パチンコ大好きの資産家のばあちゃんは、夫に先立たれたものの、不動産収入で一人身の生活を謳歌している。
特に嵌ったのは2000年代初頭。月50万円は使っていた。
「家1軒分はパチンコに使った」と豪語する。
あれだけ大好きだったパチンコはコロナ禍でスパッと止めた。
「自分でもパチンコ依存症かと思っていたけど、1回止めちゃったら興味がなくなっちゃった。クラスター発生の問題じゃない。人が集まるところはリスクがある。だから外食も一切行っていない」
ワクチンの接種も2回目が完了したが、パチンコへ行くことはない、という。
理由は「今後の自分の人生を楽しむためよ」とニンマリ。
カネには不自由していないので、パチンコ以外の楽しみも持っている。それが旅行であり、温泉である。
案外パチンコを止められないのは、カネのない低所得層の方なのかも知れない。
カネがないのに打つから借金を抱え、家庭を崩壊させる。
金持ちは借金もしないので、問題が起きない。
金持ちは依存症にならない?
そんなことはない。
カジノで会社のおカネを使って106億8000万円も負け、2011年、特別背任で逮捕され懲役4年の実刑を食らった大王製紙の元社長の井川意高氏がそれ。
カジノを初めて体験したのは1996年、32歳の時に家族旅行で行ったオーストラリアでのことだった。最初は恐る恐る勝負していたが、100万円の元手が2000万円になった。この大勝がギャンブル依存症の入り口になる。
ギャンブルで勝った時は、前頭葉からドーパミンが出て興奮状態になるが、通常の刺激ではドーパミンが出なくなり、何をしてもつまらなくなって行く。
金曜日は夕方5時に退社し、その足で羽田に向かい、そのまま香港に飛び、夜の1時にはマカオに到着していた。
48時間一睡もせず、バカラに熱中した。月曜日の早朝、香港を立ち、その足で会社に出社した。
ギャンブル依存症から抜け出すには、ギャンブルより熱中する楽しみを見つけるしかないらしい。
前出のおばあちゃんは、パチンコ以外にも楽しみを持っていた。
「パチンコへ行かなくなったらおカネが貯まっちゃった。コロナが終わったら景気は回復するよ。おカネを使いたくて仕方ない年寄りが沢山いるからね。おカネは使うと快感がある」(おばあちゃん)