ピデアな男 小薗清隆(T-MAX新栄店 店長)

2021.06.09 / 連載

鹿児島県に7店舗(鹿児島市内3店舗、種子島3店舗、屋久島1店舗)と多数の事業展開を行う市丸グループ。
その旗艦店とも言えるT-MAX新栄店は、3月13日にリニューアルオープンを果たした。

周囲には全国的にも名が知れた競合店が多数存在しているが、客側の勝率が70%を超えるような日をつくるなど、他を寄せ付けない営業努力によって、その中で一気にシェアを勝ち取り、3月は県内の稼働率ランキング1位となった。

業界歴36年の大ベテランとなった小薗清隆店長は、どんな店づくりをしているのだろうか。

業界歴36年くらいだけど、今まで経験したこと

ないくらいの赤を打ちましたね。

 

PiDEA編集部(以下略編) 見た目にもベテランの風格が漂っていますが、小薗店長は業界歴はどれくらいになりますか。

小薗清隆店長(以下略小) 6月1日で55歳。業界歴は36年です。

編 現在の会社で何社目になるんですか。

小 4社目です。3社目に宮崎の法人に行きましたが、それ以外はすべて鹿児島県内の法人ですね。最初の会社は民事再生になって各店舗から7、8人が退職する必要があったのですが、最後の1人が「結婚したばかりでどうしても辞めたくない」と言うんです。仕方ないので自分が手をあげて辞めることになりましたね。

編 男気のある行動ですね。

小 そうしたら1年後にそいつが辞めましたよ(笑)。その会社に21年くらいおったからですね、自主退職か会社都合の退職かが変わるので、退職金が大きく変わったのを覚えています。

編 それは災難でしたね。

小 ただ幸いなことに、鹿児島、宮崎、熊本、福岡のホール企業5社くらいからオファーがありました。

編 当時から有名な店長だったんですか。

小 やんちゃで有名だったですよ(笑)。

編 やんちゃっていうのは、他の店に乗り込んだり?

小 そういうのはないですが、当時は一生懸命だったので、同年代の人が3、4人くらい入社した時に競争意識をすごく持っていました。売上も今の3倍くらいあって業界がバブルの頃の話です。やっぱり給料が高かったですから、給料的な憧れもありました。

編 やればやるほど収入が増えるような感覚はあったんですか。

小 ありましたね。18歳の時は尖っていた部分もあって、人とやっぱり違うことをやっていきたいという思いがあったんですよね。ホールの店長というのが魅力的で、自然とそこを目指したいという思いがありました。

編 小薗店長、今でこそ優しいお父さん的な雰囲気ですが、当時はどれだけやんちゃだったんですか。

小 当時はそっちの筋の人たちが多くて本当に大変でした。揉め事も日常茶飯事で、店長になりたてだった26歳の頃、クレーム対応でちょっと筋が通らなかった時とかはそこにつけこまれてもう大変でしたよ。僕もそういう面ではやんちゃしていたから、一歩も引きませんでしたけどね。

 

編 そんな時代を経て、現在の市丸グループさんではもうどれくらいの月日が経ちますか。

小 お世話になって10年くらいです。このお店がちょうど19年くらい経つ店舗で、3月13日にリニューアルをしました。

編 リニューアルの理由はなんだったんですか。

小 設備の至るところが老朽化していて、全面的な工事をしました。島も全部倒して、残ったのは大理石くらい。本当にリニューアルできるのかなと不安もありましたけど、綺麗にできあがりましたね。

編 主にどんなところが変わりましたか。

小 以前は店内が暗いイメージだったのですが、明るくなりました。配置的にもメインコーナーが太い通路のところにあって、今風のつくりになっていると思います。喫煙所も加熱式と紙巻き用のものを2カ所それぞれ設けました。トイレも古かったから変更しました。

編 もうほぼグランドオープンのような。

小 そうですね。一部改装とかじゃなくてほぼほぼ変えました。10億くらいコストもかかっていると思います。

編 事前に店舗の情報を調べてきたのですが、リニューアルから相当な出玉を出されたようですね。

小 社長からも「出してくれ」と言われたんですよ。結局、リニューアルの投資が大きかったから、出玉的な部分はそこまでではないかと案じていましたが、私も業界歴36年くらいだけど、今まで経験したことないくらいの赤を打ちましたね。

編 パチスロ330台で、客側の勝率が70%を超える日もあったとか。

小 今まではやっぱり他法人も含めてリニューアルの失敗例などを聞いていたりしていたので、そういう日もあって、この市場のイメージは大分変わったのかなと思います。

編 お店を拝見すると、4円や20円だけが強いわけじゃなく、パチンコの低貸しも非常に強いですね。

小 当店の低貸しは1.25円で稼働が8割〜9割くらい。そっちはもう不安はないのですが、パチスロもこういうご時勢で、市場全体的に稼働が良くないということもあるので、4円をあげていきたいなと。パチンコがいい形で面白くなってきていますし。

編 1.25円の絶対的な信頼というのは、どのようにして築き上げたのでしょうか。

小 まず鹿児島県の中では設置台数が最大級ですね。今は418台ですが、リニューアル前は480台ありました。減りはしたけど、機種数が豊富なので、お客さま的にも来るメリットがあります。そういう機械的な部分でも支持してもらえているのだと思います。そういうこともあってか年配のお客さまから圧倒的な支持を得ています。 


続きは5/15発行のPiDEA Vol.177で

 

 

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