徹底分析・グランドオープン店舗の成功要因と今後の展望[CASE2/グランキコーナ大阪本店]

2025.01.21 / ホール

 

 

グランキコーナの真の旗艦店へ
目指すは通常貸し稼働ランキング1位

大阪市内の中心地にアンダーツリー・グループ待望の大型店がグランドオープンした。キコーナの上位ブランドである〝グラン〟を冠し、かつ「大阪本店」という店名からして同社の気合いの入りようが伝わってくる。

 大阪市の中心地・天神橋筋六丁目駅前、梅田駅や東梅田からも徒歩圏内にあり、近くの天神橋筋商店街は日本三代商店街の1つに数えられる。そんな好立地に12月27日にグランドオープンした「グランキコーナ大阪本店」。
 グランドオープン初日の事前整理券はすでに総台数分の1023台分がはけており、当日はそのうちの965人が抽選に並んだ。キコーナグループでも事前整理券を入手したファンのこれほど多くが(94%超)当日に来店するというケースは初めてで、地域の遊技人口の多さや盛り上がり、期待の大きさを強く実感したという。最終的には台数分の整理券がなくなったその後に配られた入場パスポートを所有するファンと一般入場客を合わせた総台数を雄に超える遊技客で店内は活気にあふれた。
 

景品カウンター横には大型の光るパネルを設置。
新台の「ダンベル」は「からくり」や「ジャグラー」とともにオープン直後に埋まった。

 
 田島準也店長はグランドオープン前のセレモニーで店内の遊技客に向けてこんなアナウンスしている。
 「大阪市内初のキコーナ最上級ブランドのグランを冠した店舗の名に恥じないように有意義な時間を過ごしてもらえるように精進していくことをお約束します。また、大阪本店という名をいただいた以上、止まることなく何事にもチャレンジしていく店舗にしていきます」
 大阪を本社とするアンダーツリーグループでは、キコーナという屋号と認知を広げていく中で、「大阪のメインの場所への出店」は長年の願望だった。関西圏の大阪、兵庫、京都、関東圏の神奈川などを拠点に全国に約140店舗を展開する同社だが、大阪市内にはなぜかこれまで大型店がなかった。
 そこに大阪の中心地であり、駅近であり、駐車場もある大型店「フリーダム天六店」を2024年1月にM&A。それから約1年をかけて満を持してのオープンである。
 「大阪の中心地ということで会社的にもシンボル的な店舗にという思いはあります。梅田には123の大阪本店があり、マルハン梅田店があります。そんな北区にグランキコーナを出すということで本社も現場も気合は入っています。こんな好条件がそろった物件はなかなかありませんし、私としてはこの場所で失敗はできません」と田島店長は語気を強める。

1人でもファンを増やせるように〝新しい風〟吹かせていきたい

 店舗のM&Aからグランドオープンに向けて強く意識してきたのは「イメージの一新」だった。以前の店舗の雰囲気は少々暗めで〝カジノ〟調。コロナ禍ではワクチン接種会場として店内を開放するなど地域に貢献する一方で、高射幸機の撤去になかなか応じないなど業界内外では知られた店だった。
 そんな暗めの店内をきらびやかに。一番伝えたかったのが〝変わったな〟ということだ。
 

中央通路や島端など至る所にサイネージが設置された店内は明るい。初日の店内はもちろん満台で空きを待つファンも少なくない。 

 

地元商店街の中高年ファン層などに向けて1円パチンコが72台、5円パチスロ15台を設置。行き届いたスタッフの接客姿勢も店舗のウリの一つ

 
 田島店長が言う。
 「会社の理念『街の灯り 心の灯り』にもあるように1つの街に明かりが灯ったような空間、誰でもいつでも安心して入りやすい空間を意識しています。それは照度を明るく、ポスター・パネルもほぼサイネージという点もそうですし、スタッフの接客もそうです。『お客さまに寄り添う接客を』というと理解し難いですが、声のかけやすい接客。常に笑顔でいるとか、元気に話しかけるだとか、そこには注力しました」
 今後は1人でも多くのお客さまに来店していただきたいという思いを込めて、常に楽しめるような新しい施策を行い、これまでのパチンコ業界ではなかったような〝新しい風〟吹かせていきたいとも。
 そんなファンが楽しめる施策を続けつつ、「キコーナ大阪本店ができたことで、マルハンさんや123さんと一緒に、大阪市内が盛り上がるんじゃないかと思っています。お客さまがどの店に行こうかと悩まれるような、そんな地域になったら本望ですね」と話す。
 もちろん、競合間の戦いはあるのだろうが、大阪市の熱気が伝わりパチンコやパチスロをやってみようかなと思う人が1人でも増えれば、業界の発展にもつながる。そんな広い目線でも商圏を見ていきたいという思いがあるようだ。
 

田島店長は「地元に愛され、1年先、2年先も
通常貸し稼働ランキング1位を目指す」と意気込む。

 
 最後にこの店をどのようにしていきたいか。田島店長に今後の目標を聞いてみた。
 「大阪府内の大型店や規模が同じような店と競合しながら市場を盛り上げていく中で、通常貸し稼働ランキング1位を狙っていきたいです。弊社として大阪本店とうたうのであればやはり目指すは1番です。ただし大手さんの大型店ばかりでなく、目の前のアモーレさんや商店街にある大阪ホールさんとか老舗の中堅ホールさんもしっかり見て、いいところは吸収していきたいと思います。特にこの地では地元に好かれるということは非常に大切なことですから」------ 地元である関西の大学時代、パチンコのMAX機にハマって〝一攫千金に夢を感じて〟新卒で入社したと笑う田島店長。店長という役職について10年余り、6店舗目にして任された大阪本店を「グランキコーナの中でも真の旗艦店へ」と意気込んでいる。

グランキコーナ大阪本店, 田島準也店長