パチンコメーカー株急騰 2022年3月期の好決算を受け

2022.05.13

SANKYO(6417)の株価は、5月13日の取引において15%以上もの急騰を見せ、2019年5月以来3年ぶりの4300円台を回復して前場を終えた。同社は5月12日に22年3月期決算を発表し、前期比3倍を超える214億円もの営業利益を叩き出した(前期は66億円)。

また、去る5月10日に決算発表を行ったフィールズ(2767)も、黒字転換となる34億円の営業利益を達成(前期は▲22億円)。翌日の株価はストップ高となり、2018年12月以来となる株価1000円の大台を突破したことで、パチンコ関連株は市場関係者の注目を集めていた。

両社における好決算の主要因は「新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~」である。登場後半年を経過しても高稼働を維持しており、ホールの増産期待は高い。多くのバックオーダーを抱えているとみられ、年初からの株価上昇を下支えした。

特にSANKYOは新機種「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」もヒットしており、今後の業績にも期待が高まった格好だ。

一方、5月13日の前場終了後に決算発表を行ったセガサミーホールディングスも、好業績に沸く内容となった。営業利益は5倍近い320億円(前期は66億円)。純利益は30倍に迫る370億円(前期は13億円)で着地した。

同社の主力であるエンタテインメントコンテンツ事業が堅調に推移しただけでなく、前期106億円もの赤字に沈んだ遊技機事業がV字回復。93億円の営業黒字を叩き出した。

同社はエヴァンゲリオンのような大ヒットこそなかったものの、パチンコにおいては北斗の拳シリーズや北斗無双シリーズ、パチスロにおいてはアラジンAクラシック、コードギアス3、エウレカANEMONE、ディスクアップ2と、すべて1万台を超える安定したセールスを記録した。これを受け同社の株価も急騰。後場の取引開始となる12時30分現在で2351円。前日比+5%近い上昇を見せている。

2022年12月期第1四半期の決算発表を行ったユニバーサルエンターテインメントも注目を集めている。発表前の取引において前日比16%近い急落となり、決算内容に不安が高まったものの、蓋を開けてみれば営業利益23億円の黒字転換を達成(前期は▲40億円)。純利益に至っては84億円の黒字となった(前期は▲52億円)。前日の株価下落を取り戻す上昇を見せ、前日比14%近い上昇で5月13日午前の取引を終えている。

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