帰ってきた!Twitterでは言えなかったXXXな話「武藤【ひまわり公式】」

2025.05.19 / 連載

TwitterがXに変わってしまったので、プチタイトル変更。

ホールでSNSを担当する方々に、わざわざ本人が語らなそうなことを、第三者であるPiDEAが根掘り葉掘りする企画。

 

今回の「言えない話」

今までは自分が店長になるのか、全然分かっていませんでした。

今はもう思っていないです。 
 


パチンコ店員じゃ考える必要のなかったことを考えるように

PiDEA編集部(以下、編):アカウントの運用が2018年9月からなので、実はかなり長いことTwitterをやってきたんですね。

武藤【ひまわり公式】(以下、武):元々は岩沼ひまわりという店舗アカウントだったんですよ。それを2020年くらいから僕が引き継いで武藤アカがスタートしたんです。

編:最初は筋肉キャラでしたよね。

武:そうです。何かキャラ付けをした方がいいということで、その時ちょうど筋トレしていましたし、その反対に甘いものが好きだったので、筋肉とスイーツという相反するものを好むギャップを生かした形でスタートしました。

編:その路線でフォロワーは何人くらいまで育ちましたか?

武:8000~9000くらいです。

編:結構増えているじゃないですか。

武:いや、でもこれ相互フォローで増えただけなんですよ。この時が大体impが1万もつかないくらいでフォロワー数からするとimpは少ない状態でした。

編:かつては結構悩んでいたんですね。ただ、最近のimpを見るとかなりバズっていますね。伸び始めたきっかけはなんだったのでしょうか。

武:1年前くらいに、自分の中で筋肉×スイーツキャラを捨てた時期があったんです(笑)。なおかつ、会社で検証系のYouTubeを大内レイさんとやっているのですが、そこに参加させてもらったりして、自分自身がどこの立ち位置なのかが少し見えたような気がしました。

編:立ち位置……ですか。

武:筋トレとスイーツを誰が見てくれるんだろうと考え直してみたんです。基本的にはパチンコやパチスロが好きな方、もしくはひまわりのことが好きな方だと思うのですが、発信する情報が客層にマッチしていない。そういうことを考え直した時から、投稿の仕方とか見てくれるであろう人への伝え方とか、そういうことを意識しながらちょっとずつ結果につながってきたのかなと思っています。

編:やっぱり大内さんとの出会いは大きかったのでしょうか。

武:Xで僕がやっていることを見てくださっていたので相談してみたんですよ。大内さんって説明力がすごいと思っていて、彼がどういったことを考えてセリフや文章に落とし込んでいるか、またそれをどんなことを意識して表現しているのかを聞いたりして自分にも取り入れました。

編:何がフォロワーに刺さっているのかを、SNSの成功者に意見を求めて言語化してみたら効果があったと。

武:impが伸びるものと伸びないものと見えてきた感じはあります。これは広まりそうだなとか、これはコアなファンの方向けだなとか、imp操作とまでは言わないですけど、これが誰向けなのかは割り切ってやれるようになりました。そのロジックを自分の中で積み重ねているところです。

編:しかし、筋肉×スイーツという、自分のアイデンティティーをよくすんなり捨てられましたね。

武:そこに変なプライドを持っていなくて良かったです(笑)。

編:今発信の軸はなんでしょうか。あまり集客的要素には見えないですし、集客とか営業を気にすると、主任というポジションの難しさもあると思いまして。

武:パチンコホール内の普段見れないようなところを見せるということをコンセプトにしています。これはYouTubeの活動にもリンクしていることですね。公式チャンネルでやっていないようなところを、僕のアカウントで動画で届けるみたいなこともやっています。

編:特殊景品の補充動画とか670万impですもんね。あとコントもやっていらっしゃいますよね。

武:須藤・福山という者と一緒にコントをやっているのですが、パチンコ業界のTwitterがアイドル店員ブームだった時、世間ではTikTokが流行り始めていたんですよ。それで、社内でTikTokをやりたい人を集めようとしたけど、僕と須藤さんがたまたまきっかけをいただいたので。

編:なぜコントという形に?

武:TikTok独自のルールと当時の北海道の広告宣伝規制的に遊技機は映さない方がいいだろうとなって、その中でやるとしたらパチンコ店員あるあるをやろうと決まったんです。

編:コントの良さってどんなところですか。

武:新台の導入時など、検証企画にはトレンドの波があります。でも、コントはいつでもネタが尽きませんし、エンタメ要素もあって、より多くの人に届きやすいです。例えば、Xでバズったホールの裏側を取り上げた動画があったとしても、それは遊技機や検証内容にスポットが当たっていて、僕自身への認知にはつながりにくい。でも、TikTokでは自身にフォーカスした物語を展開しているので、バズらせることができれば、僕と須藤、福山のコントを好きになってもらえる可能性があるんです。

編:コントなんて、TikTokを始めた頃はやったことなかったわけですよね。

武:大内さんに演技指導もしてもらいましたし、自分でも何気なく見ているYouTubeとかで、「なんでこの人はこういう演技をしているのかな」と考えるようになってきて、やっていくうちに精度を高めていった感じです。普通のパチンコ店員じゃ考える必要のなかったようなことを考えるようになったのは大きな変化でした。同時に、この問題に直面した時、「社内の誰に相談しても分からないだろうな」とも思いました。自分の動画を見返して、「ここちょっと抑揚なかったな」とか普通のパチンコ店員がする反省内容じゃないですもんね(笑)。

武藤さんのポストでもっともバズったもの。特殊景品をPOSカウンターに補充している動画は671万impまで跳ねた。

編:ご自身の中に、「もう店長目指さなくても良くなっちゃった」みたいな感覚ってあるんじゃないですか。

武:あー、今はもう店長になろうとは思っていません。それは上層部も知っているし、「SNSで頑張れ」と言ってくださっています。最近になって自分からも素直に言えるようになったんです。

編:そうですよね! パチンコ業界人としての努力の方向性が、店長になろうとしている人のそれとは全然違いますよ。

武:今までは自分が店長になるのか、ならないのか全然分かりませんでした。でもSNSやTikTok、YouTubeを頑張っていれば世界につながるということも知ることができました。Twitter初期の筋肉とスイーツにしがみついているだけだったら、考えもしなかったことだと思います。

編:武藤さん開眼していますね。

武:熱は帯びています。当然、今よりも店長の方が給与は高いのですが、YouTubeやTikTokに参加して大内さんの編集や考えを目の当たりにして、それって店長の給料をもらうよりも価値が高いことだと思っているくらいです。

編:仮にSNSをやっていない自分を想像したとしたら

武:やってないとしたら店長とかを目指していたと思います。直属の上司がSNSの理解者で、SNSを頑張ってくれているということは、僕のパチンコ業界でのキャリアアップをストップさせてしまっていると言ってくださっていて、若手社員でもSNS頑張りたいという人も増えているので、店長以外のキャリアアップの道があるというのはすごく良いことだなと思います。

「ちょっと真面目に答えすぎちゃいました」という武藤さんは、
インタビューの最後に「ちょっと武田鉄矢のモノマネしていいですか」と言い放ち、
何のフリもない中でマンキンのモノマネを披露してくれた。

 


聞き手:PiDEA編集部コガワ(@pideanaotoko1

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