Twitterでは言えなかったXXXな話「アムズ南吉成店@還暦前店長」

2025.06.13 / ホール

ホールでSNSを担当する方々に、わざわざ本人が語らなそうなことを、第三者であるPiDEAが根掘り葉掘りする企画。

 

今回の「言えない話」

「あーもうなんでもやっちゃおう」
還暦前でも、なんでもやれば
できるんだと思いました。 

 


Twitterに一切触れてこなかった55歳がスタート地点だった

PiDEA編集部(以下、編):今回はアムズ南吉成店の還暦前店長こと、UGさんを取材します。よろしくお願いします。

UG(以下、U):じじいですがよろしくお願いします。

編:UGさんは今、Xを自ら更新しているわけですが、動画にも自ら出演している。しかも、何やら若い女性に棒でバンバン叩かれて「痛ぇ〜」なんて言っている59歳。このスタイルができあがるまでをお聞きしたいです。

U:2021年の7月頃に今のお店に赴任したのですが、その時はいわゆるよくある店舗アカウントでした。ちょうどそのタイミングでお店のレート変更などもあってTwitterで注目を集めたかったんですよね。他店と差別化をするために自分で運用してみようということにしたんです。

編:ご自分でやるにしても、動画でバカをやるキャラクターに切り替えたのがすごいですよね。

U:スタッフの皆と考えて、最初は「こんなじじいが受け入れられるのかな」と心配はありました(笑)。

編:それまでTwitterのご経験は?

U:ないです。動かし方も分からなかったですよ。スマホで見ることはあっても、まさか自分が発信する側に回るとは思ってもみませんでした。

編:還暦前というキャラクターが何やら棒で痛めつけられるというスタイル。もうかわいそうだなと思って見ちゃいますよね。悪魔的な発想だなと思いました。何かTwitterの運用に詳しい参謀みたいな方がいるんでしょうか。

U:いろいろ上長や他の店長から「これやったら」「あれやったら」とアドバイスをもらったりはしていますが、基本的に自分たちですべてやってます。文章も自分で考えて。手作り感は大事にしようかなと。

編:動画とかを見ていると、結構本気でシバかれていますよね(笑)。

U:そうですね。来店してくださる三郷ナオさんという演者さんといろんなゲームで対決する動画企画で、負けた方が叩かれるというルールなのですが、本気で叩かれないと面白くないなと思って。最初は三郷さんも遠慮しながら叩いてくれたのですが、「遠慮しなくていいから、思い切り叩いて」と。最近はもう思いっきりこられるので、かなり痛いですよ(笑)。

編:今59歳ですよね。アムズグループの中で最年長ですか。

U:そうですね。多分次に年下の者が55歳だったと思います。

編:Xをやるようになって変化したことはなんでしょうか。

U:やっぱりお客さまとの距離感が縮まりましたよね。あとはUGというキャラクターでグループ店を回ったりする活動もしているのですが、演者さんになったみたいな感じで、たくさんのお客さまから話しかけられたり、「一緒に写真撮ってもらっていいですか」と言われたりしたのですが、「こんなじじいと撮って嬉しいかね?」と内心首をかしげていますよ(笑)。

編:そういう業務があるってことは、もしかして社内で一番フォロワー数が多い?

U:多分そうだったと思います。まだまだ足らないですけどね。

編:ちなみにご家族には、こうした活動をしていることって言ってます?

U:言ってますよ。たまに自分から見せたりして息子とかは大爆笑してくれます。東京で同じ業界で働いている娘も「何してんの(笑)?」とLINEもくれます。

編:じゃあ一応皆応援してくれている感じですね。

U:そうですね。楽しくやっていればいいのかなぁと。家での立場が奥さん>子どもたち>愛犬で、自分はそれ以下なので、あんまり酷いの見せると「なんなの」って言われます。でも全然問題ないです。

編:動画のこだわりってなんでしょうか。

U:単に楽しんだりふざけたりするのが好きなだけですね。

編:失礼な質問になってしまいますが、60歳を目前にしてピエロを演じることができるメンタルがすごいと思っています。だってそれまでは自分が顔を出して何かするなんて考えなかったですよね。どこかでふっ切れたタイミングとかがあったりしたんでしょうか。

U:ふざけて顔を真っ白に塗ってホールに出たり、それでなんか叩かれたりしたらもう踏ん切れましたね。「あーもうなんでもやっちゃおう」って。還暦前でもなんでもやればできるんだと思いました。

編:SNSの運用って年齢を理由に手が出ない人もいるかと思いますが、やってやれないことはなかったということですね。

U:そういうような気持ちはやっぱりありますよね。むしろ今はもっと進化させていこうかなと思っています。当時はもっとパンパンに浮腫んだ酷い顔してたので。

編:同世代の業界人の方々に、Xやった方がいいよって思います?

U:自分はやって良かったとは思うけど、こればっかりは本人次第ですよね。どれだけ店舗のことを思ってやれるか。集客とかお客さまとのコミュニケーションを増やそうと思ったら、そりゃやった方がいいと思うんだけど、どうなんですかね?

編:UGさんはどう感じてます?

U:正直、最初はやらされている感もあったんだけど、どこかで踏ん切れたんですよね。そしたら次、何やろうかと考えている時間が結構楽しくて、顔を塗ったり、棒で叩かれたり、ケーキをぶつけられたり、全部自分でやっているんですが(笑)、そんなことをしているうちに恥ずかしさは麻痺していって、自分の出す動画で1人でも2人でも笑ったり喜んでもらえる人がいたらいいなと思うようになりました。

編:過去最大のバズ体験は?

U:なんだったかな……。

編:あんまりimpとかエンゲージメントは気にしていないですか?

U:そこは気にしています。最初は全然impも上がらなくてどうしたらいいか分からなかったですけど、日々数字を見ながら考えながらやっています。

編:impを気にする59歳、いいですねぇ。大変だなとは思ったことはないですか。

U:年齢的に大変かなという部分もあるんだけど、周りの人たちの協力があってのXなんで。全然辛いなんてないですよ。

編:ちなみに参考にしているアカウントとかってありますか。

U:ないですね。独自路線でやっているので、競合がいません。ワンマンショーです(笑)。

編:もしXをやっていない自分を想像したらどうでしょう。

U:ただただ老けていっただけでしょうね。何の楽しみもなく漠然と営業していたのかなと。でも、こういうきっかけがあったから、生きがいというか仕事を続けていきたいなと思いましたし、定年までやり続けたいなと思っています。この年齢でもこういう叩かれたりとか、他の人がやらないことは楽しいですね。会社が許してくれれば75歳までやりたいです!

編:えぇ〜、めちゃめちゃ覚醒しているじゃないですか。でも、75歳でビシバシ叩かれているのはさすがにかわいそうで見てられないですよ!

U:そうなったら、まぁ…あの…、痛めつけられないやつでお願いしようと思います(笑)。


聞き手:PiDEA編集部コガワ(@pideanaotoko1

Twitterでは言えなかったXXXな話, アムズ南吉成店@還暦前店長