「夜からマルハン」が仕掛ける新営業スタイル 4円バラエティー40台を夕方開放

2026.09.25 / ホール

マルハン千葉ニュータウン店が仕掛ける「夜からマルハン」。4円バラエティー40台を夕方まで止め、18時30分から時差開放する異例の営業だ。日中の稼働を捨てたにもかかわらず、アウトは初回124%、2回目109.7%。取材日も抽選後約10分で40台中32台が埋まった。狙うのは仕事帰りのサラリーマン。「夜から遊べるパチンコ」は、4円パチンコ再生のヒントになるのか。

パチンコの稼働低迷が続く中、あえて日中の稼働を捨て、夕方から勝負する—。マルハン千葉ニュータウン店が4円パチンコのバラエティーコーナーで始めた「夜からマルハン」が、興味深い結果を見せている。

同店が実施するのは、対象となる40台を開店から夕方まで稼働させず、18時30分から抽選で開放する「時差開放」だ。

施策自体は同店のオリジナルではなく、神奈川県内の系列店で行われていた取り組みを参考にしたもの。ただし、千葉ニュータウン店では対象を「あえて4円バラエティー」に設定した。

4円バラエティーは、主力機種と比べて稼働をつけにくく、固定ファン頼みになりやすいコーナーでもある。そこで同店は、日中から漫然と稼働させるのではなく、「夜から遊べる場所」として価値をつくり直そうと考えた。

効果を見る指標も特徴的だ。売上や玉粗利ではなく、重視したのは「アウト」。通常の金曜日と比較すると、初回は124%、2回目は109.7%を記録した。

つまり、40台を半日止めたにもかかわらず、結果として同コーナーの総アウトは増えたことになる。

牧口信之店長は「夜の時間に4円バラエティーが7割くらい稼働するのは異常事態」と驚きを語る。

ターゲットは仕事帰りのサラリーマンだ。当初は18時開放だったが、「仕事を終えてからでは抽選に間に合わない」と考え、3回目から18時30分に変更した。

朝から並ぶ必要がなく、仕事を終えてから抽選に参加できる。朝の長時間遊技とは異なる、「夜からでも楽しめるパチンコ」の提案でもある。

取材日の抽選参加者は22人。抽選終了後には参加していなかった客も加わり、約10分で40台中32台が埋まった。

時差開放には、対象コーナーだけではない効果も期待されている。開放を待つ間に別の機種を遊技すれば店内滞在時間が伸びる。普段はパチスロしか打たないユーザーが、パチンコに触れるきっかけになる可能性もある。

スタッフにとっても、普段は静かな4円バラエティーが夜に7〜8割稼働する光景は新鮮だったという。コーナーに対する店側の意識を変える効果もありそうだ。

現状はまだ試行段階。今後は周知を進め、不定期開催から毎週開催することも検討している。

40台を夕方まで止めれば、その時間の売上は当然ゼロになる。それでも牧口店長は「先行投資」と位置付け、「その40台について利益は今のところ考えていない」と話す。

目先の粗利ではなく、まず「遊べるバラエティー」という認識をつくる。その結果として店内回遊や滞在時間を伸ばし、店舗全体の稼働につなげていく考えだ。

パチンコ市場に「起死回生」の一手はない。だからこそ牧口店長は、「着実に階段を上がっていくしかない」と語る。

最も稼働をつけにくいコーナーをあえて半日止め、夜に人を集める「夜からマルハン」。仕事帰りという新たな時間軸からパチンコを再構築する試みは、低迷する4円パチンコの運用を考える上で、一つのヒントになりそうだ。

※「夜からマルハン」の実戦記や「軍団」への考察などについては本誌PiDEA X9月号にて

マルハン千葉ニュータウン店【住所】千葉県印西市中央南1丁目7番地1【台数】P・400台/S・242台【駐車場】526台【最寄り駅】千葉ニュータウン中央駅(南口)徒歩2分

 

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