「スロットの設定は認められているが、設定の内容は客には分からない。パチンコは遊んでいる台の確率が表示されているのに、スロットは遊んでいる台の確率が分からないのは客にとっては不公平だ。確率を知らないで打たされるのは店が有利になるだけだ。これでは公平性に欠ける。これで訴えられるかどうかを検討している」とはある市民団体の関係者。
パチンコ業界では慣例的に行われているスロットの設定変更だが、嫌パチ団体からすれば、些細なことも見逃さずに業界を困らせることを考えている。裁判所がそんなくだらないことに手を煩わされないで欲しい。
東日本大震災が起こった時は電力不足から「パチンコ屋は節電に協力しろ!緊急呼びかけ委員会」なるものが立ち上がり、新宿駅前で署名活動を行ったり、当時の石原都知事は電気を浪費するパチンコ不要論をぶち上げたり、在特会がパチンコ禁止デモを繰り広げたり、「パチンコの違法化・大幅課税を求める議員と国民の会」の設立大会が開催されたり、と各方面からパチンコバッシングを浴びた。
いずれの運動も自然消滅して行ったように、今回の件も訴訟対象にもなりそうもないが、弁護士は仕事の依頼を受ければ着手する。
「ジャニーズ事務所に公取委が入って、元SMAPメンバー3人を出演させないようにテレビ局に圧力をかけていたことを独禁法違反で注意されたように、今までの慣習、価値観が変わってきている。設定を隠して営業してもいいのか、最高裁まで争ってもいい、と考えている」(同)
かつては設定発表を行うホールも多かったが、警察から射幸心を煽るという理由からNGになった経緯がある。
スロットに設定を付けることは規則で認められているが、設定1が不利かと言えば、事故待ちという機種が存在したように設定1でも勝つこともあるし、設定6でも負けることもある。確率で動いているのでそれが運命でもある。
設定を隠すことが不公平で、不利になるというのであれば、まずはそれを数字で証明しなければならない。
仮に訴えが認められて設定を表示することになったら、それはそれでホールが活性化するかも知れない。業界を困らせるつもりが、ホールにとっては良い結果になることだってある?