パチンコは必要か不要か? 必要ならナゼ必要か

2021.08.16 / コラム
「立て直しに際してまず行うのは、自分たちの商売であるパチンコが、世の中にとって必要かどうかを問いかけるところから始めます。必要でないと思えばどんな商売だって世の中から排除されるのは自然の摂理です。不要なものは投資しても衰退するだけ。では、必要と答えた場合、何のために必要なのかを徹底的に掘り下げていきます。現場の従業員がなぜ、必要なのかが分かっていないと立て直すことはできません。商売に対する信念がない。信念なきところで商売は潰れていく。意識改革から始めることが第一歩です」と話すのはS代表。

昭和のアナログ人間を自負するS代表は、パワーポイントを駆使して講演するタイプではない。その代わり他のコンサルと大きく違うのは、毎日パチンコを打つパチンカーでもあることだ。元来、パチンコ好きでもあるが、そこでは日々繰り広げられるパチンカーの行動・心理をウォッチングする目的がある。

「毎日パチンコを打っている。だからパチンカーの気持ちは概ね分かる。そのニーズに応える営業に持っていくのが、私のパーラードクターとしての役目。お客さんの気持ちを理解することが一番先なのに、お客さんの気持ちも分からずにやっているのが今の商売。バクチ打ちもいればリスクを少なくして長く遊びたい人もいる。店はどういう客層を求めているのか、その店の方向性を明確に打ち出していない。人情味のある商売でなければ長くは続かない」

今、パチンコ業界は八方塞がりの状態とも言える。

集客の3大手法だった新台入れ替え、リニューアルオープン、イベントの経験則で結果が出なくなって久しい。その理由はS代表が言う「人情味のある商売」ではなくなった表れでもある。

ホール従業員が「負けるからパチンコはしない」。それを商売にしているのが現状では、一般客も「笛吹けども踊らず」。結局、新台入れ替えのコスト負担は、客にのしかかる。それに耐えられなくなってユーザーが離れて行った。にもかかわらず、韋駄天がいいとなれば、それを買うことをコンサルは勧める。ホールもそれを買うことしか頭にない。スロ専に韋駄天を導入する発想になる。

これから業界がどうなるか分からない不安を抱えながら営業を続けているホールにはこうアドバイスする。

「信頼を先に作る。信頼ができれば4円の稼働も上がってくる。大半の店は信頼を失っている。しくじっていけないのは玉粗。私の支援先は玉粗は固定で平坦で走らせます。常に同じ玉粗であることが安心感につながる。安心とは変わらないこと。玉粗を変えるとお客さんは『搾り取られた』と言ってホールを去る。等価で遊びは提供できない。交換率を下げることで遊び率が上がる。娯楽とバクチの中間点を探りながら『これなら文句は言えない。よく回るから』と思って頂く交換率がキーポイントになる。その次が丁寧で親切な接客。皆さんが困っている信頼回復のための意識改革の方法を教えます」







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