PiDEA注目機種(中古機部門)〜2021年7月の中古機市場の流れを振り返る〜
2021.08.11 / 連載部材不足による販売中止・延期も拡大傾向か
東京五輪がついに開幕も
第5波が若年層を中心に蔓延
「第5波」が猛威を振るった7月 部材不足も深刻に
賛否両論があり、国民の意思も統一されない中、ついに東京オリンピックが開幕しました。それと同時に東京都を中心に新型コロナウイルス感染の「第5波」がやってきています。ワクチン接種の浸透もあり高齢者層の重症化は抑えられているとのことですが、若年層を中心に感染者数は上昇傾向にあります。それを受けて、緊急事態宣言が拡大・延長され、首都圏・大阪・沖縄の6都府県では8月いっぱい緊急事態宣言が続くことがすでに決まっています。
パチンコ業界の状況としては、全国的に稼働が伸びる7月7日のアウトはパチンコで1万500個、パチスロで7800枚だったものの、オリンピック開幕の4連休明けから再び下落傾向に。29日には20円パチスロのアウトが5000枚を割り込む結果となりました。
また、部材不足によりいくつかの注目機種が販売中止・延期の憂き目にあっています。今後もこの傾向はさらに拡大していくと見られます。
「海」シリーズは稼働低迷傾向 「牙狼月虹」が最高値更新
この時期アウト貢献が期待される「海」シリーズが停滞しています。原因としては支持層が戻ってきていない、あるいは離れたことが挙げられます。設置台数の多いシリーズですから、パチンココーナー全体のアウトの足かせになっているかもしれません。
一方、中古機市場の動きとしては「牙狼月虹」が最高値を更新、350万円(7月27日時点)での取引まで見られました。不急でなければ310万円ほどが相場だと思われます。お盆明けの動向に注目です。
また、「沖海5」の大量導入で撤去された「大海4スペシャル」の買い戻し傾向が見られるという話もあります。台数が多いため急騰はしていませんが、一時の14万円ほどから18万円ほどまで相場を戻しています。「海」が停滞傾向とはいうものの、やはり同機種の稼働貢献度は高水準だということでしょう。
一方、パチスロでは「S新ハナビ」が早くも新台価格の半値以下で中古機市場へ流出しています。初期導入店舗数を見ると稼働貢献への期待があったかと思いますが、旧シリーズ機との併設ではやはりアウトは伸びなかったということでしょう。
パチンコに比べて新規則機への計画的な入れ替えが進んでいないパチスロですが、中古機取引も鈍化しており、7月を終えても状況は変わらず、移行への絶望感が増している状況なのではないでしょうか。
そんな中、6月号の本連載でおススメさせていただいた「Sひぐらし祭2」(オーイズミ)などの取引は活況です。いっときは20万円を下回っていましたが、少しずつ価格が上昇しておりますので買い時を逃さないように注意が必要かもしれません。
取引鈍化の中でも安定している「SANKYO」
そんな取引鈍化傾向の中で、オススメのメーカーをひとつあげるとすればSANKYOです。この2カ月で「シンフォギア2」「ヴァルヴレイヴ2」「ゴルゴ13-2」など取引が増えているのが特徴で、コスパもよく相場の急落もない、安心して購入できるメーカーだと言えます。
ケーエス販売渡辺氏今月のオススメ中古機
以前は手が出しにくかった
あの機種が今ではお手ごろに
ちょうど1年前は300万円前後で取引されていた覇権機種。一時の勢いは落ち着いたとはいえ、まだまだ長期にわたり貢献はできます。すでに多くの店舗様に導入済みですが低貸しコーナーの拡充にも一役買ってくれます。類似スペックの機種は出てきましたが、なんといっても元祖の強みがあります。

大当り確率(右打ち中) |
約1/319(約1/2) |
賞球数 |
3 & 1 & 11 & 1 & 4 |
ラウンド & カウント |
3 or 6 or 9R & 10カウント |
時短突入率 |
60.2%(ヘソ)100%(電チュー) |
電サポ回数 |
3回転 |
出玉 |
約330 or 660 or 990個 |
高純増で短時間勝負向きのAT機
コスパ高めで買い時
中古機取引のボリュームが上向かない中、安定して取引されているのがSANKYOの台です。SANKYOはパチンコだけではなく、パチスロもコスパが良いのでオススメです。本機は1年前にリリースされた機種ですが、いまだに平均以上の粗利を維持しており、相場もちょうど釣り合ってきました。

ネオジオンラッシュ確率 |
約1/1067(設定1)〜約1/583(設定6) |
タイプ |
AT |
50枚ベース |
約51.0回転 |
CZ天井 |
250G+α消化 |
AT純増 |
1Gあたり純増約8.0枚 |
出玉率 |
97.3%〜110.1% |
©︎創通・サンライズ ©︎Bisty ©︎Fields
今月のまとめ
取引が鈍化している中古機市場において
唯一活況なSANKYO製品に注目