パチンコメーカー決算 明暗分かれる

2022.05.16

5月13日の取引終了後も多くの企業が2022年3月期決算(本決算)の発表を行った。フィールズ、SANKYO、セガサミー、そして第1四半期決算のユニバーサルエンターテインメントは既報の通りhttps://www.pidea.jp/articles/1652417379。(業績はすべて千万円単位を四捨五入)

平和(6412)の営業利益は102億円と、前期の53億円から倍増した。大規模リストラの割増退職金支給により21億円の特別損失を計上したものの、固定費削減効果は20億円とほぼイーブン。リストラの特損は今期限りのため、来期以降は経費削減による業績押し上げが期待される。

しかし、遊技機事業は赤字に陥っており、発表後最初の取引となる5月16日の取引では寄り付きから売り込まれ、前場終了の段階で前日比-2.35%の1866円と、値を大きく下げている。

藤商事(6257)の営業利益は▲7億円(前期は4億円)と赤字に転落。上場パチンコメーカーでは唯一の赤字決算となってしまった。「とある科学の超電磁砲」が2万台を超え販売台数を牽引し、パチンコの総販売台数は7万9000台に達した。

赤字転落は4月15日の業績予想修正で発表済みだったことから市場での動揺は少なく、株価は落ち着きを見せている。

オーイズミ(6428)の営業利益は6億円と、赤字転落こそ免れたものの、前期の15億円から大きく後退。「ひぐらしのなく頃に祭2」の再々販が利益をもたらしたが、旧規則機の撤去に伴う需要期に型式試験の適合を取得できず、大幅な減益となった。

決算内容がネガティブサプライズとなったことで株価は下落。買い手の付かない状況で大きく値を下げ、9時20分にはストップ安を記録した。

2022年3月期決算, 平和, 藤商事, オーイズミ