世界市場を狙うために映画の世界へ?

2021.02.23 / コラム
かつてパチンコ業界にも夢があった。

それを物語る販売台数がこれだ。

パチンコでは新海物語が160万台、大海物語が70万台、スーパー海物語が65万台、スロットでは4号機の北斗の拳が62万台の金字塔を打ち立てている。

北斗を1台40万円で計算すると売上高は2480億円ということになる。1機種当てればビルが「建つ」パチンコドリームがあった。

それも今や昔。市場がシュリンクしているパチンコ業界では、今や1機種で6万台売れたらトップセールス。ま、1万台も売れれば御の字の時代になってしまった。

パチンコ市場で夢を追い求められなくなった以上、方向転換が必要になる。今後の方向性としては国内だけでなく、世界市場で通用する分野での模索が始まっている。

その答えの一つが、現在やっていることと親和性のあるエンタメの分野だ。

日本発で世界市場に通用するエンタメと言えば、ゲームと映画などが該当する。映像やゲーム性は遊技機を開発する過程で不可欠なもので、全くの門外漢ではない。ノウハウを転用すれば映画も作れなくはない。

「世界進出と言う野望の下に、遊技機メーカーとホール企業が一緒になって映画を作る、という話もあります。イメージとしては東映アニメのような。ネットフリックスなどに配信する。その映画がヒットすれば遊技機も作れるので相乗効果もあるというわけです」(シンクタンク関係者)

コロナ禍で映画界の救世主となった劇場版「鬼滅の刃無限列車編」は、海外でも公開されメガヒットになった。国内の興行収入は365億円を突破。歴代興行収入で1位に輝いた。

配給元の東宝は鬼滅の刃が大ヒットしたことを受け、2021年2月期(2020年3月~21年2月)の業績予想を1860億円に上方修正した。

で、気になるのが365億円の行方である。

一説では鬼滅の刃の製作費は5億円ほどと推定されている。

単純計算すると製作費を引いた360億円が粗利ということになる。

映画の収益は配給元、映画館、製作委員会の3者で分けることになる。興行収益(チケット代)の半分(180億円)は映画館の取り分となる。

で、残りの180億円を配給元と製作委員会が分配することになる。

配給元には20%の36億円が入り、残り144億円が製作委員会の取り分となる。

メガヒットだからこんな大きな数字が動いているが、映画には夢があることをまざまざと見せつけられた。





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