緊急調査! いま打ちたいスマパチのスペック調査

2023.07.21 / その他情報
アンケートで分かったファンのニーズ
スマパチは「一撃性・出玉性能」に期待!?

2022年11月にスマートパチスロ(スマスロ)が登場し、今年7月中旬までに10機種以上がリリースされた。ホールでのスマスロ設置割合(パチスロ全体に占めるスマスロの割合)は某調査結果によると、約17.2%、遊技客比率(パチスロ客数に占めるスマスロプレイヤーの割合)は23.4%と、着々とその存在感を高めている。

一方で、スマートパチンコ(スマパチ)はスマスロから遅れること約半年後から導入が始まった。7月中旬時点でスマパチ設置割合は約3.5%、スマパチ遊技客比率は約6.6%という結果。市場に投入されたのは6機種に過ぎず、スマスロに比べてシェアが伸び悩んでいるのが現状だ。

しかし、業界一丸となってスマパチを推進している中で、今後は各メーカーより主力機種、人気機種のスマパチも登場してくると予想される。結果、そのシェアは確実に伸びていくはずだ。だからこそ、下降傾向にあるパチンコ全体の稼働の底上げを図るためには、スマパチの盛り上がりが必須と言えるだろう。

では、実際にプレイヤーは今、スマパチに対してどんな印象を持っているのか。どんなスペックのパチンコを打ちたいと思っているのか、アンケート調査から読み解いてみた。


7割以上がスマパチに関心
「出玉感・一撃性」に期待

今回の調査は7月16日から7月18日までの3日間、マルハンに協力を依頼し、同社のアプリの登録者であるパチンコユーザーを対象に実施。有効回答者は538人となった。

アンケートではまず、これまでに「スマパチ」を遊技したことがあるかをたずねた。その結果、「遊技したことがある」が38.1%。未経験者が6割を超えるという結果だった。

●アンケート01

スマパチを遊技したことがありますか?

導入機種数が少ないことも影響しているだろうが、パチンコユーザーに「刺さる」機械が登場していないということだろうか。

次に「今後、スマパチを打ってみたいか」を尋ねた。その結果が次のアンケート2である。

●アンケート02

スマパチを遊技したいと思いますか?

「あまり打ちたくない」13.4%、「打ちたくない」11.0%と、スマパチに対してネガティブに捉えているのは25%未満。およそ75%以上が、スマパチに対してポジティブな関心を示している。ただし、全体の約3割が「機種次第で打ってみたい」と回答している。では、どんな機種であれば打ってみたいのだろうか。

次は「スマパチに期待すること」を聞いてみた。その結果は以下のようになった。

●アンケート03

スマパチに期待しているものはなんですか?

スマパチになってCタイム搭載や大当り確率変更など、仕様の変更も行われてきたが、やはり、プレイヤーにとってもっとも重要なのは「出玉性能・一撃性」という点だった。現状はP機と比較して「出玉性能・一撃性」の違いが感じられていないという点が(スマパチが)遊技されていない結果に結びついているといえるのではないだろうか。


確変(右打ち)突入率の希望は?
オール1500個の大当り搭載機と3000個搭載機の違い

具体的にどんなスペックを望んでいるのか。全体的なスペック設計のなかで、プレイヤーが重視する「RUSH突入率」と「継続率」のバランスについて聞いてみた。

まず、「右打ち中の大当たり出玉がオール1500個(またはメインの大当りが1500個)」という条件で、ヘソからの突入率が最低どれくらいあれば打ちたいかを聞いた結果(アンケート04)と、「右打ち中の大当たり出玉がオール3000個(またはメインの大当りが3000個)」という条件で聞いた突入率の希望が下記(アンケート05)である。

あなたが希望する確変(右打ち)突入率の希望は?

●アンケート04(右打ち中オール1500個(またはメインの大当りが1500個)搭載機(円グラフ左)/

アンケート05(右打ち中オール3000個(またはメインの大当りが3000個)搭載機(円グラフ右)

左のグラフのように、オール1500個(またはメインの大当りが1500個)の場合は、約4割が70%以上の突入率を希望している。一方、55%以下でも打ちたいと答えたのは2割に満たない。この条件に近いP機のヒット機種の代表格である『エヴァ15』の突入率が約70%だと考えると、できれば70%、最低ラインとしても60%以上の突入率を希望したいというのが現実のようだ。

また、オール3000個(またはメインの大当りが3000個)の場合は、右のグラフのようにもっとも多かった突入率の希望が「55%以上」で33.5%。60%以上という回答は2割程度という結果となった。

プレイヤー視点としては 、突入率は高いほどよく、こうしたアンケートでは実現可能性を考慮せずに、もっともベネフィットの高い選択肢(この場合はもっとも高い突入率)が多く選ばれる傾向にあるが、それでもオール3000個(またはメインの大当りが3000個)搭載機の出玉性能であれば、「50%を超えていれば打ちたい」というプレイヤーが大半を占めていることが分かった。


確変(右打ち)継続率は出玉性能次第
オール3000個であれば「60~70%」

次に、「右打ち中の大当りがオール1500個(またはメインの大当りが1500個)」、「右打ち中の大当たりがオール3000個(またはメインの大当りが3000個)」の場合で、それぞれどれくらいの継続率があれば打ってみたいかを聞いた。

あなたが希望する確変(右打ち)継続率の希望は?

●アンケート06(右打ち中オール1500個(またはメインの大当りが1500個)搭載機(円グラフ左)/

アンケート07(右打ち中オール3000個(またはメインの大当りが3000個)搭載機(円グラフ右)

左の円グラフをご覧の通り、「右打ち中の大当りがオール1500個(またはメインの大当りが1500個」の場合、継続率70%以上を望む回答者が約8割を占める(アンケート6)。突入率と同じく『エヴァ15』『Re:ゼロ』といった長期稼働の人気機種がある以上、このライン以上を望むのは当然の結果と言えるのではないか。

また、右のグラフの通り「オール3000個(またはメインの大当りが3000個)」になると、「継続率80%以上」という回答が約2割まで下がる(アンケート7)。もっとも多いのが「継続率70%以上」で約4割。次いで多かったのが「継続率60%以上」で約3割。継続率70%あれば8割のプレイヤーが打ってみたいと回答している。


スマパチに期待することが「出玉感・一撃性」であるとするならば、P機で実現している『エヴァ15』『Re:ゼロ』を凌駕するするインパクトがほしい。それがなければ、この両機種で「充分」ということになりスマパチが稼働の中心になるのは難しいといえる。

ここまでのアンケート結果から、今、差別化するとしたら「オール1500個以上(メインが1500個)」で、「突入率70%」「継続率80%以上」、あるいは「オール3000個以上(メインが3000個)」であれば、「突入率55%」「継続率60%~70%」というところが、興味関心を引くスペックとしての最低ラインということになるのではないか。


秋に導入予定のスマパチを
躍進のきっかけに

今後のラインナップを見ていくと、9月から10月にスマパチ3機種が予定されている。その一つ『e  Sword Art Online-ソードアートオンライン-』(KYORAKU)の基本スペックは、突入約64%(時短込み)、継続約83%(Cタイム込み)で右打ちALL1500個。『エヴァ15』の上位互換とも言えるスペックで、Cタイム引き戻し込みのRUSH継続率は『エヴァ15』を上回る。アンケート結果にあったように、オール1500個当たり搭載機種としての突入率、継続率の希望を叶えた仕様となっており、スマパチの魅力をプレイヤーに伝えるには最適な機種だと言えそうだ。

また、現状では詳細なスペックなどは明らかになっていないが、今秋登場予定の「e義風堂々3」は右打ち時はオール3000個の大当り出玉でありながら70%の継続率を実現しているという噂もあり、今回のアンケート結果をみると、「出玉感・一撃性」を求めているパチンコユーザーに刺さる可能性は非常に高い。このほかにも50回転ごとにチャンスが訪れるというCタイムの新たな使い方を実現した「e新海物語」などは市場でどのような反応があるのか気になるところだ。

現状では「スマパチ」自体にネガティブなイメージが先行してしまっているかもしれないが、アンケート結果を見れば、オール1500個の大当り搭載機種に望まれるスペック、3000個の大当りがメインの機種で叶えて欲しいスペックが明らかになっている。今回の結果に沿ったスペックを搭載したスマパチが登場すればユーザーの遊技意欲をかき立てる可能性は高いはず。今後のスマパチ選定、導入の基準にしてみてはいかがだろうか。

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