自己顕示欲が強くてダンスが上手いオタク 「永遠の22歳」おどぬこさんのこだわり

2022.03.15 / 連載

第42回 ツイッター上にいるプチ有名人たちに聞く

Twitterでは言えない話

雑誌や動画などの媒体に所属していないただのアルバイトスタッフに、数千人のフォロワーがつく時代になってきた。ツイッター上でわざわざ本人が語らなそうなことを、第三者であるPiDEAが根掘り葉ほりする。

おどぬこ@スロ専キャメロット

 


今回の言えない話

自己顕示欲が強くてダンスが上手いオタク
「永遠の22歳」おどぬこさんのこだわり
 

ちゃらんぽらんに見られるようですが、実はしっかり者でした

PiDEA編集部(以下略編) : 今回は長野県のパチスロ専門店に勤めているおどぬこさんにお話をうかがっていきます。名前の通り踊る系のアカウントなわけですが、どれくらいダンスガチ勢だったのでしょうか。 

おどぬこ(以下略お):16年ダンスをやっています。高校のダンス部では県大会に出場して優勝したりしました。

編:そのままダンスの道には進まなかったんですね。

:高校を卒業する時にダンスの専門学校か普通の短大に通うか悩みました。ダンスの先生になりたかったのですが、仕事になると嫌いになっちゃうんじゃないかなと思って、ダンスは趣味にしようと。それから私、結構現実主義なので、ダンスでご飯は食べられないなとも思っていましたので、普通のOLになりたいなと(笑)。

編:16年前っていうと、何歳くらいから始めているんですか。

:永遠の22歳ということで通していて、言うと年齢がバレるのでお察しください(笑)。

編:了解。おどぬこさんってアルバイトの方ですか。

:正社員で最近リーダーに上げていただきました。

編:Twitter用に採用されたわけでは……?

:ないですないです。以前勤めていた大町は田舎だったので「あんた、どこから来たの?」と聞かれていましたけど、長野人ですし、私メインの仕事はパチンコホール店員ですよ。現場大好き。

編:では、どうやって「おどぬこ」というアカウントが生まれたんでしょうか。

:店長から「SNS系って興味ない?」と聞かれて、元々かなりツイ廃だったので「面白そうだからやります」と答えました。

編:アカウントの方向性としては、おどぬこさんのアイデアですよねきっと。

:そうですね。自分に何ができるかを考えたのと、「踊れるパチンコ店員っていなくない?」となったので、自分のダンスを生かしていこうと。

「加工している自分はすげえ可愛いと思ってるので」とのこと

編:猫の部分は?

:猫は好きなので、踊る猫でいいじゃんと。最初は顔も出すつもりもなくて着ぐるみを着て踊っていたんです。でも、顔を出さないと表情が見えないですし、踊りにくいのでどんどん出していくことになりましたね。

編:おどぬこさんがTwitterで表現したいことって何ですか。

:やっぱり楽しんでいるのが一番で、世の中には踊れる店員もいるんですよということを発信していきたいです。自分のことをアイドルとは言いませんけども、お店に来てもらうのに目立つ必要がありますし、それなりに自己顕示欲は強いので(笑)。

編:自己顕示欲強い人の方がTwitter担当に向いてますよね。

:目立ちたがり屋なのは昔からです。やっぱりダンスをやっていると「自分が目立ってなんぼ」というのがあるので。協調性は保ちつつ自分が輝きたいとは常に考えています。

編:ちなみにかなりのツイ廃だったということですが、その時代のアカウントって今でも残っているんですか。

:いくつかあって一応生きてはいますね。

編:巨大なアカウントだったり?

:いえいえ、高校の時からリア友のアカウントで「踊ってみた」系のことをやっていたんです。全然巨大とかではなくて、自分たちの世界という感じでした。

編:昔から踊ってみたみたいな表現活動はされていたんですね。

:それはもう完全に趣味でYouTubeとニコニコ動画でやっていました。普通にオタク気質もあるので、2ちゃんとかも見ていましたね。これは私の考えですけど、おじさんたちはFacebook、オタクはTwitter、20代から30代の陽キャはインスタ、10代はTikTok、というイメージを持っていて、だからTwitterはすごく自分に合っているなと思います。

編:SNSの文化圏の見方、なんだか分かる気がします(笑)。

:Twitterは闇は深いですけど、基本自由なのでキラキラしなくていいし、自分の思う存分気ままにつぶやけるんですよね。

編:TikTokもやっていますよね。Twitterの紹介文に乗せていないのはなぜですか?

:TikTokは短時間の動画を撮ってTwitterにアップするためのツールとして使っています。同じ名義でやっているので全然隠してはいないんですけど、そういうことなんです。

編:Twitterのために何か勉強とかしますか?

:地下アイドルとか、そういう人たちの写真を見て、どんな撮り方をしているのか参考にしています。長野県の業界系アカウントの方には実際に会いにいったりしますね。

編:視察とかそういう感じ?

:いや完全にプライベートで、もうオタク丸出しで会いに行っちゃいますね。可愛い子だったら一回会っておきたいみたいな感じです。分かりますか?

編:最近フォロワー4000人を到達されたわけですが、今後はどこまで目指すのですか。

:目標は今年中に1万人です。

編:目標は高く、ですね。秘策は。

:とりあえず写真と踊りです。私って踊ってないとダメだよなと思っています。ただ、写真のようにパッとは出せないので、中途半端なものは出したくないんです。

編:SNSなんだから失敗系でもよくないですか。

:ダメ。それはなんかプライドが許さないんです(笑)。

 


取材を終えて

Twitterでアップした中で一番難しかったのは、BTSの「Dynamite」だそう。「あんなかっこよくできないです」とおっしゃっていたので、「いえいえ、めっちゃカッコよかったので次は『Butter』もお願いします」と無茶振りしておきました。というのは冗談で、毎日のセルフィーなんかはもう考えずにアップできるようになっているみたいですが、ダンスはやはり練習など時間がかかるみたいです。「中途半端なものは出したくない」っていうこだわり、なんかエモかったです。

聞き手・PiDEA編集部コガワ

 

 

おどぬこ, Twitterでは言えない話