スマスロメイン機種「L鏡」は大ヒット間違いなし!? 5号機仕様&パチスロトレンドを徹底網羅/SH@CK新台講座 #273
2022.11.14 / 連載【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座#273
今週の紹介機種は「L HEY!エリートサラリーマン鏡」
2022年12月4日週導入開始予定
メーカー:パオンディーピー
全国30,000台予定
「6号機」という新時代の始まりを告げた「S鏡」に続き、業界初となる管理遊技機でも「L鏡」が2週間遅れではあるが新時代の始まりを告げることとなった。
「L HEY!エリートサラリーマン鏡」は、他のスマスロと毛色が異なり、コンテンツとしてもいわゆるメインコンテンツとなることもあってか、スマスロ特有の内規に沿ったスペックというワケではなく、過去シリーズを踏襲した仕様に仕上がっている。緩和された内規を機械に搭載すること自体が単純に良いワケではない。パチスロでいえば左1ST以外のスラッシュ仕様、パチンコでいえば設定や遊タイムと、必要性が疑問視される内規緩和も少なくない。本機は6号機の仕様から5号機ライクな仕様に仕上げたものとなっており、勢い付くパチスロ市場へさらなる追い風となることに期待したい。なぜ、5号機ライクなのか、シリーズ機「サラリーマン番長」と比較しながら基本情報を確認してみよう。
スペック
<通常・AT仕様>
設定 | 初当り確率 | RUSH確率 | 出率 |
設定1 | 1/273.1 | 1/698.0 | 97.6% |
設定2 | 1/263.5 | 1/663.0 | 98.9% |
設定L | - | - | - |
設定4 | 1/229.8 | 1/552.4 | 104.5% |
設定5 | 1/200.6 | 1/464.6 | 110.6% |
設定6 | 1/189.6 | 1/433.1 | 114.9% |
《通常・AT仕様》
機種名 | L HEY!エリートサラリーマン鏡 | サラリーマン番長(5号機) |
50枚ベース | 約34G | 約32G |
出率 | 97.6%~114.9% | 97.5%~114.5% |
タイプ | 左1ST/AT | 左1ST AT |
AT仕様 | 押し順AT・約2.7枚/G | 押し順AT・2.8枚/G |
ボーナス抽選 | ゲーム数テーブル レア役直撃&CZ 初当り確率1/273.1~1/189.6 |
ゲーム数MAP抽選 レア役直撃・RUSH直撃CZ 初当り確率1/295.9~1/241.4 |
CZ仕様 | トランク役にて抽選 10G中に特殊図柄停止抽選 約40%でボーナス当選 |
強ベルにて抽選 10G+α中に全役抽選 約40%でRUSH当選 |
ボーナス仕様 | 40or60or80or100G※5号機は70Gで設定⑥確定 7揃いでRUSH突入 100G継続時約1/3でフリーズ発生 |
|
RUSH仕様 | ゲーム数上乗せ ゲーム数テーブル“DISC”抽選 初当り確率1/698~1/464.6 |
ゲーム数上乗せ ゲーム数テーブルボーナス抽選 初当り確率1/623.1~1/374.9 |
特化ゾーン仕様 | DISCジャッジで当選※約40% 毎ゲーム上乗せ抽選3種 期待度約140or210or340G |
ボーナス当選時の一部 ※絶頂RUSH |
RUSH引き戻し | 終了後に前兆を経て RUSH中引き戻しゾーン当選 |
終了後に前兆を経て |
引き戻しゾーン | 期待度約52%※失敗後天井334G RUSH中抽選 獲得枚数500枚到達時約30% 獲得枚数1000枚到達時100% ※有利区間シームレス性能 |
非搭載 |
天井 | ゲーム数カウンター999Gで ボーナス※60G以上 |
ボーナス間999Gでボーナス 1000G以上時は次回天国確定 |
コンプリート機能 | 搭載 | 非搭載 |
上記の基本スペックより各種数値もフローもシリーズ機「サラリーマン番長」に非常に近い仕様となっている。
通常時は、ゲーム数テーブルとレア役にてボーナス当選を目指すフロートなっている。契機比率は、CZを含むとレア役契機から45%程度もあり、ゲーム数テーブルに依存し過ぎない仕様となっている。
ボーナス抽選はお馴染みのものとなっており、7そろい発生でRUSHとなる。RUSH期待値は『赤BB31%・青BB81%』となり、青BB時の期待度は全シリーズで最大の期待値となっている。BBのRUSHスルー回数にて青BB優遇などの仕様も搭載している模様。
RUSHは基本的にはゲーム数上乗せのみで出玉を伸ばすフローとなっており、通常時同様にゲーム数テーブルでの抽選はあるものの、抽選はボーナスではなく「DISC」の抽選となっている。
獲得したDISCは基本的に後乗せ告知で放出され、RUSHゲーム数消化後に「DISC」を消化してSET上乗せ及び特化ゾーンの抽選を行う。特化ゾーンは9つのパネルに対して、可視化された保留を毎ゲーム進めて小役成立で保留とパネルに応じた上乗せが発生する仕様となっている。
そして、本機の有利区間シームレス性能ともなっている引き戻しゾーンは、RUSH中の獲得枚数により発生抽選を行っており、有利区間リセットとなる差枚2,400枚を含む1,000枚以上を獲得した際には必ず発生し、約52%で再度RUSHへ突入する仕様となっている。仮に52%の抽選に漏れたとしても次の天井が334Gへと短縮される。
演出
演出は、シリーズを踏襲したコミカルなものとなっており、お馴染みの前兆演出で通常時を盛り上げる仕様だ。ボーナスは「鏡」シリーズとなるので、告知方法を任意で選択することはできず、お馴染みの「ミーモダンス」の「鏡BB」のみとなっている。
RUSHはゲーム数上乗せに特化した仕様となっていることから、上乗せ契機役による演出がメインとなっている。そして、通常時同様のゲーム数テーブルによる抽選からも前兆演出も発生する。そして、上乗せには「番長3」の様なLOOPが発生することもあり、お馴染みの「COME ON!」が連続で発生する演出もある
。特化ゾーンは世界観強めのものとなっており、決めるダンスの大技に寄ってゲーム数の大きさが変化するなど演出による期待度が強い仕様にもなっているのだ!
本機の訴求ポイントは「コンテンツ&スペック」だ。
コンテンツは他L機も同様に「スマスロ」であることを広く訴求するこが重要ではあるが、前述した様にL機唯一のメインコンテンツとなるので『番長シリーズ最新作×スマスロ』として訴求することが効果的となるだろう。
そして、スペック訴求はシリーズ機「サラリーマン番長」を再現することに特化したものにもなるので、コンテンツ訴求に近い形で『「サラリーマン番長」スマスロ仕様で完全再現!』などで複雑な内容は遊技回数を重ねて知ってもらうのが良いだろう
。本機は完全にバランス型のスペックとなっているので、一つのフラグなどに注力して稼働促進させる必要はない。出率面は6号機最大出率114.9%の訴求もしたいところだが、「Lヴァルヴレイヴ」同様に、あくまでメーカー発表値となり、殆ど場合が低い結果となってしまっている。ただし、大都の出率シミュレーション精度は高めとなっているので、実出率次第では大いに訴求していくべきポイントとなる。
6.5号機を皮切りにパチスロ市場が盛り上がりを見せ始めているが、2018年から始まった6号機もおよそ課題抽出が済み、内規に合わせた課題対策などにより本格的にゲーム性を突き詰めた機種が開発され始めたとも言える。
有利区間のON/OFFにより期待度を損なうゲーム性じゃないことが高実績となる要因で、荒いスペックは、シームレスで出玉期待度が継続するものか、マイルドなスペックはチャンスが多く捨てゲームがない直RUSH系がトレンドとなっている。
そして、このシームレススペックに於いては、「チバリヨ」「絶対衝撃」「犬夜叉」「うしおととら」などのシームレススペック以外の実績はほとんどない様なメーカーでも実績を出している。
そんな状況下でパチスロ三大メーカーとなるサミー・ユニバ・大都は殆どシームレススペックを作ってこなかった。サミーは「アラジンクラシック」から始まり現市場NO.1稼働となる「カバネリ」にて当然のように市場牽引する実績となった。
そして、大都初のシームレス機が本機「L鏡」となり、ユニバは本機リリース直後の年末リリース予定の「沖ドキGOLD」が初のシームレススペックとなる。このシームレススペックと有利区間ランプ非報知の6.4号機以降のスペックの相性は抜群となり、三大メーカーが踏み切った理由の一つなのだろう。三大メーカーの進撃にスロット市場の発展に期待したい。