回せば4パチの方が喜びが大きい

2021.04.05 / コラム
ダイコク電機によると今年1月の時点で新規則機の4円パチンコと6号機の20円スロットの業績を比較すると、売り上げでは4パチが19500円に対して20スロは12900円、粗利では4パチ3120円に対して、20スロは1670円と格差が拡大している。

さらに昨年6月と今年2月の2週間の比較では、4パチが粗利で131%も回復しているのに、20スロは98%に止まっている。

出玉性能が低い6号機から、ある程度連チャンが期待できるパチンコへとスロッターが移動している、ということでもあろう。

「1/320なら5万発近く出ることもある。甘デジでも5000発は出る。スロットは2万円出すのが大変。若者がいない地方はスロットが本当にヤバイ。6号機は見向きもしないので、スロットは減台のままでいい」(大手ホール関係者)

今回の本題は6号機がヤバイ、という話ではない。パチンコの4円を見直すという話である。

アルコール、薬物、ギャンブル、ゲームなどの依存症は広く知られているが、タイガーウッズで有名になったSEX依存や激辛のものしか食べられない激辛依存などあまり知られていない依存症などを幅広く取材しているライターが、70代の初老の男性に出会った。目的はパチンコの依存症だった。

元パチンコメーカーの社員で30年以上働いていた。現在は奥さんの実家の漁師民宿を手伝いながら悠々自適の生活を送っている。

「歴史のある会社だったけど優秀な人材がいなくなって開発力が落ちた。技術者を厚遇しないと、待遇の良いところへ人材は流れる。全く売れなくなった」と古巣の話をした。

今でもパチンコは好きで、1パチを打っているが「いずれ1パチは廃れる」と持論を展開した。

その理由はこうだ。

「1パチはパチンコじゃない。本来のパチンコの姿だと思っているところが大間違い。次に遊ぶために1パチ組は出玉を貯玉している。ただの暇つぶしでしかない。出玉を景品に替えるところがパチンコの喜び。初心者が1パチをやるといずれやらなくなると思う。時間潰しの1パチは長続きしない。他にやることがないから仕方なしでやっている。戦利品を家に持って帰って家族に喜ばれることがパチンコの終着点。今のパチンコがおかしいと気づいていないから廃れる」

本来のパチンコの姿は暇つぶしだと思っていたが、意外な意見だ。

パチンコ好きの自営業者は4パチ派だ。

「1パチを打っている人が『今日も3000円負けた、5000円負けた』と嘆いている。1パチでも回らないのですぐにそれぐらい負ける。1パチで1万円負けるのなら、4パチなら2~3万円勝つことはある。それなら4円で負けた方がサッパリする。私の様に短時間勝負なら断然4円になる。ホールに言いたいのは回せ、ということ」

要は4パチも回して甘く使えば、お客は打ってくれるということだ。4円を回せば1パチは必要ないことだ。










オリジナルサイトで読む