結婚式もライブ配信で投げ銭時代到来か

2021.07.05 / コラム
コロナ禍で厳しい状況に立たされているのがブライダル業界だ。感染防止のために結婚式・披露宴を中止したり延期したカップルは、2020年度は24万組に及んでいることが日本ブライダル文化振興協会の調べで分かった。

披露宴では大勢の人が集まり、酒を飲みながらの会食が始める。3回目の緊急事態宣言下では飲食店に酒を提供することを禁じている現状もあり、自粛する人がいるのは仕方ないことでもある。

この結果、2020年度のブライダル業界は、8500億円の経済損失が発生している。

コロナ禍でも挙式を行うとなれば、招待客を減らして密にならないようにするため、小規模な披露宴となってしまう。これでは結婚式場としても売り上げが上がらない。

そこである結婚式場が考えているのがオンライン結婚式だ。結婚式・披露宴をオンラインで配信する。招待したくても高齢で出席できないおじいちゃん、おばあちゃんも晴れの姿を見てもらうことができる。

オンライン配信の狙いはそれだけではない。

結婚式の模様を世界中に配信して、“投げ銭”システムを取り入れて、視聴者からオンライン送金してもらう。

この投げ銭方式はストリートミュージシャンなどがオンライン配信で活用しているが、Jリーグでは浦和レッズが採用している。Jリーグもコロナ禍で試合が中断したり、入場制限で入場料収入に大きな影響が出ていた。

浦和レッズは投げ銭プラットフォームのひとつ「Player!」を使ってファンが課金できる仕組みを導入。「オンラインギフティングイベント」と題し、実際の試合が行われている時間に合わせて、「Player!」上で元選手などが試合を解説する。ファンはそれを聞きながら投げ銭ができる仕組みとなっている。

結婚式場が考えているのは面白い結婚式だ。内容が面白ければ投げ銭してくれる視聴者も出てくる。これがカップルのご祝儀となる。

「芸能界で大物カップルといえば、有吉弘行と夏目三久の結婚です。彼らは結婚式は行わないようですが、ライブ配信したらとてつもない数の人が見るし、投げ銭も相当な金額になることが予想されます」(ブライダル業界事情通)

芸能人のカップルからライブ中継投げ銭結婚式が始まるかも知れない。

これは葬儀でも応用できる。最近は親族だけで葬儀・告別式を済ませるケースが増えているが、後日行われるお別れの会に応用できる。

投げ銭=キャッシュレス化でもある。

キャッシュレス化と言えば、パチンコ業界の進展具合が気になるところだ。日遊協はパチンコ業界がキャッシュレス化の流れに乗り遅れないように、一般社団法人キャッシュレス推進協議会へ入会した。まだまだ研究段階といったところか。

QRコード決済ではクーポン券やポイントが付く特典があるので、現金よりも利用者が増えることは予想される。

ネックになるのは射幸性の問題か?






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