出玉なしで立て直しはできないが、さらに社員の高いモチベーションが不可欠

2021.08.02 / コラム
ハンドルネーム「匿名希望」氏は、ホールに来るお客さんは金儲けできるかどうかだ、と以下のように繰り返し訴え続けている。

「結局は、客なんてパチンコ、スロットで金儲けが出来るのか、否かのみ。客が金儲けが出来れば客は増えるし、客が金儲けが出来なければ客は減るのみ。要は、例えばパチンコ1台において累計稼働が6万発に対して客の2万発プラス、12万発稼働に対して客の4万発プラスになっているのかのみ。客が多い=客が金儲けができる可能性が高い店、客が少ない又は少ない=客が金儲けができない店。客は、パチンコ、スロットを金儲けの道具でしか見ていないし、それ以外は何も価値がないから。金儲け以外の価値があるのであれば、何があるのか教えてほしいものだ」

金儲けできるかどうか、という点は外れてはいないが、パチンコ歴50年以上の大ベテランで喫茶店のママがパチンコを語る。

夕方6時に店を閉めると今でも週5回はホールに足を運ぶ。6時過ぎに来店するので「6時の女」との異名が付けられている。

「8時には帰るようにしているので、2時間で2万円使う感じ。やるのは4パチのみ。1パチはあほくさいからやったこともない。パチンコ代で月10万円以上は使ってんじゃない? かかった時の一瞬が好きでパチンコを打ってる。今までで最高に勝ったのは15万円。10万円勝つ夢を見て打ちに行っている。だから1/319の激しい台が好き。気性丸出しかな?」

昼間は喫茶店をやっているので、1日中打つことはない。短時間勝負を求める根っからのギャンブラーである。

「コロナ? 家族は私がパチンコが好きなことを知っているから、コロナ禍でもパチンコ屋へ行くことは止めない。コロナは怖くない。むしろパチンコ屋の方が安全じゃない?」と勇ましいというか頼もしい。

本題はここからだ。

それまでマイホールとして店舗は、かつては地域一番店の賑わいを見せていた優良店だったが、5~6年前に競合他店へと移動してしまった。

「出さんからよ。出さんからお客さんは逃げて行った。顔見知りの仲間も自然とそっちへ移動してしまった。昔はその店は負けても楽しかったけど」

お客さんは勝てる店を求めた結果だが、客がいない4円コーナーに拘りを持ち過ぎたことが敗因でもあろう。

「パチンコは負けると思っているけど、お客さんもいないから勝つ気もしない」と負のスパイラルに嵌り込んでいる。

かつての地域一番店は見る影もない。稼働は1割を切り風前の灯火だ。

完全に信頼を失ったパターンだ。

この窮状を立て直す答えは簡単だ。「出す」ことを徹底するしかない。その匙加減が大事だが、ホール経営にとって、他社を圧倒する優位性につながるものとは何か。それは社員の「高いモチベーション」である。








オリジナルサイトで読む