【祝! 講座300回目】スマパチ初、Cタイムをカットしたe花の慶次裂に期待されるスマパチの本領

2023.05.22 / その他情報

【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座#300


今週の紹介機種は「e花の慶次 裂 一刀両断」
2023年7月2日週導入開始予定
メーカー:ニューギン
全国24,000台予定


4月より導入が開始されたスマートパチンコ(以下:e機)が、お世辞にもスマスロの様になったとは言えない結果を続けている。満を持してリリースされた「仕置人」も導入に制限があり、ランクの高い店舗へ優先されたため、バイアス効果が働き、初動は良い数値を記録したものの市場を盛り上げるには至らなかった。

本講座でも続けて発信してきたが、Cタイムなどの要素にメリットはあるものの、カタログスペックを悪くするデメリットが目に付くので、表記を改善しない限り付けるべき機能ではない。その結果が今のスマパチの状況なのではないだろうか。

そんな状況下で早々にCタイム非搭載の「e花の慶次 裂 一刀両断」がリリースされる。4月にリリースされた「ルパン三世theFIRST」は3月にリリースされたP機の焼き増しということもあり、どうしてもお試しスペック感が否めなかった。e機初のメインタイトルとして「花の慶次」には現状を打破することに期待したい。

そんな本機は3月リリースの「Pアクエリオン究極合体」に非常に近いスペックとなっているので、比較しながら基本情報を表で確認してみよう。

スペック


《基本スペック》

機種名 e花の慶次 裂一刀両断 Pアクエリオン極合体
通常確率 約1/348.59 約1/319.7
RUSH仕様 普図ST
RUSH突入率 約55% 約50%
RUSH中確率 約1/99.9 約1/94.7
RUSH回数 120回 111or10,000回
初当り時通常当選詳細 1,500個  
RUSH継続率 約70.1% 約70.7%
最大出玉数 3,000個+約1/3で1,500個LOOP
最大出玉振分 初当り時55%、RUSH中32.5% 初当り時50%、RUSH中30%
時速獲得出玉 約39,000個 約48,000個
初当り期待個数 約5,199個 約4,791個
RUSH突入期待個 約8,294個 約8,181個

《大当り振分 通常時》

ラウンド数 出玉(払出) 移行状態 振分
10R+10R 約3,000個 約32.5%で10RLOOP、約67.5%でRUSHへ 55%
10R 約1,500個 通常へ 45%

《大当り振分RUSH時》

ラウンド数 出玉(払出) 移行状態 振分
10R+10R 約3,000個 約32.5%で10RLOOP、約67.5%でRUSHへ 32.5%
10R 約1,500個 RUSHへ 67.5%

上記のスペック表より「Pアクエリオン究極合体」とほぼほぼ同様のスペックであり、変更点としてはe機の最大の特徴であるTSを低くしてRUSH突入率へ振った仕様となっている。

当選時は通常・RUSH中含めてALL1,500個となっており、RUSH突入時及びRUSH中の3割程度は1,500個×2の3,000個振分となっている。

本機は普図でのSTタイプとなっているので、実質の特図当選確率は1/1となっており、3,000個当選時は1G連での放出となるので、「Re:ゼロ鬼がかりver」の様にほぼシームレスで放出することが可能となっているのだ。

3,000個となる特図2時短が1回付与される振分が32.5%となっているので、3,000個獲得消化時となる2回目の10R当選時にも同様の抽選が行われる。そのため32.5%で10Rが上乗せされる仕様ともなっている。ただし、普通図柄STのため、液晶上での図柄ぞろいは、特図2電サポ開放を意味している。そして特図2入賞時に振分抽選をおこなっているため、「Re:ゼロ鬼」の様に液晶図柄ぞろい時に3,000個の当否が分かっているものではないので、当選演出は一定のものとなっている。

演出


演出面では、久しぶりの無印慶次シリーズを踏襲した演出構成となっている。無印シリーズお馴染みとなる「伊達・真田・奥村・直江」の四武将が活躍し、RUSHでは「城門突破」の演出モードが搭載されている。そして、お馴染みの「キセル予告」の信頼度を大幅に向上にするなど、様々なカスタムが任意で可能となっている。

RUSH突入時は必ず3,000個を獲得してから突入する仕様となっており、ラウンドジャッジが搭載されているワケだが、3,000個獲得時も同様に「+α」となる演出はラウンド消化中に刀が画面に刺されば初当り時はRUSHとなり、3,000個消化中は+1,500個となる。そして、この刀が刺さる演出には一定の法則が存在するので、ラウンド中の演出にも目が離せないものとなっている。RUSH中は任意で3種から演出を選択可能となっており、城門突破の他に先読み、突発と告知タイミングを分けた3種となっている。


本機の訴求ポイントは「コンテンツ&スペック」となっている。

コンテンツ訴求は無印シリーズ新作が3年振りともなるので、「無印シリーズ新作」と分かる様に、「四武将」「城門突破」などに演出的な訴求することが効果的となるだろう。

そして、スペック訴求については『Cタイム非搭載!e機初王道スペック!』『RUSH突入率55%!突入時3,000個+α獲得!』等の4月にリリースされたe機とは異なる訴求をすることが効果的となるだろう。

ただし、本機は上記のスペック表から分かる通りに、TSを1/30低くし、RUSH突入率を5%上げた「アクエリオン究極合体」となるため、ユーザーによっては、ほぼ変わらないスペックと認識される場合もあるだろう。これは本機が「RUSH=3,000個+α」の非常に大きな恩恵が付与されるので、5%の上昇率で留まってしまう性能となってしまった。

前書きで触れた通りにカタログスペックの悪さはCタイム非搭載の本機でも表れてしまった様にも感じるが、ユーザーによってはこの5%の重みが理解できる可能性は高い。Cタイムとは別で、初当りで体感できるユーザーは顕著となることから十分に可能性を感じるスペックとも言えるだろう。


これからの機種は、パチンコならばTS1/30の使い方をいかにカタログスペックを良くするために使えるかがポイントとなるだろうし、パチスロは「有利区間リセット」をいかにユーザーに仕切り直しを気付かれない様に使えるかがポイントとなるだろう。

e機は4月機の結果を受けてか、早々に次の緩和の噂が出始めており、さらに高いスペック性能を有した機械開発が行われる可能性がでてきている。過去のことを考えればパチンコのRUSH突入率は、65%規制時に底上がった突入率で一度市場を慣れさせてしまった経緯を考慮すれば、振分でのRUSH突入率は65%あることがポイントとなる可能性は分かりそうなものなのだ。

しかしなぜかT1Yに振って突入率や継続率を下げたりとパチンコ開発の迷走っぷりは現市場を見ての通り感じる。購入・提供する立場として、奇をてらったった開発ではまく、もう少し過去から分析をした開発が行われることに期待したい所である。


2017年夏から始まったこの講座も晴れて300回を迎えることができ、大変うれしく思う。新台講座と言いながら講座に関係のない前書き&後書きが本番みたいな所もあるコンテンツではあるが、ここまで続けられたのも本講座を見て頂けている皆さんのおかげであり、感謝の気持ちでいっぱいである。これからも少しでも役立つ情報をお届けしていきたいと思うので、これからも変わらずお付き合いいただきたい。

 

 

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