ドラマのホールシーン撮影で6法人が断る

2021.06.25 / コラム
昨年の話だ。

テレビ局のドラマ制作班がドラマのワンシーンでホールを使うことになり、店内の撮影許可を取るために都内のホール企業をあたった。

問い合わせては断られの連続。6法人と交渉した結果どこからも「OK」の返事は貰えずじまいに。

で、ホールのシーンはなしになった。

映画でもテレビドラマでも、物語の流れの中でホールのシーンが使われることはよくある話。制作班にすればホールの宣伝にもなるので「すぐに快諾される」と思っていたが見事に当てが外れた格好になった。

去年と言えば、第1回目の緊急事態宣言の時は、テレビ局を筆頭にメディアは休業要請に応じなかったホールを連日のように取り上げてパチンコバッシングを展開した。

同じテレビ局でも報道とドラマ制作では部署が全く違うとはいえ、ホール側もあまりいい印象を持っていなかったのかも知れない。

肝心のホールシーンがどのような使われ方をするのかまでは、教えてもらえなかったが、例えば、結婚詐欺師が女性から巻き上げたおカネで、昼間はパチンコしている、というようなシーンで使われるのならば、どこもOKは出さない。

撮影交渉に出向いたスタッフが、驚いたことが一つあった。

「今のパチンコ店がこんなにも空気がいいことに驚きました」というが彼のホールイメージは、タバコの煙でモクモクだったんだろう。

そもそも去年の4月からは室内は禁煙だし、どれだけホールに来ていなかった。

パチンコのイメージは90年代は、今ほど悪くなかったことだけは事実だ。夜のゴールデンタイムでパチンコのドキュメント番組が各局で放送された。

この時代と言えばパチンコは花満開が大ヒットしたころで、40玉交換時代。スロットは合法賭博機と揶揄された4号機が登場する前。

パチンコのイメージが悪くなったのは、等価交換~ギャンブル依存症問題が声高に叫ばれるようになってからだ。

業界はギャンブル依存症問題はすでに取り組んでいるが、パチンコのイメージアップ戦略については全く手が付けられていない。

パチンコの悪いイメージを払しょくしない限り、新規ユーザーの開拓だってできない。

イメージだけでなく、その前に、遊びやすい営業形態に変えないことには、友達も誘えない。

パチンコのイメージが良くなれば、今回のケースのように撮影依頼が来ても断ることもなくなるだろう。







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