7月20日、大一の直営店「大一岩塚店」で「P真・一騎当千 桃園の誓い(以下略、P一騎当千 桃園)」のフィールドテストが行われた。今回PiDEA編集部は「業界初」の右打ちシステムと新筐体を兼ね備えたということで期待度の高い本機の、打感やユーザーの反応、直営店での先行導入の盛り上がりを実戦も交えてレポートをする。
どれだけ人が集まった?朝一の並び状況
先行導入されたのは愛知県の大一岩塚店。同店は並び順で入店することができるホールであり、開店前から並んでいるユーザーはほぼ先行導入された「P一騎当千 桃園」狙いだろう。朝一の並びには約23名ほどが参加していた。ほぼすべてのユーザーが20〜30代の男性で、開店一時間前の8時の時点で8名がすでに並んでいた。同店に導入された「P一騎当千 桃園」は8台。実戦を踏まえたレポート作成のために並んでいた小誌編集部も、「これは空き台が出るまで様子見か……」と思われたが、先に並んでいた8名のうち1名が別のコーナーへ向かったため、ギリギリで最後の1台を確保することができた。
着座後に周囲を見回していたところ、後ろに並ぶユーザーも本機を狙っていたようで、「P一騎当千 桃園」のコーナーに引き返しては空き台がなく、一息ついた後に他の遊技台に向かっていく姿も見受けられた。先行導入初日ということもあり、ユーザーからの興味関心が高いことがうかがえる。
「P真・一騎当千 桃園」は何が変わった?
さっそく、導入された「P一騎当千 桃園」を実戦!……といきたいところだが、その前にまずは、何が業界初なのか、どんなスペックなのかを下記図表から確認してみよう。
大当り確率 | 約1/319.7(通常時)1/99.9(高確率時) |
ST回数(ハーレムタイム) | 163回 |
ST回数(闘士恋撃) | 120回 |
時短回数(チャンスタイム) | 100回 |
RUSH突入率 | 約70% |
闘士恋撃継続率 | 約70% |
ハーレムタイム継続率 | 約81% |
業界初ともいえる本機一番の特徴はボーナス回数によって変わるRUSH継続率だ。RUSH獲得時は70%継続の120回STだが、最大2回ボーナスを継続させることで、約81%継続の163回のRUSHに昇格する。
同社機の「P天才バカボン神SPEC」では、42回のRUSH中に大当りを引いてさらに33%の振り分けを取ると、上位RUSHという仕様(この仕様もかなり斬新な仕様だった)が過去にはあったが、120回のSTで、大当りを継続させれば上位RUSHへという仕様は業界初の試みである。
初当り時はALL1500個以上かつロングSTという安心感に加えて、3,000個当たりもあることに注目したい。前述した安心感と出玉にも長けたスペックが「P一騎当千 桃園」の”やれそう感”を高めてくれる。
さて、簡単にゲームフローを確認しよう。
まずは約1/319.7の初当たりを目指す。
合計63%の振分けを取ることができればRUSH突入となるが、本機は、通常の振分けでもチャンスがある。時短100回が付与されるため、RUSH突入にワンチャンス生まれるのだ。時短なしのショボ出玉が多いパチンコ市場の中で、初当りさえとれれば1,500発以上+時短付きという点はかなり魅力的だ。
さらに、時短から引き戻しに成功すると、81%継続の上位RUSHからスタートする。RUSHの振分けを取っても高継続RUSHへの期待感、引き戻しができればご褒美の上位RUSHと、魅力あふれる機種になっている。
本機のスペックがいちユーザーとして見た場合に魅力的であることは間違いないが、パチンコホールにとってはどれだけ稼働貢献してくれるかが重要だ。
すでに市場に投入されていて、ヒットした実績を持つパチンコ機種と比較してみると、玉単価2円未満やRUSH高突入率、時短有り、通常出玉が多いなど、本機ならではの特徴があげられる。ユーザーに対するストレスポイントがなく、むしろ長所と言える要素が複合する機種は、稼働貢献期間が長くなると言われている。とすると、これらすべての条件を満たす「P一騎当千 桃園」への期待も否応なく高まるというものだ。
機種名 | 貢献週 | 突入率 | 時短 | 通常出玉 |
真・一騎当千 桃園 | 約70% | 100回 | 1500 | |
エヴァ15 | 82週※継続中 | 70.4% | 100回 | 450 |
Re:ゼロ鬼がかり | 79週※継続中 | 55.0% | なし | 1500 |
ガンダムUC | 93週 | 60.0% | なし | 450 |
さらに付け加えると、右打ち体験率の高さや滞在時間の長い機種は、玉単価が低くなる傾向もある。本機はここにも合致するため、ユーザーが「より遊びやすく、出玉性能も求められる機種」と捉えることができれば、ホールのメイン機種にもなる可能性があるのでないだろうか。
前置きが長くなったが、それでは実際の打感はどうなのかレポートしていこう。
上位RUSHを目指して・・・ ん、1% ⁉️
遊技台を確保した午前9時。小誌編集部はすぐに遊技を始めた。ストレスもなく、95回転を過ぎた頃、入賞青保留が飛び込んでくる。パチンコユーザーなら誰しも感じる「青かあ…」と思いながら様子を見守っていると、疑似連2回目で緑保留に昇格しするも弱SPリーチ。「これはまあ、ダメだろうな」と半ば諦めかけていたその時、緑保留は龍玉奪取SPへと演出は移行した。
タイトル色は赤だったが期待度は星3つ。「やっぱり厳しいよな」などと思っていたら、これがなんと演出に成功し、あっさりと初当たりを獲得してしまった。
その後ボタンプッシュでは図柄の昇格はしなかったが、せめてRUSH体験がしたいと思っていた矢先に「一騎当選ボーナス」の画面がモノクロに。そして飛び出てきたのは振り分け1%かつ上位ST直行の「超ハーレム3000ボーナス」だった(なんという出来過ぎ展開)。
まさか1%の振り分けを取れると思ってもおらず、怒涛の展開に尻浮き体験をしてしまった。
本来であればここからは、手に汗にぎりながら上位RUSHを目指すのだが、今回は81%継続163回STの上位RUSHスタート。ならばここから目指すのは万発だ!
ST中は通常時と同様に好みの告知タイプが選択可能。まずは演出を味わい尽くすべく、通常タイプで消化を続けていく。保留や同色あおりで大当りを告知するパターンが多く、STも王道的な演出といった印象だった。
もう一つの演出タイプがバイブに特化した「ぷるん告知」。一騎当千キャラとレバーがプルンッと揺れれば大当りだ。残念ながらぷるん告知を選んだ瞬間に駆け抜けてしまい、演出をみることはできなかったが、上位RUSHの結果は6連、合計9000発獲得し十分な出玉を得ることができた。
本来ならばパチンコは大当り後の即辞めこそセオリーだが、無論次の初当たりを目指すことに。当然ながら周囲を見渡しても満台。遊技を継続する判断として、初当たり1500発が約束される点ははかなり大きい。
演出カスタムを熱バレモードに変更し打ち込むこと523G目。唸りを上げるような熱バレ予告が入り、注目演出が次々と登場し、またも初当たりを獲得した。
62%振り分けのRUSHも無事獲得し、順調に大当りを連続させて上位RUSHへ突入した。「今夜はひつまぶしだな」とニヤニヤしていたが、上位RUSHに突入したタイミングで駆け抜け、大当りは終了。己のここぞという時のヒキの弱さが恨めしい。もう一度初当たりを目指そうと若干ヤケになりそうにもなったが、レポートの作成もあるし、空き台を待っている他のユーザーもいたため、正午手前で遊技を終了した。
ユーザーはどう感じていたか聞いてみました。
13時時点では朝から着座したユーザーのほとんどが遊技を続けており、朝から遊技を続けていたユーザーの1人に話を聞いてみると「僕は約40km離れた市からから遊びに来てるんですが、大一の先行導入の時はいつも来店してます。今のところ初当たりは2回取れていて、両方ともRUSHには入ったんですが、駆け抜けと2連で,まだ上位RUSHを楽しめていません。ただ当たりさえすれば1500発取れるので、これは頑張って続けてみるきっかけになりますね」と語った。
またもう1人のユーザーは「2回初当たりがとれて、時短とRUSHだったんですが両方とも駆け抜けてしまいました。通常時のストレスもないし、前作よりシンプルになっていて打感としてはかなりいい。展開は苦しいですが、1500発取れる分打ち続けやすいです。今日はできる限り突っ張ってみようと思います(笑)」と意気込みを語った。
某ファンサイトによると、17時の時点で累計スタートは2402回転。最高玉数が2万発を超える台もあるなど、数字面でも盛り上がりが感じられる。
ユーザーたちの意見で共通することは初当たり時の出玉による継続遊技への動機づけだ。他の機種と比較すると初回ALL1500発獲得という点はユーザーにとって遊びやすい。さらに初当たり時は最低でも時短100回、通常RUSHでも120回、上位になれば163回のロングSTタイプという点が出玉感と合わせて長時間遊技につながっている。
出玉速度に疲弊したユーザーの心理を考えると出玉の安心感があり、時短・ロングSTといった点からも長時間遊技につながる本機には長期稼働が見込めそうだ。
全国導入は8月7日から。全国のユーザーの反応にも注目していきたい。