トイレの張り紙が意味すること

2021.08.05 / コラム
ホールのトイレに1枚の張り紙がある。

「お客様へのお願い

感染予防の為、

必ず手を洗ってから

席にお戻りください

ご理解とご協力をお願い致します。」

コロナ禍が始まってからは、手洗いは当たり前のようになっているが、わざわざトイレにまで張り出すとは熱心なホールである。

地元常連客によると、この張り紙は7月になって張り出されたようだ。

コロナとは関係なくパチンコ客はトイレに行っても手を洗わない、とよく日報のコメントにも書かれている。そんなことでわざわざ張り出すことはないだろうが、ポイントは「感染予防の為」である。

「よっぽど、手を洗わない客が多いので、その苦情から張り出したのかと思ったけど、張り出していること自体が不自然な感じだったが、腑に落ちる情報を聞いた」と常連客は打ち明ける。

保健所情報として、当該ホールでクラスターが発生したようだ。ホールでクラスターとは信じがたい。

当該ホールは台間ボードが設置され、換気もこまめにやっている。

コロナ禍から1年半、新型コロナウイルスは主には飛沫感染が多いことが分かっている。

飛沫は咳やくしゃみによって飛散する。この飛沫を介して感染を起こす。通常の会話でも飛沫は飛散する。叫んだり大声で話したりすると飛散する距離も大きくなる。アルコールが入って、気が大きくなり大声で騒いでしまうのから、緊急事態宣言下では飲食店でのアルコール提供が禁止されることになる。ウイルスが付着したものに触れることでの接触感染もある。

去年春先、新型コロナウイルスがどういうものか詳しく分かっていなかった時期、陽性者が立ち寄った場所として、パチンコホールの店名が公表され、店内を消毒すると共に何日間か休業したケースが複数あった。クラスターが発生したのではなく、感染者が立ち寄っただけでそんな対応をしていた。

で、クラスターが発生した場合、店名公表については、自治体によっては店側の同意を必要とするところもある。

今回、ホールは風評被害を恐れて同意しなかったことが考えられる。

その代わりと言ってはなんだが、感染予防の注意喚起としてトイレに手洗いの張り紙を出した、という流れのようだ。

感染対策ならホール内の飲食を全面的に禁止する、という意見もある。

追記

デルタ株が猛威を振るい7月31日には東京で1日の感染者が4058人、と4000人を超えた。大阪・梅田の阪神百貨店では従業員97人のクラスターが発生したため、7月31日と8月1日の2日間を休業した。感染を公表したり休業する会社もあるが、ほとんどは公表することもない。

都内のホールで18件もクラスターが発生したとの情報もあるように、いつ、どこで発生してもおかしくないほどデルタ株は感染力が強くなっている。

換気が悪いトイレの個室は流したときにエアロゾルが発生して、感染しやすいとも言われている。

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