貴店の休憩室は大丈夫?

2021.01.08 / コラム

大阪某所のホールでの出来事だ。この地域のキーワードは「ホームレス」と「生活保護」だ。労務者が昼間から酒を飲んで道端で寝ている光景は日常で、誰も気を留めない。

生活保護支給日にはコンビニのATMにも行列ができて、ホールの稼働は普段よりも1.5倍は上がる。この日は借金の取り立て屋がホールへ監視に来たりする。

「平日の昼間から酒を飲んで打っている人も珍しくありませんが、そういうお客さんは生活保護の傾向が強い。タンやツバを吐くのは当たり前。ICカードの盗難もよく起こります。負けた腹いせに便器も壊されます。ただ、最近は、シャブ中は減りました。昔はトイレにポンプを置いていました」(店長)

地域性がある程度分かったところで本題に進もう。

前出の店長の話の中にも出てきたシャブに関連することだ。この地域のホールの休憩室でシャブの売買が行われていた、という。

売人も賢くなった。路上では職質を受ける危険性があるが、建物の中なら職質を受けにくいことを利用して、ホールの休憩室を選んだようだ。

休憩室は独立していた。30代でいかにも遊び人風の男が、パチンコも打たないで日がな一日休憩室にいた。

客から店に「怪しい男がいる」とタレこみがあった。

監視カメラで確認した。すると、その男と別の男が小さく折りたたんだものをやり取りしているところが写っていた。やはり男は売人だった。

店長は翌日も休憩室にいた男にこう忠告した。

「よからぬ噂もございます。遊技をしないのなら、休憩所の利用もご遠慮願えますか」

すると、男は立ち去り二度と来ることはなかった。

犯罪事情に詳しい週刊誌記者は最近の傾向をこう話す。

「売人は現行犯逮捕を恐れて現物は持っていません。現物はコインロッカーの中に置いていて、現金と引き換えにロッカーのカギを渡したり、あるいは暗証番号を耳打ちします。あるいは自販機の裏にガムテープ幅でパケを貼っていたりします。ホールはコインロッカーを備え付けているところもありますが、用心した方がいいかも知れません」

ホールの中は監視カメラだらけなので、休憩室と言えどもリスクは高い場所なのだから、売人が気づくような注意書きを休憩室にも貼っておいた方がいいかも知れない。

いずれにしても、こういう輩は御免こうむりたい。












オリジナルサイトで読む