新台「Sハードボイルド」を徹底解説、クラシックシリーズのコーナー化に期待大!
2022.09.05 / 連載【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座#263
今週の紹介機種は「Sハードボイルド」
2022年10月2日週導入開始予定
メーカー:タイヨーエレック
全国10,000台予定
業界の高貸を支えているのは今や中年層となった。中年層から大きな支持を得ている機種と言えば4号機時代機種だ。6号機でもおおかた復刻された。演出は、5号機の時代を経てシリーズ機として時代に合わせたテイストで再現されるものが多い。しかし、ただの復刻機として扱われない様に、若者でも触れやすい仕様でリリースされる傾向でもある。
そんな中であえて「クラシックシリーズ」として、圧倒的な支持を集めることに成功したサミーのクラシックシリーズは「ディスクアップ」から始まり、「ガメラ」「アラジン」と業績の厳しい6号機の中でも圧倒的な実績を残し続けてきた。「Sハードボイルド」はシリーズ第4弾となる。クラシックシリーズ直撃世代には当然刺さる機種として、他シリーズ同様に市場牽引することに大いに期待したい。
そんな本機は当初のA+ARTを踏襲した、疑似ボーナスにて再現しているAT機となっている。それでは基本情報を確認しよう。
スペック
《基本スペック》
設定 | BB確率 | RB確率 | 合成確率 | 出率(完全攻略) |
設定1 | 1/330.1 | 1/438.9 | 1/188.2 | 97.9(100.2)% |
設定2 | 1/328.8 | 1/436.8 | 1/187.4 | 98.3(100.8)% |
設定3 | 1/317.9 | 1/417.8 | 1/180.3 | 100.2(102.7)% |
設定L | 1/298.0 | 1/384.2 | 1/167.6 | 103.4(105.9)% |
設定5 | 1/281.4 | 1/357.3 | 1/157.2 | 106.4(109.1)% |
設定6 | 1/275.7 | 1/347.8 | 1/153.6 | 107.8(110.5)% |
<通常・AT仕様>
50枚ベース | 約34.4G |
タイプ | 左1ST/AT |
AT仕様 | 3色1ST押し順AT・約0.8or4.0枚/G※JAC中のみ4.0枚 |
ボーナス契機比率 | リーチ目直撃55%・リプレイ15%・レア役30% |
BB詳細 | 約300枚・RUSH期待度50%※SBB時100% ボーナスゲーム40G中JAC3回(12G)※JAC上乗せ有 JAC外し:白7外し2コマ100%・BAR外しアバウト75% ※シフト持越機能搭載(ボーナスゲーム消化後JAC IN) |
RB詳細 | 15G・約60枚・PRBの場合RUSH確定※50%で1000GRUSH |
RUSH詳細 | 完走型50G/SET・ボーナス当選で再セット確定 |
天井 | 通常時999G消化でボーナス当選 |
本機は、疑似ボーナス機となっている。同社クラシックシリーズの「ガメラ」とは異なり、完全AT機で、疑似ボーナス搭載タイプだ。
Aタイプライクなフローは、疑似遊技と押し順による制御でリーチ目を出現させることで、前作が再現されている。純増は若干抑えているので、Aタイプと比較するとスピード感は遅く感じる。しかし4号機時代のボーナスを踏襲したJACシステム経由を搭載。3回目のJAC外しによるボーナスゲームの延命は、JACのシフト持越を行っている。そのためボーナス中のゲーム性を非常に高めた作りにて遅さを感じさせない仕様なのだ。
RUSH抽選は、BB中の抽選もあるようだが、おおむねBB時の50%とシンプルな抽選方法をとっている。シリーズ機同様にBB当選を目指すシンプルなフローなのだ。
RUSH中はシリーズ機同様にボーナスストックタイプとして、1SET50Gの0.8枚純増のATとなっている。50G消化時を行うとボーナスジャッジでボーナスor次SETor終了を告知する仕様だ。もちろん、RUSH中のボーナス当選時にはリーチ目や矛盾演出が発生することが多いので、おおかた察知が出来る。RUSH中のBBはJAC外しに技術介入もなくなり、JACの上乗せ抽選も行われるのでBBの期待枚数も上昇する仕様となっている。
演出
シリーズ初代をクラシックシリーズとして踏襲したコンテンツとなっているので、非常にシックな仕様となっている。
小役告知を主とした演出がメインとなり、本機オリジナルの演出は一部搭載されているものの、演出の大部分はシリーズ機の演出同様にリーチ目となるリール出目演出がメインとなっている。ボーナス中・RUSH中もシックな液晶演出となっており、派手な演出は抑えてられている。
本機の訴求ポイントは「コンテンツ&スペック」だ。コンテンツのシリーズ機は5号機の「グリフォンの幻影」がリリースされてから14年もの月日が過ぎているので、初見のユーザーも非常に多い状況にあるかもしれない。だが初代を懐かしむユーザーをメインターゲットとして、シックなビジュアルとスペック訴求を行う程度で十分だろう。
そして、そのスペック訴求は「BB時50%でRUSH突入!ボーナスバンクシステム搭載RUSH!」「ボーナス合算1/188以上!BB獲得300枚JACシフト機能搭載!」など、4号機時代ならではの懐かしのフレーズを使用することが効果的となるだろう。
技術介入度が低めの機種となっており、完全攻略時の出率は100%を超えることから同社機「ディスクアップ」からの回遊は多いに期待できる。「ガメラ」とは異なり有利区間の引継ぎによる内部抽選状況に左右されない作りから長時間遊技を目指す仕様となっている仕様なので完全ATではあるもののAタイプとして扱うことがポイントなるだろう。
本機リリース後の翌月には「花火絶景」のリリースが控えている。コチラも完全ATではあるがシリーズ機のクラシック的なコンセプトでAタイプライクに仕上がっているので、本機と共にスロットコーナーの新たなカテゴリーとしてコーナー化して行くことは現在昇り調子となるパチスロを活性化させる一助となるだろう。
6号機の純Aタイプはメイン機となる「ジャグラー」「ハナハナ」以外のラインナップが非常に乏しい状況にあるので、本機を起点として改めて「ガメラ」なども再利用してAタイプ不足の解消につながることに期待したい。