ホールでも週休3日・4日制度の導入?

2021.01.21 / コラム
メガバンクが早ければ12月からワーキングシェアの一環として、週休3日・4日制の導入に踏み切ろうとしている。給料が変わらないでこれだけ休めたらパラダイスのような銀行だが、それだけ銀行には出てこないのだから、もちろん、給料は下がる。週休3日で2割、週休4日で4割ダウンになる。

それだけ休みが増えてどうするのか? ステップアップのために大学院で学ぶ? 介護や育児に時間を割く? 

ワークシェアリングと言う名の下の実態は、体のいい余剰人員の削減に他ならない。雇用は守るが、足りない分はWワークで稼げということである。

金融業界誌記者は今回の休みを増やす施策についてこう話す。

「他のメガバンクは、ついに人件費に手を付けたか、と見ています。これまでも、同社は事務経費など削減できるコストは厳しくカットしている。が、低金利で収益力のアップは難しい。一時的な賃金カットではなく勤務体系とセットにすることで聖域に切り込んだということです」

慶応大学を卒業。入行して6年になる総合職のA子さんがいる。彼女の上司の実家が都内でホールを経営している。ホールは長男が継いでいることもあるが、本人は子供の頃から継ぐ気はなかった。

「メガバンクも実家もヤバイよ。個人的にはWパンチ。銀行を辞めたとしても実家には戻らない。将来性のない業界だというのは学生のころから分かっていたので、会社は兄貴に任せた。パチンコ業界は不況に強いから絶対に潰れない、と子供のころから父親に言い聞かされて育ったけど、それも今は昔」と上司は実家のパチンコホールのことを彼女に話し始めた。

従業員は100人ほどの規模で複数の店舗を都内で経営している。

「今はアルバイトがいらないぐらいお客さんが減っている。ウチが始めようとしているワークシェアリングの話をしたら、社長(兄)が採用しようかと言っていたよ」

確かにパチンコ業界で週休3日・4日の発想はない。慢性的な人手不足と言われたパチンコ業界だが、アルバイトが不要なぐらい暇なホールも少なくない。

「忙しくなったら週休4日を3日にするとかで調整すればいい。その方が働く方もフレキシブルに時間が使える」(上司)

A子さんは上司に「ウチが週休4日になったら、空いている時間をホールで雇って貰えますかね」と尋ねた。

今でもアルバイトがいらないぐらい暇な状況で、ホールを存続させるために店の数を半減させようかと考えている段階だ。ホールでのワーキングシェアはなさそうな状態だった。

銀行の中でもメガバンクは勝ち組。入行すれば将来は安泰、ということで職場結婚が多いのがメガであったが、「これでは共倒れになってしまう。結婚観まで変わってきています」とA子さんは漏らす。



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