前回は≪4.ストック系機種作り≫について書きました。
ストック系機種作りは、『新』営業スタイルの1~3を土台にして、ランチェスター戦略の市場参入戦略(市場浸透戦略)にある、『プロダクトライフサイクル』『イノベーター理論』をイメージして、各顧客の段階を意識した『グー・パー・チョキ理論』『AIDMA(アイドマ)・AISAS(アイサス)』の施策を丁寧に繰り返し行っていくものになります。
ストック系機種作りは同時に、ファンの離反回避と新規顧客獲得を果たすものになります。
ファンが長期的に好きな機種がお店にあることでの離反回避と、定番機種として新規顧客(引っ越しなどで市場に流入した新たな顧客)がレパートリーになりやすい機種として獲得が目指せます。
繰り返しになりますが、ファンが減少していることを外部環境の原因ばかりにしていても何も解決しません。
機械台の高騰とファンの減少によって利益率が高まることによる離反も避けられませんが、お店としては現在の環境と条件で自店のファンを離反させず、新規獲得を目指すことに挑戦し続けることは必須です。
そこで、今回はファンを減少させずに増やしていくための取組みとして、≪5.ビギナー視点の活動強化≫についてお伝えします。
このビギナー視点の活動強化は、労力のわりに効果が低く測定しにくいのですが、『新』営業スタイルの1~4を実践する中で組み込んでいけるものなので、【自店でビギナーのお客様をライトユーザーに変えていく】という市場開拓を目的にして取組む必要があります。
この内容に関しては、コラム254と255でも書いていますので、そちらもご覧いただけると参考になります。
ビギナー向けの取組みというと、無料パチンコなどの施策などが過去にもありますが、現在はパチンコだと1円や1円以下、スロットも5スロや2スロなどがあるので、無料パチンコの施策は必要ありません。
そもそも、ビギナーとして来店するキッカケの中で一番多い“友人知人と一緒に来る”というお客様に向けた活動を強化しておくことをおすすめしています。
以前も私の息子の例を書きましたが、友人に連れられて5スロを打ったが、知っているコンテンツがたまたまReゼロだったので打ったけどつまらなかった・・・・という体験では、友人が息子に対して面白いという体験価値を得られる機種を紹介することが実現できなければ、せっかくの新規ユーザーを逃がすことになります。
友人のせいではなく、お店の中にそのような取組みが無いから友人も紹介できないということを考えて、どうすれば連れてこられた新規ユーザーをライトユーザーにできるかを施策として準備する必要があります。
施策を考える上でのキーポイントは『①当り体験が出来る ②簡単な機種』というたった2つです。
友人が、「あのコーナーの○○を打ってみな」と案内できるようにして、そのコーナーの特徴を『1.コト視点のコーナー作り』として準備訴求する施策です。
このコーナーの延長として、当たりやすい確率で難易度の低い機種から、パチンコだと右打ち機種、スロットだとワンポイントだけ目押しが必要などの技術介入のキッカケとなる機種など、更に興味や関心が高まるキッカケのコーナーとして工夫していけます。
まあ、一度楽しい体験が得られれば、そこから他の機種に興味が生まれるので、『新』営業スタイルの1~4を実施していれば、ビギナーの方をライトユーザーに変えていく施策の成功確率は上がります。
日本全国、過去はこのような訴求をせずともビギナーに紹介する機種が分かりやすかったのですが、現在は意図的に実施しなければ実現できないものです。
ちなみに、パチンコ店に行ったことが無い人でも、「玉やメダルが出れば稼げる」ということは知っている人が多いものです。
一人での来店は考えにくいのですが、友人と一緒にというキッカケを最大限活かしていくのはお店の施策です。
初めてのお店でファンになれば、しばらくはそのお店を基準に行動します。
友人を連れていこうと思ったときに、選ばれるお店になることを目指して!
【7つの『新』営業スタイル】は下記の内容です。
1.コト視点のコーナー作り
⇒自分の好みに合いそうなタイプをせる
2.台が分かるを実現する
⇒タイプが分かった後に、どうなれば勝てるのかイメージできる
3.接客スタッフ⇒営業スタッフ
⇒スタッフが自分の好みを探すサポートをしてくれる
4.ストック系機種作り
⇒新台以外にも、自分の好みの機種レパートリーが増える
5.ビギナー視点の活動強化
⇒ビギナーの友人を連れてきたときに、おすすめできるコーナーがある(ビギナーの人が楽しめる体験価値がある)
6.ライトユーザー視点の活動強化
⇒たまにしか遊ばない人でも自分に合いそうな機種がいつでも探せる
7.効率と非効率の融合
⇒多種多様なニーズや顧客層をサポートする