外国人パチンコFIRST TAKE「上野で中国人5人に囲まれた! 一体長北に何が起こったのか?」

2025.06.21 / 連載

上野で中国人5人に囲まれた!

一体長北に何が起こったのか?

イラスト:エリートニート山ン本(@elite_yamamoto)

 あれは、上野近辺で「吉宗(スマスロ)」の天井をめがけ、せっせとレバーを叩いていた時のことです。たまたま隣り合わせた人は50歳ぐらいで、おそらく中国本土出身の中華系おじ。中華おじは高確率のシャッターが閉まるたびに、少し離れた席の友人と一喜一憂。2度ほど高確率を消化し終わったころ、ちょうどこちらの台も高確率へと突入しました。

 ふと隣を見ると、中華おじはこちらの台をガン見。どうやら高確率になったらどうなるのかが気になって仕方ない様子でした。だがしかし、こちとらゾーン外のチャンス目から入った高確率な上、演出も寒々しいことから、静かに首を振ります。私を見て、頭に「?」が浮かんでいる中華おじ。察するに、演出の強弱を理解していません。「今のタライが第三停止で落ちてきたんだったらワンチャンあったんだよ」という内容を伝えようにも、中国語は未履修。数年前ならなんとか雰囲気でカバーしてみるところですが、伝える方法はあるのです。そう、Chat GPTならね。

 あらかじめ読み込ませておいた「吉宗」のゲームフローとパチンコ用語の対訳表を学習させておいた特製ツールと音声入力を駆使してコミュニケーションを試みた結果、中華おじもなんとなく状況は掴めた模様。心なしか、沈んでいた目の奥が一瞬輝いたように見えました。

 その後、REGを引き当て160ゲームほど回した中華おじは、なんとチビ姫がでてきたにも関わらず席を立とうとしました。「バカお前座れ!戻れ!!今から数ゲームが一番楽しいとこだぞ!!」と、とにもかくにも席に座らせ、「もう千円だけ入れろ。俺を信じろ」と、勢いで伝えると、中華おじは訝しみつつ続行し、数ゲームで高確率へ移行。無事にBIGを射止めることに成功したのでした。

 ボーナス確定画面でサッと姫がそろうと、REGと勘違いしたのか一瞬肩を落とすものの、それがBIGであると認識するやいなや、ものすごい勢いでこちらに抱きついてきて、「シフ!シフ!!」と連呼してきます。どうやら中国語で「师傅(先生)」と言っていたようです。長北真41歳。吉宗で弟子ができました(笑)。

 BIGを追加し、ホクホクで離席していった中華おじ。芳しくないためこちらも「マギレコ」へ移動。すると中華おじは友人と2人で、なぜか私の隣へ移動してきたのです。

 アプリを使って中華おじが質問をしてきました。「なんでこんな可愛い台を打ってるの?」と。確かに言われてみると、40を過ぎようかという坊主頭の男が小中学生が活躍する台を打ってニヤついているのは、客観的に見れば異様な光景かもしれません。「もうちょいで当たるからだよ」「なんでわかるんだ!?」「ここのポイントが650くらいで当たりやすいんだよ」「当たりやすいところがあるのか。もう少し詳しく教えてくれ」

 なんとなくただならぬ気配を感じて背後を見ると、私は5人の中国人に囲まれていました。いつの間にやら店外に連れ出され、流されるまま近所の呑み屋へ。上野近辺で興奮した中国人集団に囲まれるって、ちょっとしたホラー映画ですよこれは(笑)。

 何やら大盛り上がりのおっちゃんたちと酒を酌み交わしつつ、淡々とマギレコの魅力を語る私(ChatGPT)。結局始発近くまで延々と呑まされ続け、私のWeChat(中国のLINEみたいなもの)には5人のおっちゃんが追加されたのでした。

 そんな流れで、中国人おっちゃんグループと打ちに行く約束をしてしまったので、マギレコのシマを埋める中国人グループと長北の姿をみかけたら、このエピソードを思い出してください。次は北斗のなんたるかを叩き込んでやろうかと思います。


(PROFILE)
長北真●1984年沖縄産まれ。アメリカの全寮制高校で3年を過ごし、青山学院大学法学部を卒業。パチンコ歴は20年超。ネットワークエンジニア、プロジェクトマネージャー、翻訳家、大手SNS内管理職、カジノディーラー等多彩なキャリアを積み、マレーシアでコンタクトセンター設立管理に従事。300名以上の外国人に対し、日本人向けのサービスを教育。2022年よりGlobal Pachinko株式会社を立ち上げ。低迷するパチンコ業界の新しい道を切り開くべく奔走中。Xアカウント(@global_pachinko)

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