業界からワクワク感が薄れている?

2020.12.16 / コラム

先日、あるホール経営者の方と食事をしている際に出た話題が有ります。

「いつからパチンコ店がワクワクする場所で無くなったのか?」
というもので、今もパチンコやスロットのファンとして来店してくれるお客様には、ホールに行くことのワクワク感を失われていないと思いますが、離反した理由はさまざまだとしても、実際にワクワク感という点においては薄れているということでの共通認識でした。

子供が遊園地やディズニーランドに行きたがるというのは、ワクワク感(気持ち)につながる実体験や、行ったことが無くても頭の中で想像する体験に、何かしらの価値を感じているからです。

おなかが空いたら何かを食べたいと思うのは、食べ物には空腹という問題を解決する価値があるからです。

もう倒れそうなくらいの空腹時であれば、食べ物がもうすぐ出てくるという瞬間は、気持ちが高ぶるというか何かしらの心の状態になっています。

遊園地に対して、大人になってもワクワクする人もいるし(私はワクワクします)、ワクワク感が無くなったという人もいますが、子供がはしゃいで楽しみにしている姿を見ると、遊園地の遊具にワクワクするというよりも、子供と行く体験にワクワクします。

どんな商売も、同業の競合他社だけでなく、代替品やサービスを提供する別の競合他社との競争はあります。

ホールに対してワクワクが薄れて、別の代替商品(スマホゲーム、旅行などの別の遊び、キャンプなどのアウトドア)が盛んになり、遊びの幅が広がったということもあり(白書を見れば傾向は分かります)、人口動態の変化によってパチンコ業界のボリュームゾーンが変化したのもありますが、パチンコ店に行くことのワクワク感につながる価値が不足しているのでは?ということを、しっかりと追求するべきだと思っています。

代替産業や人口動態のせいにする他者責任の考え方では、業界を盛り上げていく大事な価値を想像することができなくなります。

もちろん、成熟した業界が衰退する(ユーザー減)場合は、儲かった時代に肥大させたコストがそのまま推移することや、業界に関わる立場の異なる会社も生き残りをかけるので、ユーザー減とは反して高コストに向かう流れもあり、コストによってワクワク感の幅をどんどん狭まるという側面もあります。

いずれにしても、ワクワク感を高めてファンを増やすということを“今の状況”を踏まえつつも、今の状況にひずみがあるのであれば是正して、ワクワク感を追及することが大切だと思います。

と、これだけ書いて終わってしまうと単なる評論家になってしまうので、“台とお客様のつながり”に関するワクワク感について書いていきます。

━ワクワク感は店が生み出す━

好きな台が無くなれば、お店に行くワクワク感が薄れます。

ワクワクする機種が見つからなければ、自然離反(行く価値を感じない)や撤去離反が起こります。

何度もお伝えしている、『台が分かる』を実現する大当りフローPOPなどの活用は当たり前として、短時間・長時間・のんびり・ガッツリ・お金のあるとき、無いとき、気晴しに…など、お客様の体験価値視点でパチンコ店の楽しさやワクワクを意図的に増やしていくことも重要になります。

店休が無ければ、365日の基本活動としてお客様に伝え続け、体験して価値を感じてもらう取組みになります。
お店にリピートするには、“5つのつながり”をお客様と作る必要があります。

“5つのつながり”とは、
①台とお客様 
②スタッフとお客様 
③お店とお客様 
④地域とお店(スタッフ)
⑤コンセプトとお客様 
で、大当りフローPOPや台とお客様をつなげるスタッフの提案営業を中心として、②~⑤によるつながりも強化していくものです。

詳しい内容は省略しますが、【ワクワク感】というものをお客様が自然と持ってくれるというスタンスを省みて、自店では本当にワクワクする気持ちを生み出す取組みが出来ているかを見直す必要があります。

『コト視点の価値づくり』のカリキュラムは、これを追求してお店のワクワク感を高める(差別化価値)も考えていくものになります。

いずれにしても、ワクワク感を生み出すための挑戦は、これからも続けていく必要があります。
ワクワク感という視点で、皆様と一緒に今年も来年も盛り上げていきたいと思います。








オリジナルサイトで読む