ピデアな男 亀田知紀(ウイング四日市中央店 マネージャー)

2021.04.14 / 連載

三重県を中心に19店舗のパチンコ店「ウイング」を運営している株式会社永和商事。
ウイング四日市中央店は、2019年12月にリニューアルオープンした。

そこで働く亀田知紀マネージャーを取材した。営業的な数値はエリア長が決め、亀田マネージャーは組織を統率しそれを遂行していく立場だ。
楽しく生きることをモットーとし、新しいことにチャレンジしていく姿勢で、ウイングにとってのSNSのあり方を模索している。

そんな亀田マネージャーは普段どのようにして働いているのか。

私の理想はリーダーが何もしなくても、
周りが全部やっている環境をつくることです

 

PiDEA編集部(以下略編) 亀田マネージャーの経歴と現在のご年齢を教えてください。

亀田知紀マネージャー(以下略亀) 22歳で永和商事に入社しました。現在は34歳です。

編 22歳ということは新卒でしょうか。

亀 いえ、新卒入社ではありません。高校を卒業して音楽系の専門学校に2年通って、そこから2年くらいアルバイトで過ごす期間があってその後に入社しました。

編 音楽の専門学校とのことですが、どんな勉強をして、どんな進路を思い描いていたのですか。

亀 バンドデビューとしての道もありますし、ライブなどの会場で音を調整するミキサー系の仕事とか裏方系の進路もあります。他にもダンス部、声優部などもある学校でした。
ちなみに私はバンドを組んで売れてやろうと思っていましたね(笑)。

編 夢のある仕事ですよね。

亀 大した考えもないのですが、スーツを着て、普通の社会人をするのは面白くないなと当時は思っていたので、「アウトローで生きていくんや俺は」と思っていました(笑)。

編 そんな青年がスーツを着て立派に働くようになっているではありませんか。

亀 私、実は和歌山出身で、大阪の専門学校に通って卒業後もそちらで暮らしていたんですよ。そうしたら実家から「戻ってきてほしい」と連絡がありました。
お恥ずかしい話、家計が苦しかったんですね。それで私は「分かったわ」と2つ返事で戻り、すぐに働けて給料の高い仕事はないか探したところ、パチンコ店があるじゃないかと。

編 それで永和商事さんと出会ったと。

亀 実はウイングに関しては、中学時代の同級生が働いていたということが決め手でした。
めちゃくちゃ仲が良かった反面、同じ会社で一緒に働くのはなんとなく嫌だったので、別の会社を受けていたのですが落ちてしまいまして。もうウイングしかなくなったので、友だちに「そっち受けるから上手く伝えといてくれや」と根回ししてもらったりして、まずはアルバイトとして入社しました。

編 ホールの仕事ってどうでした。

亀 それがむちゃくちゃ面白かったんですよ。駆け出しのアルバイトでしたが、「明日どういう休憩回ししようかな」とか、「どのコースでどうアピールしようかな」と常に考えていました。
これは今もですが、営業が始まってしまえば、ホールはアルバイトスタッフが主役みたいな空気だったので、「他のやつには負けねえぞ」と思っていましたね。アルバイトは2年やっていました。

編 そこでおきまりの「社員にならないか」というパターン?

亀 誘いを受けたというより、自分からいきましたね。職場内で結婚したんです。子供もできていたので、アルバイトはよくない。じゃあ社員でお願いしますと。

編 言葉選びに悩みますが、人生エンジョイしている感じですね。いろんなことにストレスを感じなさそうというか。

亀 やっぱり最後は笑って死にたいというのがあるんですよ。後悔はしたくない。1日1日をしっかり生きていく中で、新しいことにどんどん挑戦していきたい。人生のゴールはハッピーエンドと決めているので、たとえ辛いことがあったとしても、今はその途中だと思って、次へ行くためのステージだからどうやって攻略しようかと考えるようにしています。

編 素敵な考え方だと思います。亀田さんの店舗遍歴を教えてもらえますか。

亀 最初にアルバイトで入社したのが和歌山の岩出店でした。そこで2年働き、その後、橋本店に異動して、また岩出に戻ったので、和歌山歴が11年半あるんですよ。
で、去年の4月に初県外転勤ということで、三重県の松阪市と伊勢市の中間にある玉城町の玉城店。そこで半年ほど勤務して、去年の12月にこちらに着任となったわけです。

編 ということはこのお店の店舗責任者としては4カ月ほどですね。ご自身的にも早く責任者をやりたいという思いはありましたか。

亀 ありましたありました。

編 理由はなんですか。

亀 やったことないからです。

編 めっちゃシンプルな理由ですね。

亀 自分でもそう思います。ただ、せっかくパチンコ業界に入ったからには、店長やらないと始まらないでしょくらいの考えではあります。

編 店舗責任者になってみてどうですか。思い描いてきたものと違いはなかったですか。

亀 エリア長にしっかり管理していただけているので、割と私の立場でもエリア長の指示を遂行する実働隊みたいな役割です。

編 マネージャーの業務ってどんなものがあるんですか。

亀 ウイングのマネージャー業務は大きく分けて3つです。
ホールと接客サービスをしっかり向上させるようにチームをまとめること。店舗業績向上のための企画を提案すること。店舗の物品、金銭、設備などの管理をすること。

編 その中でご自身に向いていることはなんだと思いますか。

亀 うーん。それが基本的にはこの項目にないことの方が得意なんですよね。
私は新しいことをするのが好きな性格で、例えば最近社内でもSNSに力を入れていこうとする動きがありまして、TwitterもInstagramもまずは私がやってみて、各店に波及できるようなシステムをつくっていく動きをしています。何事も一発目のチャレンジャーになるのは私だと思っています。

編 亀田さんご本人としては、ご自分のどんなところに期待されていると思いますか。

亀 行動力の部分を認めてもらっているのかなと思います。チャレンジする機会を与えてもらえているので、そこは感謝しています。

編 パチンコ業界とInstagramって相性が悪いと言いますか、成功している事例がないような気がします。

亀 それはたしかにそうですね。当初僕が考えていた運用方法は、地域との共存でした。
当店の紹介は一部に留めておいて、美味しいラーメン屋さんに行きましたとか、ここのケーキ屋さんの商品を入荷しましたみたいな、四日市の商店も巻き込んで共存共栄できるようなものを目指していましたが、それも徐々に修正しています。

編 亀田さんはSNSの運用が得意なんですか。

亀 得意かは分かりませんが好きですね。Instagramは自分からやりたいと言ったんですよ。会社として取り組みたい時期と、ちょうどリンクした感じです。
とりあえず始めてみて、やりながら修正・改善をしていっています。

編 SNSって自分で考えながらやる分には方針転換もいいのですが、人から修正を指示されるのってちょっと嫌だったりしません?

亀 確かに個人の発想による部分が大きいですからね。ただ、私はそこはしっかり飲み込みますね。
上司の言うことに納得しなかったら会社やめて自分でやればいいやんと思うんですよ。そこは会社にいることのメリット・デメリットで、イエスマンになるわけじゃないけど、そういう組織であることを知って自分が選んで所属しています。
意見を言うことはもちろんありますが、よっぽどじゃなければ上司の意見を突っぱねたりしないですね。

編 部下や後輩が言うこと聞かないみたいな話っていっぱいあるじゃないですか。

亀 ありますね。

編 そういう時は怒ったりしないんですか。

亀 怒らないですね。
仕事を拒否されるっていうのは相手がどうこうではなく、自分が関係性をつくれていないことが原因だと考えるようにしています。どういう状況かは仮定の話なので分かりませんが、おそらく自分の方が先に拒んでいたことがあったりしたんじゃないかな。

編 なるほど。亀田さんの理想のリーダー像ってどんな人ですか。

亀 何もしないリーダーですね。私の理想はリーダーが何もしなくても、周りが全部やっている環境をつくることです。

編 実際に社内にそういう方っていますか。

亀 何もしないというのは語弊がありますが(笑)、今河芸店で勤務されている佐々木店長という方がそのイメージに近いです。
その方と一緒に働いていた時、僕のことを信頼してくれて、なんでも任せてくれたんですよ。新機種の配置とか、設定配分とか予算とか、今エリア長がメインでしているような業務をやらせてくれていました。すごいなと思ったし、やりがいも非常に持てました。
これを全員ができたら人材力が高まっていくんじゃないかなと思います。

 


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