無人化で将来は週休4日時代。その時余暇産業が花形に

2021.03.03 / コラム
年末年始(12月129日~1月4日)の営業結果がある。昨対でパチンコは23%減、スロットは26%減。全体では25%減といったところだ。コロナとは関係なしにパチンコ市場は毎年3%ぐらいの割合で漸減していたが、コロナの影響がいつまで続くのか計り知れない。

すでに事業計画の見直しは推し進められているだろうが、業績がコロナ前に戻ることは誰もが想像することができない状態にある。遊技人口が現状のままで、店舗が淘汰されれば、適正軒数となり稼働は戻るかも知れないが、店舗の淘汰以上に国民の可処分所得が減ることで遊技人口の減り方の方が早くなりそうだ。

週刊誌記者がコロナ禍におけるパチンコ業界の動向を取材するために、以前取材したことがあるスロプロ数名に連絡を取った。

「5号機で何とか食べていたが、この1~2年で辞めた仲間は随分いるよ。6号機では食えないからいずれ辞めるけど、就職先がなくて困っているよ。数年前までグランドオープンで全6を入れるホールもあり、抽選がケツでも6が取れた。日当は2万円を目指した。4万が取れそうなときはアルバイトも使ったが、そんな営業をする店舗もなくなった」(スロプロ)

スロプロが食えなくなったということは、それだけホールもシビアな営業になっているからだ。

週刊誌記者は馴染みの都内のホールの店長にも聞いた。

「ウチはプロも容認していたけど、今まで来ていた人たちがパタッと来なくなった。前みたいに出せなくなったことを敏感に感じ取っている。プロが来なくなったらガラガラになってしまった。パチンコは7割は戻っているけど、スロットは半分も戻っていない。4号機から5号機に切り替わった時の状態になっている。スロットは規制緩和がなければ終わってしまう」と危機感を募らせる。

コロナが収束した後で、パチンコ業界でどんな未来が拓けるのか?

全遊振の三井顧問は10年の長いスパンで大局的に観ると産業革命が起きていると指摘。5G、IoT技術により、自動運転で20~30万人のドライバーの仕事がなくなるほか、ロボット化によって人間のする仕事が少なくなることで、将来的には週休3日、4日の時代になる。政府がベーシックインカムを採用すれば、余暇産業の時代になると予測する。

「人間は外に出たがる。遊んでおカネが戻ってくる仕組みはパチンコにある。近場にあるパチンコはやり方次第では花形産業になる。鬼滅の刃の大ヒットで映画館が盛り上がったように、パチンコもヒット機が出れば、1割は戻ってくる。それまでの辛抱」と話す。






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