純増10枚の「戦コレ5」がスマスロの優位性をぶっ壊す先駆けに!?
2023.02.08 / 連載【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座#285
今週の紹介機種は「S戦国コレクション5」
2023年2月5日週導入開始予定
メーカー:KPE
全国7,000台予定
昨年11月にスマスロがリリースされて2ヶ月余りが経過し、話題性もあり初動は爆発的な数値を記録した。6.5号機リリースから更にパチンコ市場からパチスロ市場へ大きく移行したのは間違いない功績といえる。
だが、話題とは薄れるものであり、既に市場トップ稼働の座はS機に奪われ、当初から課題となっていた「S機との差がない」実態が露呈し始めた様にも感じる。
1月下旬にリリースされた「モンハンアイスボーン」もS機ながら5号機「月下雷鳴」を踏襲した作りにより初動が好調な状況となっており、「S戦国コレクション5」も5号機シリーズを踏襲した作りとなっているため、初動に期待がある。
ユニット供給がまだまだ不安定な状況にもなるので、スマスロの独壇場になるのも業界として問題があるのも確かなので、本機にも大いに期待したい。そんな本機はシリーズ前作同様に超純増ATタイプとなっている。それでは表で基本情報を確認しよう。
スペック
《基本スペック》
設定 | RUSH確率 | 出率 |
設定1 | 1/350.1 | 97.8% |
設定2 | 1/334.6 | 98.7% |
設定3 | 1/318.9 | 100.3% |
設定4 | 1/275.2 | 104.0% |
設定5 | 1/251.8 | 107.7% |
設定6 | 1/233.2 | 110.1% |
《通常・AT仕様》
50枚ベース | 約32.3G |
仕様 | 左1ST/AT |
AT仕様 | 2色1ST押し順AT・約10枚/G |
ポイント特化抽選 | 3枚ベル時獲得ポイント10ポイント到達時またはレア役に抽選 |
ポイント特化ゾーン詳細 | 7Gor14G 全役で(コレ数)pt獲得 ※余剰ptでRUSH特化ゾーン抽選 |
RUSH詳細 | シナリオLOOP・SETストック・ゲーム数 1SET20G シナリオLOOP 1~4SET迄1%or10%or50%or80%or100% 5SET目50%固定、6SET目以降90%固定 |
有利区間以降詳細 ※シームレス性能 |
最上位モード移行※天井128pt、高シナリオ優遇 |
天井 | 通常1280pt(G)消化でRUSH当選 ※pt特化ゾーン搭載の為、約1000Gで到達 |
コンプリート機能 | 搭載 |
本機はシリーズ機同様にシナリオによるATのSET LOOPとSETストック、そしてゲーム数上乗せがある。現市場で好評稼働中の「新鬼武者2」に近い仕様となっている。
RUSHまでのフローは、5号機シリーズを踏襲した、ポイント数テーブルをメイン抽選で行う。規定ポイント到達すればRUSHが直撃する。
ポイントは1ゲームにつき1ポイント加算され、レア役と3枚ベルポイントによる抽選でポイント特化ゾーンでポイントを加算させて、規定ポイントまでポイント数を短縮させ、ATを目指すフローとなっている。
さらに、本機はハマりによる恩恵抽選も行われており、RUSH後のモード移行が優遇される仕様になっている。RUSHは20G1SETで構成されており、4SETまではシナリオにより継続率を管理されているが、SETストックに加え、3枚ベルの一部で継続書き換え抽選も行っている。
5SET目の継続率は50%となっており、ストックと書き換えも含めて継続させることができれば、6SET以降は90%LOOPの超強力なRUSHへと移行する。
RUSH中は超純増の10枚となっており、吸込みを考慮しなければ240Gも消化すれば2,400枚放出に到達する仕様だ。終了条件となる差枚2,400枚でいったんRUSHは終了するが、AT完走後は、「極楽モード」へ移行し128ptが天井となり、シナリオと特化ゾーン抽選が優遇される。
RUSHの仕様上でSETストックがトリガーともなり、継続書き換え抽選もあるので、ゲーム数消化により継続期待度も上がる仕様ともなり、シナリオによる自力以外でも大量出玉の可能性を秘めているスペックとなっているのだ。
演出
演出においては、アニメシリーズの演出で構成されており、過去シリーズとはテイストが異なるものとなっている。
通常時はポイントテーブルによる前兆演出と特化ゾーン抽選を行う3枚ベルポイント獲得演出がメインとなっており、特化ゾーン中のポイント獲得時の演出で規定ポイント数までの残ポイント数示唆もシリーズ同様となっている。
RUSH中はシリーズ同様にシナリオを示唆するステージと継続ジャッジのチャンスアップなどもシリーズを踏襲した演出となっている。
本機の訴求ポイントは「コンテンツ&スペック」だ。
コンテンツの訴求はシリーズ機も数多くリリースされているので、スペック訴求とともにシリーズでも人気を博した5号機シリーズを踏襲している点の訴求が効果的だ。
そして、スペック訴求では『5号機シリーズフロー踏襲!直RUSHタイプ!ハマりはモード移行優遇!』『純増10枚!6SET目以降はLOOP90%!』などの打ちやすさと出玉期待度を訴求することが効果的となるだろう。
5号機時代は純増3枚の制限があったために、万枚突破率を上げることはなかなか困難であったが、6号機はその制限がなくなった。スマスロが市場を湧かせた要因が「バキ」「ヴァルヴレイヴ」の万枚やコンプリート機能発動であるのは間違いない。
過度な射幸性に頼ることなく、ゲーム性で人気を博している様な遊技機で実績を上げている「ユニバ・サミー・大都」の三大メーカー以外は射幸性でニーズを狙う開発が進む傾向にあるようだ。パチスロ市場が今、パチンコ市場と全く同じ傾向を表しはじめている。「エヴァ15」「Reゼロ鬼」にゲーム性で勝てないため、ハイスペック合戦で応戦している状況だ。
その点で言えばスマスロは、S機よりも射幸性を持ち合わせやすいのかもしれないが、数が多くなれば特異性は失われ、今のパチンコ市場同様に入れ代わり立ち代わりの機種群に過ぎない状況になるのだろう。
万枚突破率は、純増枚数に強く依存するのは言うまでもなく、本機は市場最高峰の純増枚数機だ。貫通タイプのシームレス性能は有していないものの、S機でスマスロのお株を奪うような十分な出玉感が味わえるような結果が出た場合には、それこそスマスロの立場は更に悪くなる可能性があるかもしれない。
そして、GW前にはパチスロ市場の射幸性の代名詞でもある「Sアナザーゴッドハーデス 解き放たれし槍」のリリースが予定されており、スマスロの優位性が保たれるかが見物となる。これからの数カ月間がかなり楽しみだ。