帰ってきた!Twitterでは言えなかったXXXな話「エリートニート山ン本」

2025.09.14 / 連載

TwitterがXに変わってしまったので、プチタイトル変更。ホールでSNSを担当する方々に、わざわざ本人が語らなそうなことを、第三者であるPiDEAが根掘り葉掘りする企画。

今回の「言えない話」

もうそんなの、承認欲求を満たしたいから、それだけで始めました。 


 

常連から社員へ。4年間のニート生活に終止符が打たれる。

 

PiDEA編集部(以下略編):今回は名前の通り4年間のニート生活を経て、最近シーサイドプラザの社員になったエリートニート山ン本さんを取材します。

エリートニート山ン本(以下略山):1500連休明けで社会人になりました! よろしくお願いします。

PiDEA編集部(以下略編):入社おめでとうございます! ちなみにニートというのは、その、ガチのニートですか。

山:はい! みなさんが想像するニートを体現したような、真っ直ぐなニートです。朝からパチンコ店に行って、帰ったら絵を描く、という毎日を過ごしていました。

19万impを獲得した山ン本さんポスト。パチスロファンから多くの反響が寄せられた。

編:エリートの意味がよく分かりました(笑)。SNSを見ていますが、描かれている漫画も面白いですし、TikTokやYouTubeで動画配信もされてますよね。絵やインフルエンサー活動で食べていく道もあったかと思いますが、今回どうしてパチンコ店に就職するという道を選んだのでしょうか。

山:く〜(苦笑)。今のまま食べていけたらありがたかったのですが、実際生活は本当に苦しくて、パチンコ・パチスロで稼いだお金でどうにか食いつないでいました。去年の2月頃からかな。「さすがにこの生活もうやめたい!」と強く思うようになったんです。ついに時が来たな、と(笑)。それでずっと恐れていた「就職」を決心しました。ただ、僕は大学を卒業してから本当に何もしてこなかったので、自分の経験を生かせる仕事ってなんだろうと考えた時にパチンコ業界だ! と思ったわけです。なにせずーっと打ってましたから(笑)。

編:意を決しての就職だったのですね。ちなみに、パチンコ業界の中でもシーサイドプラザを選んだ理由は何でしょうか。

山:元々、店長の溝口さんとはXを通して仲良くしていました。お店に遊びに行った際も、ニートの僕を心配して「ちゃんと働かなきゃだめだよ」と声をかけてくれたり。その流れで「もしパチスロで喰えなくなったら、うちで働いてもいいよ」と言ってくれたことがあって、店長は冗談半分だったかもしれませんが、僕はそれを真に受けて、履歴書を出しました。

編:SNSのつながりから上司と部下の関係にというのは、なかなか聞かないですし現代風で面白いです。店長さんはこれまでの山ン本さんのSNS活動を見てきた上で採用されているわけですから、お店の広報的な役割を担ってほしい気持ちもあったんじゃないでしょうか。

山:うーん、どうなんでしょう。お店のためにこうしてくれ、みたいな具体的なことは特に言われてないですが、店長は「新しいことにどんどん挑戦していこう!」というタイプなので、そういった活動に対してはとても協力的です。むしろ「どんどんやっちゃって!」というスタンスかな。先日も初めてお店のチャンネルでYouTubeライブをやらせてもらいましたし。ありがたいことに自由にやらせてもらってます。

編:これまでのSNS活動が生かされていていいですね。山ン本さんが入社したことに対して他のスタッフさんからの反応はありましたか。

山:何人かは僕のことを知っててくれたのですが、想像していたよりかは全然反応なかったですね。内心、めちゃくちゃ期待しちゃってました(笑)。でも、僕が漫画を描いてることを知って、「お店のどこかに貼ったらいいんじゃないか」という案が出たり、「どこなら見てもらえる」だとか意見をくれたりしたのは嬉しかったですね。結果、今お店のお手洗いで僕の4コマ漫画が読めるようになってます。ぜひ、ウ◯チしながらゆっくり読んでいってほしいです(笑)。

編:山ン本さんの漫画でお店がジャックされる日も近いのでは(笑)。お客さまからの反応はありましたか。

山:漫画を貼った場所がお手洗いだったこともあってか、結構反応をいただけました。皆さん暇じゃないですか、用を足してる時って(笑)。だから読んでいただけたのかなぁ。ホールに出ても、最初は「なんだこいつ」という目で見ていたお客さまもいましたが、最近は頑張りが認められているのか、フレンドリーに話しかけてくれたりするのでモチベーションになってますね。

編:SNSで見ましたが、名札や名刺にも「ニート」って書かれてますもんね。初見では「なんだこいつ」ってなりかねない(笑)。

編:そもそもなぜエリートニートのアカウントを開設したのですか。

山:もうそんなの、承認欲求を満たしたいからに決まっているじゃないですか(笑)。アカウントを見ていただければ分かると思いますが、僕、承認欲求がすごく強いんですよ。

編:気持ちいいくらい正直だ(笑)。

山:はい(笑)。学生の頃からSNSがずっと好きだった、というのもありますが、僕の描いた絵や僕自身を見られたい、認められたいという一心でやり続けてます。もう、取り憑かれてますね。

編:なるほど。先ほどの話で言えば漫画がお店に貼られたりだとか、それこそPiDEAでも毎月連載の挿絵をお願いしてますし、SNS活動がちゃんと仕事につながっている。SNS運用の面で言ってもエリートだなと感じました。

山:あ、今まさに承認欲求が満たされました(笑)。お上手ですね。

編:では、そんな山ン本さんがこれまでSNSをやってきてよかったなと思ったことを教えてください。

山:僕、つくづくSNSに生かされてるなって感じることが多いです。SNSというかフォロワーさんに、ですかね。店長に声をかけてもらって就職が決まったこともそうですけど、僕がニートでお金がないって発信したらご飯に連れてってくれるフォロワーさんが何人もいたんですよ。

編:えっ、それはすごいですね。それってどれくらいの年代の方なんでしょうか。女性? 男性?

山:30〜40代の男性ですね。ご飯が食べられるだけじゃなくて、人生の先輩からありがたいお話が聞けたりもしました。金銭面でも助けられましたし、普段からいただくコメントとかもそうですけど、そういう人の温かさで精神的にも生かされてます。ありがたいことに。

編:山ン本さんのなんかつい面倒を見てあげたくなるような、そんなキャラクターが伝わってきます。でも今はニートを卒業されてガラッと環境が変わったかと思いますが、何か生活や気持ちに変化はありますか。

山:やっぱり働いて家に帰ると疲れてしまって、漫画を描く機会が減ったのが辛くはあります。でもそれは最初から分かりきっていたことだったので、とりあえず今は仕事に慣れることが優先ですね。

編:今後はパチンコ業界人としての道を突き詰めていくのでしょうか。

山:正直まだ入って1カ月ちょっとなので、先のことは考えられないんですけど、店長からも何かを期待されているのは感じていますし、その期待を裏切るようなことはしたくないと思っています。でもやっぱり、漫画とかSNSで「何者かになりたい」という欲求が強いので、理想としては並行してやっていきたいなと思っています。

編:最後に山ン本さんにとっての人生の最重要事項を教えてください!

山:いかに承認欲求を満たせるか。それだけでしかありません!

編:あはは(笑)。やっぱり元ニートっぽくていいですね。 

山ン本さんがTikTokによく投稿している通称「小躍り」をZoom取材中に披露してくれた。Xはパチンコ・パチスロユーザー向け、TikTokはそれ以外の人に向けの投稿を意識しているという。

聞き手:PiDEA編集部 佐藤ちゃん(@satochan444)

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