業界オリジナルコンテンツは数多くあるが、他メディアミックスへの展開は一部のみ果たしている。その中でも本機「P戦国乙女レジェンドバトル」はアニメーションからゲームソフトなど他オリジナルコンテンツとは一線の画す展開が行われている。本シリーズはオリジナルコンテンツをゲーム(PS Vitaソフト)へ展開して、本機は、そのゲームの題材を遊技機化したものだ。「千リキュウ」「前田トシイエ」「小早川ヒデアキ」は以前の戦国乙女パチンコシリーズですでに登場しているが、彼女たちはゲーム展開されたソフトで初めて登場している。このようにキャラの逆輸入が起こるなど業界では珍しいコンテンツなのだ。そんな事情もあり、本機はシリーズ機ではあるもののナンバーリングは付かないシリーズとなっている。
そんな本機は前作に近いミドルミドルST機となっており、比較しながら基本情報は表にて確認してみよう。
《基本スペック》
機種名 | レジェンドバトル | 戦国乙女6 |
特図1 確率 | 約1/222.9 | |
特図2 確率※小当り込 | 約1/35.5 | 約47.0 |
RUSH仕様 | 2種転落ST | 2種ST |
RUSH中転落抽選 | 1/101.2 | -- |
通常初当り時RUSH突入率 | 約50% | |
RUSH突入詳細 | 直行9%・時短17+4回 | 直行7%・時短25+4回 |
RUSH継続率 | 約81% | 約80% |
RUSH中小当り経由MAX出玉・比率 | 1,500個・75% | |
RUSH中小当り経由MAX出玉・比率 | 450個・25% | 600個・25% |
RUSH中図柄揃い出玉移行状態 | 300個・次回当選濃厚 | 300個・RUSH |
遊タイム |
666G回転消化後 特図2時短800回 |
666G回転消化後 特図2時短171回 |
時速獲得出玉 | 約14,500個 | 約16,000個 |
《通常・AT仕様》
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
3R | 約300個 | 次回RUSH濃厚 | 1% |
3R | 約300個 | RUSH | 8% |
3R | 約300個 | 2種時短17回残保留4回 | 91% |
《大当り振分 特図2》
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
10R | 約1,500個 | RUSH | 63% |
3R | 約450個 | RUSH | 21% |
2R | 約300個 | 次回RUSH濃厚 | 16% |
前作と大きく異なるのは、固定回数のSTから転落STとなっている点だ。転落式STのため、遊タイム発動までの回転数が変動する仕様となっている。前作の遊タイム発動時は97.5%が当選率となっていたものの、今作は遊タイムの到達で、当選濃厚へと向上されている。そして、RUSH中の図柄揃い(1種当選)は前作が2R出玉のみのRUSH巻き戻しの役割となっていたものの、今作は2R出玉に加え次回濃厚のRUSHへと性能が向上している。
また若干だが、特図2のMAXラウンド出玉振分が3%程向上しており、特図2のMIN出玉が1R分低下している点を補っているのだ。本機のRUSHは2種時短となっていることから、転落を引くまでの回転数は通常時に転落した際の遊タイムまでの回転数となるので、状況次第では遊タイムへの期待値が高い状態までRUSHが継続することもある。
基本的にはシリーズ機を踏襲しており、初当り後もシリーズ同様に任意で3種から演出が選択可能だ。そして、RUSH中は「乙女バトル」へ発展し、バトル発生が当選or転落の演出だ。バトルキャラはチーム制となっており任意で選択可能で、キャラによりバトルのチャンス展開が異なる。またバトルは「乙女」と「強敵」が存在し、「強敵」へ勝利するとMAXラウンドを獲得する。バトル敗北で転落のピンチとなるが、リザルト画面からの復活で次回濃厚のRUSHの獲得となる。転落の際は保留による引き戻し演出へと移行し、図柄テンパイで当選濃厚だ。本機ならではのカスタム機能も豊富で、カスタム時限定のプレミアム演出も多数搭載されている。
本機の訴求ポイントは「スペック」となるだろう。コンテンツ訴求は市場の残存率も高いため、最新作ということが分かるようにする程度で十分となるだろう。そして、スペック訴求でのポイントとしては残存率の高い前作との共存をするために事実でもある双方との違いを比較して訴求することが重要となるだろう。
ただし、前作と比較して本機は特図2のラウンド振分は「小当り経由当選時75%MAXラウンド」と同様に見え、MINラウンドの出玉減により出玉性能が落ちている様に見えてしまう。小当り確率上昇に伴いMAXラウンド比率も上昇している点がメーカー発表スペックでは、分かりにくなっているので注意が必要となるだろう。
そして、純粋な継続率も前作が約80%に対して今作は図柄揃い後の次回濃厚以外では、継続率約77%と体感連荘も低い。前作との比較で絶対的に今作が秀でた仕様ではないので、前作との共存を目指すことが効果的となる可能性が高いだろう。
現在ハイミドル市場は「Re:ゼロ」「エヴァ15」の登場により、新台の結果がことごとく伴わない状況が続いている。これはいつの市場でも発生していることである。例えばMAX時代には「牙狼魔戒」・旧ハイミドル時代には「北斗無双」などだ。最上位互換機種がある状態ではそれを上回る性能の機種がリリースされないと、市場に影響を与えることができない状況が続くものである。そのため、すぐにはハイミドル市場へ大きな変化を与える機種はリリースされにくい状況だろう。
そんな中でミドル帯は未だ発展途上のため、本機を含めて育成することは純粋にプラスとなる可能性を秘めている。ライトミドル(遊タイム非搭載)およびRUSH性能の高いミドル帯の育成を意識的に行うことを強く推奨する。