ピデアな男 染川寛之(メガフェイス1180座間)

2021.11.12 / 連載

福岡を中心に22店舗のパチンコホールを運営するフェイスグループ。

1983年に「21世紀」という屋号で1号店をオープンし、2004年にフェイスグループとして一新した。以降、右肩上がりの成長を続けており、その名は九州地方では轟いている。

そんな同社が初めて関東に進出したのは2008年、東京都西多摩郡の「フェイス1100瑞穂」だ。それから13年、しばらく時間は空いたものの今年の8月に関東進出2店舗目を実現した。

「メガフェイス1180座間」。全国的にも知られるいくつもの有名チェーンがひしめき合っている市場で、ビジターであるフェイスグループ、ひいては染川店長はどう戦うのか。

 

  「調子いいですね」と、言われますけど

すべてうまいこといってることなんて何1つないですよ

 

PiDEA編集部(以下略編) こちらのお店はフェイスグループとして関東進出2店舗目ということで、実力のある店長を送り込んでこられたと思います。染川店長のこれまでのキャリアをお聞きしたいと思います。

染川寛之店長(以下略染) いやいや、これまでの経歴とかも段々分かんなくなってきますよね(笑)。8年くらい前に福岡県飯塚市の「フェイス21世紀幸袋」というところで初めて店長になって、それから1年か2年くらいで改装して「フェイス707幸袋」になったんですよ。

編 21世紀グループからフェイスグループになったのが2004年12月で、それから10年後くらいのことですね。

染 はい。その後は、「フェイス950高須」「フェイス777遠賀」などを担当し、熊本の「フェイス570新市街」のグランドオープンを経験してきました。それで現在に至るというわけです。

編 フェイスグループさんの店舗はどちらも強いイメージがあります。その中でも染川店長はエース級の店長ということなのでしょうか。

染 どうなんですかね。エースではないと思うんですけど、結構赴任した地域に順応するのは得意な方かなと思います。なんていうか、営業する上でこだわりみたいなのはやっぱりありますけど、ただ割と柔軟に地域に合わせられるタイプかなと思います。

編 こだわりを捨てるまではいかなくとも、すぐに切り替えて新しいことにチャレンジしていくようなイメージでしょうか。

染 切り替えは早い方だと思いますし、そのせいかよく失敗するんですよ。

編 チャレンジすることは悪いことではないですよね。

染 自分でも印象的だったのは早すぎた失敗です。

編 早すぎた失敗というと?

染 全国的に禁煙になる前に、禁煙コーナーを作ろうと思いまして……。店内の設置機種のバランスを考えたときに、よく1円を増やすとかいろいろ施策があると思うんですけど、まだそこに手を出したくないなと思って、禁煙とかいいんじゃないかなと。そうしたらお客さんがあんまり座らなくて、今思うとちょっと早すぎたなと。

編 禁煙コーナーは早々に終焉を迎えることになると。

染 試して3週間くらいで終わりましたね。僕本人もダメだと感じていましたけど、やっぱり社長の動きが早いですね。変化に敏感で、そこからの動きも早いんです。

編 ある日突然社長から電話がかかってきたりするわけですか。「どうや?」って。

染 いえ、その時はオンライン会議でした。「やめたらいいんじゃないか〜」と。

 

 

編 失敗が多い人はその分チャレンジをしているとも考えられますよね。

染 というかですね、うまくいかないなと思うことなんてしょっちゅうありますよ。このお店も「調子いいですね」と言われますけど、すべてうまいこといっていることなんて何1つないですよと思っています。ただ不思議なことにうまくいかないことが多いときの方が営業成績は奮っているんですよね。なんででしょうかね。

編 常に改善を図ろうと考え続けているからということではないですか。

染 現在の店だけでなく、今までのお店でもそうだったんです。もしかしたら、うまくいっているときは自分ができていると勘違いしているときの方が多かったのかな。これでいいやというのが出てきちゃっているんでしょうね。

編 少なくとも店長の意識が高いということは分かりました。

染 あんまり自分は頭が良いわけではないし、できてないと思う方です。店長という仕事の中で、「これがうまい」とかいうことがそんなにないタイプです。しかも、性格も結構飽き性なんですよ。

編 自然と新しいことに手を出しているようなことはあるんでしょうね。

染 同じことするのが得意じゃなくて変化が好きな性格です。社内でも「神奈川まで転勤して大変ですね」と言われますけど、いろんなところに行けるのはいいことだし、今まで会えなかったような人とも会えます。所変われば人変わる。苦労する部分もあるけど、楽しんでいる部分の方が多いです。

編 結構ものごとを楽観的に捉えるタイプですか?

染 落ち込むことありますよ。あるんですけど……、歳とってなんとなく流してしまう部分って出てくるじゃないですか。今40歳なんですが、なんかこう、それこそ20代後半とか30代前半のときみたいな、何か仕事で失敗して怒られたときに、「見とけよ」と思いながらなにくそ根性で仕事する気を忘れとったなと思うんです。うちの副店長が今26歳くらいなんですけど、仕事の話になったときに、そういうことを思い出させてくれるような発言をするんですよ。若い子と仕事をしているとそういう気付きで落ち込んだりするので、逆に違う方向で奮起させるみたいなのは自分なりに考えています。

編 ちなみに福岡と神奈川ってパチンコの市場的にどんなところに違いを感じますか。

染 まず、九州のお客さまに比べるとこちらの方が穏やかですよね。僕も関東で仕事をするのは初めてなのですが、競合店も聞いたことある法人さんしかないし、店舗も大きい。集客数も日本全国の中でも多い地域だろうなと。かなり激しいなと思いますね。機械とか出玉とかパワー勝負をしているところが多い印象です。ちょっとえぐいですよね。


続きは11/15発行のPiDEA Vol.183で

 

 

 

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