スマスロにブチ当たる「S幼女戦記」、スペックは現市場に求められる自力感+シームレスタイプに!
2022.11.28 / 連載【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座#275
今週の紹介機種は「S幼女戦記」
2022年12月4日週導入開始予定
メーカー:サミー
全国30,000台予定
6.1号機よりスラッシュによる千円ベースを低下させることが主流となった。しかし型式試験の見直しによりスラッシュを用いることなく40Gを切るベースを実現することが可能となってきた。
そんな中でCZなどの自力要素を生かす場面では、スラッシュを用いたゲーム性だとベルの押し順出現率に偏りが発生し、出来レース感が出てしまうものも少なくない。
「新鬼武者」「バイオre2」の様にメイン役の入賞で期待度を上昇できるCZを搭載する機種が、稼働を見る限りではユーザーに受けている市場に変容している。「S幼女戦記」はRUSHシステムにベルの押し順出現率を変動させることが大きなゲーム性となっており、自力感はかつてない程のものとなっている。そんな本機はスラッシュを用いないATタイプとなっている。それでは表で基本情報を確認しよう。
スペック
<通常・AT仕様>
設定 | 初当り確率 | RUSH確率 | 出率 |
設定1 | 1/241.5 | 1/636.8 | 97.9% |
設定2 | 1/234.3 | 1/642.1 | 98.4% |
設定L | - | - | 82.7% |
設定4 | 1/205.5 | 1/565.4 | 103.1% |
設定5 | 1/183.7 | 1/531.4 | 105.8% |
設定6 | 1/157.9 | 1/491.6 | 108.1% |
《通常・AT仕様》
50枚ベース | 約32G |
タイプ | AT |
AT仕様 | 押し順AT・約2.6枚/G |
ボーナス抽選 | ゲーム数テーブル・レア役直撃・CZ 契機比率『ゲーム数58%・レア役18%・CZ24%』 |
CZ仕様 | 弱チェリー・勲章揃いで抽選 10G+α・突破期待度約30%・突破報酬ボーナス当選 失敗してもループ概念あり |
上位CZ詳細 | 突破期待度約50%・突破報酬RUSH当選 失敗してもボーナス当選 |
BB仕様 | 差枚100枚 RUSH CZ期待度50% ハズレ等でポイント抽選・10ptでBAR揃い抽選 BAR揃いでRUSH CZ・青7揃いでRUSH |
RB仕様 | 差枚50枚 RUSH CZ期待度20% レア役等で抽選 青7揃いで特化ゾーン |
RUSH CZ詳細 | 8G+α RUSH期待度40%以上 全役でPHASE UP・ジャッジ演出成功or青7揃いでRUSH |
RUSH 詳細 | 10G/SET・LOOP94.2% 押し順ベル1STリール継続ジャッジ 可視化されたV配置のリール始動で継続 最低2/3でV配置・2回連続失敗でFINAL ATACK FINAL ATACKはレア役で継続濃厚 SET消化中レア役等でV配置の無い箇所へV配置抽選 継続ジャッジV獲得時のVの種類によりボーナス等の報酬あり |
有利区間移行詳細 |
RUSH初当り時は終了後必ずRUSH CZへ突入 ※RUSH初当り終了後に有利区間リセット |
天井 | ボーナス間512Gでボーナス当選 RUSH間内部ポイント到達でRUSH当選 |
コンプリート機能 | 非搭載 |
本機は「番長」シリーズの様に、通常時から疑似ボーナスを経由してRUSHを目指すフローとなっている。ただし、天井は最深部でも512Gと浅めとなっており、ゲーム数以外の契機も40%以上と到達率も低めの仕様である。
BR比率は1対1となっており、ユーザーにとって不利な抽選漏れなどによる内部ポイント到達によるRUSH天井も搭載している。RUSHはボーナス中に抽選されるCZを経由する。このCZが本機のシームレス性能ともなっている。
CZは小役で期待度を上昇させるものとなっており、RUSH期待度は40%OVERとなっている。RUSHは1SET10Gと非常に少ない枚数となっているが、SET継続率は94.2%と非常に高い連荘性能を有している。
この継続システムは内部的なものではなく、1STベルナビによるジャッジとなっており、3つのリールの内、2つにRUSH中は常に可視化されている「V」が配置され、2回連続で「V」、1/3が1STナビになった場合にRUSH終了のピンチとなる。
RUSH中のレア役等は「V」を獲得し、1/3の「V」配置されていない箇所に配置される仕様となっている。配置された「V」の色の種類に応じて当選時の報酬が「継続」or「ボーナス」or「特化ゾーン」と異なる仕様となっている。
そして、本機には同社機「アラジン」「カバネリ」同様に有利区間リセットを契機としたRUSH引き戻しのシームレス機能が搭載されており、初当り時のRUSH終了後に必ずRUSH引き戻しCZへ突入する。初当り以降の引き戻しCZも抽選にはなるが再び当選することもあり、RUSH単体の期待枚数は580枚程度となっているが、引戻し込の期待枚数は1000枚と高い数値になっているのだ。
演出
演出は、通常時のマルチな抽選から、演出頻度の高めな仕様となっており、原作を生かした群像劇が繰り広げられる。RUSHは、頻度の高いジャッジ演出を繰り返す仕様となっていることから、矢継ぎ早に展開される状況にスピード感のある演出となっている。
同社機の初物コンテンツ「カバネリ」「ドリフターズ」「楽園追放」「このすば」同様に原作ファンを対象とした演出構成となっているので、初見では演出期待度は分かりにくいものともなっている。
本機の訴求ポイントは「コンテンツ&スペック」だ。
作り自体が原作ファンに向けたものとなっているので、原作自体を訴求するよりは、現パチスロ市場で高実績を積み重ねているサミー社の初物コンテンツシリーズの最新作として訴求することでパチスロユーザー全体への訴求に期待できるだろう。
そして、スペック訴求は「RUSH自力継続94.2%LOOP!有利区間シームレスRUSH!突入時期待度約1,000枚!」などで出玉を想起させることが効果的だ。
ゲーム数による狙い目はモード別天井となる「128G・384G・512G」やRUSH終了直後は引き戻しCZの前兆となる通常状態へ一旦落ちるので、損が発生しないようにするのも稼働促進につながるだろう