきではない。それもこれも、等価にするから回すことができないのだから、とっとと等価を止めてしまえばいいことだ。

「1円でも0.2円でもお客さんは等価じゃないと打ってくれません」(同)と踏み切ることができない。

単店でできないのなら組合の自主規制で低価交換に足並みを揃えるしかない。遊べる環境なら4円と20円の2つのレートで十分だ。その前に低価交換向けの遊べる遊技機が必要なことは言うまでもない。







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