業界メーカーの中には、ホール軒数の底を予測している。これについては日報で何度も取り上げてきたが、最近の調査ではコロナ禍などを勘案して5000軒という数字を弾き出している。
全日遊連加盟店舗数は今年3月末現在で、8063店舗。ここには非加盟ホールは加算されていないが、7000軒台に突入するのも時間の問題で、2~3年後には5000軒が現実味を帯びてくるかもしれない。
この市場規模から逆算して生き残れるメーカー数は、パチンコは6社だと言う。
ちなみに、現在日工組に加盟しているメーカーはセカンドブランドも含めると35社。最近新機種を全く出していない幽霊会員のようなメーカーやスロットしか作っていない名ばかりメーカーも含まれている。
5000軒、6社という数字を踏まえてあるメーカー関係者はこう話す。
「1パチをなくさない限りパチンコ市場は元気にならない。今振り返ると、1パチは諸悪の根源だった。良性だった腫瘍が悪性に変わった。それが今の1パチとも言える。1パチは延命治療でしかない。1パチで利益を出すビジネスモデルが無理になった。低貸し専門のホールはこれからどんどん淘汰されていく。1パチを脱却しない限り業界の将来はない」と危機感を露にする。
日報では等価交換が諸悪の根源であることを訴え続けてきたが、このメーカー関係者の読みは幾分違う。
「等価はなくならない、と予測しています。ギャンブル性を保てる交換率となると等価ですから」
では、どうすれば業界の明るい展望が拓けるのか?
「1円脱却後は2円ですね。新台価格を下げて2円で営業ができる遊技機開発が今後の鍵になってきます。2円パチンコで新台価格は27~28万円。それと初心者を獲得するには25万円以下のハネモノ。それも今までになかった面白いハネモノ。チューリップ台は初心者にも分かりやすいかも知れませんが、ベトナムでチューリップ台専門店がオープンしましたが、見向きもされませんでした」
2円パチンコ…。
これまでにも、2円パチンコへ挑戦するホールはあった。4円は打てないが1パチよりもギャンブル性があるということで、4円から1円へ落ちていくユーザーの受け皿として2円パチンコの期待はあった。しかし、中途半端なのかあまり成功した話は聞いたことがなかった。
で、1パチを廃止すれば2円パチンコも活かされるかも知れない。そのためにも2円専用の新台価格の設定が必要になってくる。
おすすめ記事

2025.08.06/コラム

2025.06.18/コラム

2025.05.18/コラム

2025.04.17/コラム

2024.05.05/コラム