このすば、絆、アラジンのいいとこ取り満載⁉︎、6.5号機「S甲鉄城のカバネリ」を要チェック!

2022.06.13 / 連載

【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座#251


今週の紹介機種は「S甲鉄城のカバネリ」
2022年7月3日週導入開始予定
メーカー:サミー
全国7,000台予定


6号機パチスロ開発を牽引しているサミーから、初6.5号機がリリース開始。6.5号機の性能でユーザーから一番期待されている「MY2400から差枚2400」を現在発表されている機種の中で一番生かしている台といっても過言ではないだろう。「S甲鉄城のカバネリ」は疑似ボーナスを連荘させるAT機となっている。それでは基本情報を確認しよう。

スペック


《基本スペック》

設定 通常時ボーナス確率 RUSH確率 出玉率
設定1 1/237.0 1/407.9 97.8%
設定2 1/230.7 1/393.2 98.8%
設定4 1/214.0 1/372.4 100.7%
設定5 1/186.5 1/327.2 105.9%
設定6 1/171.3 1/307.2 108.4%
設定L 1/151.3 1/290.6 110.0%

《通常・AT仕様》

50枚ベース 約33G
タイプ 左1ST/AT
AT仕様 2色1ST押し順AT・約0.3or2.8or6.0枚/G
初当り当選契機 ゲーム数44%:レア役経由CZ56%
初当り時高期待度ゲーム数 100G・250G・450G・650G
CZ期待度 3種:約35%・約41%・約71%
初当り時振分 エピソードBB(RUSH確定)50%:RB50%
初当りボーナス仕様 EPBB:AT6.0、約110枚・RB:AT2.8枚。約84枚
RB後抽選 RUSH期待度20%・通常ゲーム数引継ぎ・内部PT引継ぎ
RUSH仕様

ST式疑似ボーナスタイプ・ST期待度約75%

下位(通常)ST仕様

25G+α・ボーナス期待度約75%※ST中通常状態

上位ST仕様 30G+α・ボーナス期待度約80%※ST中通常状態
最上位ST仕様 30G+α・ボーナス期待度約95%※ST中AT6.0枚
RUSH中ボーナス仕様

AT6.0枚・赤7:払出200~1,000枚・青7:獲得約210枚

天井

RUSH間1,000G消化でEP、RUSH間5回目ボーナスはEP、リセット時はRUSH間650G消化でEP

本機は、疑似ボーナスの連続大当りで出玉を増加させる仕様で、ST式で継続を繰り返すフローだ。本機はレア役が全てチャンス目となっており、通常時は押し順などで約1/12.5で出現。チャンス目は各リールに赤・緑・紫で色分けされたキャラ図柄から成立する(例:左に赤が停止し、中・右にキャラ図柄が停止しなかった場合、チャンス目成立)。成立したチャンス目により3種のCZ抽選を行い、「左<中<右」の順でCZ期待度が高くなる仕様だ。ゲーム数テーブルは前兆を経由してボーナス当選を行う仕様で、CZを含めてRUSH終了後125G似内のボーナス当選期待度は50%OVERにも及ぶ。

RUSHはST形式で「バジリスク絆」のようにボーナス期待度の高い対象チャンス目が高確率で設定され、対象のチャンス目成立でボーナス当選を目指すフローだ。ボーナスは払出枚数変動型で、赤7ボーナス中は技術介入を行うことで次回STの対象チャンス目抽選を行う。

青7ボーナスはエピソードボーナスとなっており、エピソード毎に恩恵が異なっている。恩恵は3種類存在し、以下の通りである。

①次回STの対象チャンス目を高確率で抽選を行うもの

②ボーナス後に上位ST抽選を行うエピソード

③エンディング

上位ST抽選は純増0.3枚ATの70Gor100GのCZへ移行し、チャンス目でポイントを加算させエピソードを進める仕様だ。クリアで最上位STへ昇格し、失敗でも上位STへ昇格する仕様となっている。最上位STはボーナス中&ST中共に、AT6.0枚の継続期待95%で、6.5号機仕様となる差枚2,400枚の完走濃厚のトリガーとなっている。

そして、この最上位STは「まどマギ」の「穢れ」のような通常時のユーザーにとって不利な状況が起こると「黒煙り」ポイントが蓄積され、ポイント到達時は初当りから最上位STへ突入する可能性がある。吸込みが続く状況が放出枚数を高めるトリガーとなっているため、6.5号機仕様を最大限活用している仕様なのだ。さらに、本機の最大の特徴ともいえるポイントは同社機「アラジン」の様に有利区間のシームレス機にもなっており、ST突入直前に有利区間のON/OFFを行うので、完走後は必ずSTへ再突入するのだ。

演出


パチンコでリリース済みにはなっているものの、パチスロの演出は大きく変化されており、連続演出の一部以外は新規に近い演出で構成されている。超高確率で発生するチャンス目によるCZ抽選と、ゲーム数による前兆演出により演出量は非常に多い。3種あるCZは「規定ゲーム内で小役の連続」「ハズレ連続回避で規定ゲーム完走」「規定ゲーム内全役抽選」とCZ毎に内容も異なっている。STも3パートに分かれており「ボーナス直揃え」「連続演出」「チャンス目期待度高確率」と全体的に演出量は多めだ。


本機の訴求ポイントは「スペック」となる。コンテンツの訴求はパチンコが決して高い実績を残すことができなかったので、スペック訴求に注力する方が効果的となるだろう。そして、スペック訴求では「6.5号機!突入期待値約3,500枚トリガー最上位RUSH搭載!」や「リミットレスRUSH!有利区間移行=ST再突入!」など、6号機の表向きの欠点といわれているポイントを払拭させることに注力した訴求が効果的となるだろう。特に最上位ST抽選契機となる「黒煙り」の訴求は非常に重要だ。「ゲーム数消化時」「CZ失敗時」に加え、「ST駆け抜け時」に黒煙りを獲得すると有利区間が切れない訴求も行うべきである。さらに125G似内の当選率50%OVERも加えて「止めにくい」状況を作り上げることを6.5号機の一番の強みとして訴求していくべきだろう。


6月から6.5号機のリリースが中心となっているが、以前を講座でも触れた通りに本機と「アクエリオン」以外は、6.5号機の性能を十分に発揮できている機種の開発はまだまだ未成熟である。さらに現状リリースされている機種はどのタイミングで有利区間のON/OFFされるかがユーザーに認識されるばかりだ。この状況では「MY2400から差枚2400」となった性能を生かすことは厳しいと言える。そして、6号機の一番の欠点である「止め時の明確化」はそのまま残っているため、この欠点を克服できていない6.5号機がリリースされても稼働状況の回復にはつながらないだろう。

6.1、6.2号機当初のリリース機にも言えることだが性能を生かした開発には一定期間有することがほとんどとなるので、結局は11月のスマスロ予定時期頃まで6.5号機として性能を生かした遊技機はリリースされ難い可能性もあるだろう。自然と「6.5号機購入=スマスロ購入」となる恐れすら感じる今夏のパチスロには注意が必要と言えるだろう。

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