企業努力で出玉性能に振り切った「P哲也4」に要注目
2023.04.19 / その他情報【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座#295
今週の紹介機種は「P哲也4」
2023年5月7日週導入開始予定
メーカー:ダイイチ
全国5,000台予定
e機(スマパチ)がリリースされて、久々に当選確率の緩和が行われた。とは言え、遊技機メーカーの企業努力により2種・普通図柄などを活用して、基準外の確率を実現させてきた現パチンコ市場。そんな中でも通常確率も2種当選を利用した機種で大成功を収めた「Pバキ」に次いだ機種がリリース開始。本機にも大きな貢献に期待したい。
そんな本機「P哲也4」は、実質当選確率がライトミドル帯ながら、過激な仕様に仕上がっている。基本情報は表を確認してみよう。
スペック
《基本スペック》
通常確率※図柄ぞろい&小当り合算 | 約1/197.96 |
特図ぞろい確率※通常時 | 約1/319.6 |
小当り(2種)確率※通常 | 約1/520.1 |
役物抽選発生確率 | 約1/5201.3 |
役物抽選期待度 | 約40% |
RUSH仕様 | 2種1G連ST |
RUSH突入率 | 約36.4% |
RUSH中確率 | 約1/1.61 |
RUSH継続率※時短引き戻し込み | 62.11% |
初当り時期待出玉 | 約2,967個 |
RUSH期待出玉 | 約7,503個 |
時速獲得出玉 | 約45,000個 |
出率100%分岐スタート回数 | 約16.7回/250個(千円) |
《大当り合算振り分け 通常時》
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
10R | 約1,500個 | 次回当選後RUSH(時短1回)へ | 36.4% |
2R | 約300個 | 通常へ | 61.3% |
2R | 約150個 | 通常へ | 2.3% |
《通常時 図柄ぞろい時振分》
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
10R | 約1,500個 | 次回当選後RUSH(時短1回)へ | 1% |
2R | 約200個 | 通常へ | 99% |
《通常時 小当り時振分》
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
10R | 約1,500個 | 次回当選後RUSH(時短1回)へ | 90% |
10R※役物抽選 | 約1,500個 | 次回当選後RUSH(時短1回)へ | 4% |
2R※役物抽選 | 約150個 | 通常へ | 6% |
《大当り振分 RUSH時》
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
10R | 約1,500個 | 次回当選後RUSH(時短1回)へ | 100% |
上記のスペック表より非常に複雑な内部仕様となっているが、端的に言うと、ライトミドル帯のスペックとなっており、RUSH突入率は約1/3、またSTで3,000個をループさせる仕様となっている。
内部仕様としては、図柄ぞろい確率はハイミドル帯となっており、その際は99%がRUSH非突入の300個という残念な当選契機となっている。そして、RUSHへの主な契機となる小当りの2種当選時は比率としては94%がRUSHし、当選時の10%はガチの役物抽選となっており、期待度40%の回転体V役物で抽選を行う。
RUSH当選時には1,500個×2の3,000個を獲得してRUSHへ移行し、消化後は時短1回転のみで当選できれば3000個を繰り返すフローとなっている。
演出
演出面では、原作を生かした麻雀演出を主としたもので、本機の特殊仕様とスペックより演出フローが良く仕上げられている。
RUSH突入率が極端に低い仕様から非突入当選時には麻雀対決にて敗北する演出後にラウンドが開始される仕様となっており、演出上の図柄ぞろい時は必ずRUSH突入する仕様となっている。
そして、役物抽選は本機最強リーチとなっている演出で、敗北後に移行する仕様となっており、役物は回転体のVに玉を入賞できればRUSH突入となっている。
RUSH中は任意で告知方法を選択可能となり、麻雀勝負でアガることができれば継続となっており、役と当選期待度がリンクする仕様となっている
本機の訴求ポイントは「スペック」となっている。コンテンツ訴求は現市場にシリーズ機はないものの、スロットを含めて多くのシリーズ機がリリースされてきたコンテンツかつ、高い実績を重ねてきたシリーズ機というワケでもないのでそこまで訴求する必要はないだろう。
そして、本機は何と言ってもスペックに特化した機種となっており『図柄揃いは全て3,000個+RUSH!』『RUSH中は100%3,000個!』などライトミドル帯の当選確率ながら3,000個当選で構成されている仕様を全面的に推し出すことが効果的となるだろう!
ただし、非常に甘い性能となるので、遊技環境を整えることは難しいかもしれないが、類型機とも言える「P北斗無双3ジャギの逆襲」への相乗効果も期待しつつ、未練打ちのラスト1万円勝負などのカテゴリーとして長期運用に心掛けるのが良いだろう。
冒頭でも触れた通り企業努力で基準確率外での抽選を実現してきたワケだが、これは体よく表現しているだけで抜け道のような仕様で開発している状況ともいえる。
その背景もあって射幸性の高い仕様に仕上がることが多く、現市場でうんざりする程リリースされた出玉速度が速い仕様は、確変確率基準の通常確率から1/10という基準を搔い潜り、2種抽選で1G連などを実現させたものであり、「無双4」「アイマス」の様に普図抽選を利用したループストックなどもその1つと言える。
そして、本機の様にRUSH性能を高めるために通常確率を操作した仕様でいえば「バキ」に加え「アズレン」と、非常に射幸性の高い仕様から貢献度も他機種よりも圧倒的に高い結果を残した過去があるので、本機にも大いに期待したい。